フォーミュラEに自動車メーカーが集まるのは”一時のブーム”ではないのか?
フォーミュラEのチャンピオンに2度輝いたジャン-エリック・ベルニュは、フォーミュラEは自動車メーカーの参戦ブームとその失敗に悩まされることはないだろうと考えている。
多くの自動車メーカーが参戦するフォーミュラE。2019年の11月に始まったシーズン6からも、メルセデスとポルシェのワークスチームが参戦をスタートさせた。
彼らはアウディ、BMW、日産、ジャガー、DSという巨大自動車メーカー、そしてマヒンドラやNIO、ベンチュリなどの小規模なメーカーと今後戦っていくことになる。
スポーツカーレースやラリーなど、F1以外の主要なカテゴリーは、自動車メーカーが大挙押し寄せ、その後再び去っていくという、隆盛と衰退の時期を経験してきた。しかしフォーミュラEで2シーズン連続王者に輝いたジャン-エリック・ベルニュは、シャシーやバッテリーなどが標準化されている現在のレギュレーションにより、巨大メーカーが成功を”資金で買う”ことを避け、長きにわたって参戦を続けることになるだろうと語る。
「FEH(フォーミュラE・ホールディングス)とFIAは、これまでのところ(参戦するための)予算を抑えるために非常に良い仕事をしてきたと思う」
ベルニュはそうmotorsport.comに対して語った。
「一部のチームには、莫大な予算がある。でも、それによって彼らが速くなることはない。彼らがこの世界で何かを見つけない限り、僕らよりも1秒速くなることはないんだ」
「それがF1の問題点だ。メルセデスやフェラーリ、そしてレッドブルは、平均して他のチームよりも1秒以上速い。フォーミュラEでは、誰でも勝つことができる」
「問題のない週末、そして良い準備を週末までに行なうことができれば、実際にレースに勝つことができる。彼らが勝てないのは、ルールがしっかり書かれていないためじゃない。他のチームがより良い仕事をしたということだ」
「このことはフォーミュラEでは誰もが理解していると思う。それが、全てのメーカーが満足できる理由だ。だって、彼らは全部のレースに勝つことだってできるからね」
ベルニュ曰く、メーカーの参戦数が急激に増えている今の状況でも、フォーミュラEに対するアプローチの仕方は、ドライバーにとってほとんど変わっていないという。
「大きく変わったとは言えないだろう」
そうベルニュは語った。
「結局のところ、変わったのは全て舞台裏にいる人たちの部分だ。このカテゴリーで働くやり方、スタッフたちと働く方法、コース上で何をするか……そういうことは何も変わっていない」
「メルセデスやポルシェと対峙しているということは、あまり考えていない。同じクルマに乗る、誰を倒さなければいけないのか……それだけだよ」
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