メルセデス、FEチームは“シルバーアロー”に回帰。反人種差別のメッセージ掲示は継続
メルセデスのフォーミュラEチームは、2019-2020シーズンの終盤戦で使用していた黒のカラーリングを、来シーズンは採用しないこととなった。


メルセデスのフォーミュラEチームは、2021年に開幕するシーズン7に向けたマシンカラーリングを発表。シーズン6(2019-2020シーズン)終盤戦を戦った黒のカラーリングから、従来のシルバーを基調としたカラーリングに戻されている。
シーズン6からワークス参戦をスタートさせたメルセデスは、ストフェル・バンドーンとニック・デ・フリーズというふたりの若手ドライバーを起用。新型コロナウイルスの影響でシーズンが中断されるまで、伝統の“シルバーアロー”のカラーリングを施したマシンで戦っていた。
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しかしながら、8月にベルリンでの6連戦という形でシーズンが再開されると、メルセデスFEチームは同社のF1チームに倣って、黒を基調としたマシンカラーリング、レーシングスーツへと変更した。これは反人種差別のメッセージを訴えるためのもので、大きな注目を集めていた。
今回発表された『シルバーアロー02』のカラーリングは、シルバーを基調にブルーのストライプが入ったカラーリングとなっている。ただ、ハロの部分には『End Racism(人種差別を終わらせる)』のメッセージが引き続き掲げられている。
最終戦で自身とメルセデスにとって初めての勝利を挙げ、ランキング2位となったバンドーンは、FIA世界選手権として行なわれるフォーミュラEのシーズン7に向けて次のようにコメントした。
「最も重要なのは、ベルリンで行なわれた最終戦での勢いを新たなシーズンに持ち込むことだ」
「昨シーズンは異常な状況に対処しなければいけなかった。それが僕たちに有利に働いたかどうかは何とも言えないけど、とにかく目標はもっと定期的に勝利を争えるようになることだ」
「ドライバーズ選手権で僕は2位になったけど、(終盤戦の結果次第では)他の10人のドライバーにも同じような結果を残す可能性があったんだ」
「最終的に1位との差はかなり大きかったので、来季は何位でシーズンを終えようともトップに近付くことが第一の目標になってくる」
「もちろん、チャンピオン争いをしたいと思っているけど、まずはその差を縮めて、さらに安定した走りができるようにしなければならない」
一方デ・フリーズはバンドーンと27ポイント差のランキング11位でルーキーシーズンを終えたが、最終戦ではバンドーンに次ぐ2位でフィニッシュするなど、随所で速さを見せた。メルセデスはこの最終戦でのワンツーフィニッシュもあり、チームランキング3位となった。
なお、2020年シーズンの全レースで黒のデザインを採用することを決めているメルセデスF1チームが来季以降カラーリングをどうするのかについては未だ分かっていない。
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