中嶋悟トークショー開催「ニコの辞め方は格好いい。なかなかできない」

中嶋悟が隔週刊『F1マシンコレクション』創刊記念トークショーに登場。自身の現役時代、そして今のF1について語った。

 デアゴスティーニの隔週刊『F1マシンコレクション』創刊記念トークショーが行われ、中嶋悟が登場。F1現役時代、および今のF1に関するトークを披露した。

 中嶋悟がF1デビューを果たしたのは1987年。当時は日本人初のF1レギュラードライバーであり、その年の愛車はロータス99T・ホンダ。『F1マシンコレクション』の第2号にラインアップされている。

「自分がデビューした時のマシンが発売されて、ちょっと嬉しいですね」

 そう冒頭で語った中嶋は、当時に苦労話を語った。

「よく知っているのは日本のサーキットだけ。それ以外はほとんど知らなかった。チームからはサーキットとホテル、そして集合時間だけが知らされていて、当時はレンタカーにナビも付いていなかったから、地図を広げるところから毎戦始まった」

 その中嶋が最初に挑んだのは、ジャカレパグアで開催されたブラジルGP。当時のことは鮮明に覚えていると語る。

「自分が憧れていた人たちがいっぱい出ているというのは、なかなかのモノだった。(ナイジェル)マンセルとか、(アラン)プロストとか、(ネルソン)ピケとか、名の知れたヤツらが”近所”にいて、嬉しかったですね。あの瞬間が、5年間で一番嬉しかったかもしれない。信号(スタートシグナル)を見落としそうなくらいでした」

 また、ホンダエンジン搭載車が1-4位を独占した同年のイギリスGP、日本のファンを大いに沸き立った。しかし、中嶋は別のことを考えていたという。

「(1-2だった)ウイリアムズのマンセルとピケは、ぶつかりそうなくらいのバトルをしてました。僕はその後ろでそれを見ていたんですが、『もうちょっと”やれよ!”』と思っていました。いなくなってくれた方が、ホンダの1-4位独占はなくなっちゃいますけど、僕にとっては喜ばしいことですから。あとで聞いたら、(アイルトン)セナもそう思っていたそうです」

 その初年度のチームメイトだったセナについて中嶋は「優しい弟だ」と表現した。

「彼はこちらから聞かなくても、サーキットのことをアドバイスしてくれるんです。ちょっとおせっかいなくらい。あとモナコでは、シフトチェンジをたくさんするために手の皮が剥けてしまうんですが、そうならないように、包帯を買ってきてくれたんです。『これを巻いて走れ』と。でも逆に、世界はこんなに厳しいのかということを、見せてくれた人でもありました」

 日本人として初めてのF1フル参戦ドライバーである中嶋。大変なことも多かったと言うが、それを苦にはしていなかったと言う。

「そういうことは全然思っていなかった。大変だけど、それを喜んじゃうタイプなんです。運転している時が一番楽しいですから、そのためのトレーニングとかは苦にならなかった。逆に、引退してオーストラリアから戻った後は、一度もトレーニングしていません!」

 まもなく始まるF1の2017年シーズン、中嶋はまず昨年チャンピオンのニコ・ロズベルグについて語った。

「ニコの辞め方は格好いいです。なかなかできるモノじゃない。僕も本田宗一郎さんに、『着地の仕方(引退のタイミング)がうまいな』と褒められたんですが、彼はもう負けることはないんですから、気分は良いでしょうね」

「それから、ホンダがもう少し上位争いに加わってくれたらいいなと思っています。でも注目は、誰がメルセデスを倒すのかということでしょうね。彼らが弱いわけないんですが、そろそろその続いてきた強さが衰え始めてもおかしくはない。変化がある頃なんじゃないかと思います」

 そして最後にこう語って締めくくった。

「僕の乗ったマシンが発売されるということですから、ぜひ手に取っていただいて、たまには僕を想い出していただきたい。そしてF1も面白いですが、スーパーフォーミュラもスーパーGTも、日本のレースも面白いですから、ぜひ足を運んでいただきたい。中嶋レーシング、頑張ります!」

 隔週刊『F1マシンコレクション』は、1月10日に創刊され、全90冊が予定されている。それぞれの号にF1マシンのダイキャストモデルが付属しており、チームを問わず様々なマシンのモデルを集めることができる。創刊号はマクラーレンMP4/4・ホンダが付属し、2号目はこの日トークショーを披露した中嶋が駆ったロータス99T。この後も各世代の名車がラインアップされている。価格は2490円(創刊号のみ999円)で、全国の書店などで発売される。(http://deagostini.jp/f1c/

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中嶋悟
中嶋悟

Photo by: Motorsport.com

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この記事について
シリーズ General
イベント名 『F1マシンコレクション』創刊記念トークショー
サブイベント トークショー
ドライバー Satoru Nakajima
記事タイプ 速報ニュース