フォーミュラE ミサノE-Prix レース1

ポルシェ、ダ・コスタ失格に不服申し立て。フォーミュラEミサノE-Prixで優勝も車検で一転

ポルシェ・フォーミュラEチームは、第6戦ミサノE-Prixでのアントニオ・フェリックス・ダ・コスタの失格処分に不服申し立てを行なうことを正式に認めた。

Podium: Race winner Antonio Felix da Costa, Porsche

 ミサノで行なわれたダブルヘッダーの1戦目、フォーミュラE第6戦ミサノE-Prixでトップチェッカーを受けたのは、ポルシェのアントニオ・フェリックス・ダ・コスタだった。

 ダ・コスタは28周で19回のトップ交代が起きた混戦のレースで、ラスト3周のところで日産のオリバー・ローランドを抜き去り、昨年のケープタウンE-Prix以来となる勝利を飾った。

 しかしレースから数時間後、ダ・コスタのマシンに装着されていたスロットルダンパーのスプリングについて、セッティングが不適格だと指摘され、ダ・コスタの勝利は剥奪された。

 問題となったパーツは、前世代マシンであるGen2には使用されていたが、現世代マシンであるGen3が導入されるシーズン9(2022-23年)の際に”Gen3スパークカタログ”への掲載が削除されていた。

 ポルシェはこのスプリングがGen3時代に入ってからも使用されていたことを認めたが、それはカタログに新しいパーツが追加されたことだけが強調されており、除外されたことは強調されていなかったからだと主張した。

 失格処分の直後、ポルシェは不服申し立てをする意向を示し、正式な手順に移るまで96時間の猶予が与えられていた。

 期限直前の17日(水)、ポルシェは以下のように声明を発表した。

「2024年4月13日に開催された2024年FIAフォーミュラEミサノE-Prixに関するスチュワードの決定#31に対し、ポルシェが不服を申し立てたことを確認する」

 ダ・コスタは今季、開幕3レースでノーポイントと苦しいスタートを切った。サンパウロで6位、東京で4位と徐々に調子が上向いて来ていたが、4月上旬にダ・コスタの後任候補として現アプト・クプラ所属のニコ・ミューラーがポルシェのテストを受けたことが明らかとなり、ダ・コスタの立ち位置が危うくなってきていた。

 そんな中での優勝は大きな意味を持つはずだったが、それも失格で台無しに。翌日の第7戦ではフロントウイングを破損してピットインし、17位に終わった。

 しかしダ・コスタは、勝利の感触は残っているとTNTスポーツに語っていた。

「僕たちのチャンピオンシップに対して大きな痛手だけど、それが現実だ。この25ポイントでまた優勝争いに加われるはずだったからね。今、僕たちの状況は少し難しくなっている」

「でも1レースずつやっていくし、ポジティブなのは僕たちがそれをトラック上でやり遂げ、みんながそれを見てくれていたことだ」

「この勝利の感覚と達成感が消えることはないよ」

 
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