メルセデス、フォーミュラE新規則『Gen3』の開発に向けオプション契約締結。しかし継続参戦は確約せず

フォーミュラEに参戦するメルセデスはFIAとオプション契約を結び、来たる『Gen3』規則に向けての開発を開始することが出来るようになったが、今後の参戦については未だ確約していない。

メルセデス、フォーミュラE新規則『Gen3』の開発に向けオプション契約締結。しかし継続参戦は確約せず

 2022-2023シーズンからフォーミュラEで導入される予定の新規則『Gen3』。メルセデスは「シリーズの構造に関する重要な詳細」の明確化を求めているとして、Gen3規則下でのフォーミュラE継続参戦を表明せずにいる。しかしこの度、FIAとオプション契約を締結するに至ったようだ。

 メルセデスのフォーミュラEチームを率いるイアン・ジェームスは以前、権利所有者であるフォーミュラEオペレーションズと、Gen3規則が施行される2022-2023シーズンから2025-2026シーズンに向けての協議を進めていると明らかにしていた。FIAは1シーズンごとの登録・ホモロゲーション料を30万ユーロ(約4000万円)に設定しており、メーカーが早期撤退したとしても、Gen3時代残りのシーズン分のホモロゲーション料は支払う必要がある。

 メルセデスはこれまで継続参戦を表明していないことにより、スパーク・レーシング・テクノロジー(シャシー)、ウイリアムズ・アドバンスド・エンジニアリング(バッテリー)、ハンコック(タイヤ)らGen3規則下のサプライヤーのデータにアクセスすることができなかったが、この度オプション契約を締結したことでFIAに参戦メーカーとして登録され、これらのデータにアクセスして開発作業を開始することが出来るようになったようだ。

 メルセデスの声明には次のように記されている。

「我々はGen3時代のマニュファクチャラーとしてオプション契約にサインしたため、FIA、権利所有者、メーカー間のミーティングに参加することによって重要な開発作業をスタートさせることができる」

 しかしながらメルセデスは、フォーミュラE活動がメルセデスチーム、ひいてはメルセデス・ベンツの組織にどの程度寄与することになるのかについて、今後も慎重に評価を続けていくとして、今回のオプション契約は「正式な参戦表明ではない」としている。

 彼らは2016年の10月にも同様のオプションを行使した末、2019-2020シーズンからのフォーミュラE参戦を実現させている。そして現在はマクラーレン・レーシングもオプション契約を結んで2022-2023シーズンのエントリー枠を確保しており、参戦を決めた場合にはエントリーが保証されることになっている。

 当初、Gen3規則下のフォーミュラEに参戦し、新規則に関するFIAのデータバンクにアクセスするためには、3月31日までに参戦表明を行なう必要があり、マヒンドラ、DSオートモビルズ、ポルシェ、日産、NIO、ジャガーの6社が合意に至った。しかしこの期限はそれほど拘束力の強いものではなく、現在も新たなチームが参戦のために交渉を行なっているとみられる。

 ジェームスは4月に、Gen3導入後の継続参戦表明が遅れている件について、「仮に(遅れて)継続参戦を決めたとしても、何か問題となることはないだろう」とコメントしていた。ただその一方でジェームスは、メルセデスがローマePrixに先立って行なわれたテクニカルワーキンググループを欠席したことを引き合いに出し、メルセデスのテクニカルディレクターを務めるニック・チェスターは「私の向こうずねを蹴りたくて仕方がないだろう」とジョークを飛ばしていた。

 motorsport.comの調べによると、スパーク・レーシング・テクノロジーは近々、現行のGen2車両と同等のスピードを誇る車両にハンコックタイヤを装着してテストを行なう模様。またGen3車両のボディキットの概要は3つのデザインハウスに送られており、秋にはテスト用のミュールカーが完成する予定のようだ。

 

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