ハミルトン、モータースポーツにおける人種差別撤廃を目指し、新たな活動を開始

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ハミルトン、モータースポーツにおける人種差別撤廃を目指し、新たな活動を開始
執筆:
, Grand prix editor

F1王者のルイス・ハミルトンは、モータースポーツの多様性を目に見える形で実現すべく、新たな活動を開始した。

 5月にアメリカ・ミネアポリスで発生した白人警官による黒人暴行死事件を発端として、世界中に広がった反人種差別運動”BlackLivesMatter”。F1王者のルイス・ハミルトンも、SNSなどで人種差別の根絶を訴えている。

 アフリカ系イギリス人の父親を持つハミルトンは、F1の長い歴史の中でも唯一の黒人ドライバーであり、白人が支配している状態のF1が、この事件に対し沈黙を保っていると批判した。

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 イギリスのサンデー・タイムズ紙にコラムを寄せたハミルトンは、最近投稿した一連のメッセージについて次のように述べた。

「尊敬している人々が何も言わないことを選んだのを見て、心が痛んだんだ。それが、僕が声を出さなくてはいけなかった理由だ」

 ハミルトンは、自身のキャリアの中で人種差別を受けた経験についても語っている。

「カートをやっていた時、子どもから物を投げられたこともあるし、(ハミルトンがF1デビューした)2007年のグランプリでは、顔を黒塗りにしたファンから罵倒されたこともある」

「僕が人種差別に直面しても、僕のために声を挙げてくれる人はいないという考えに慣れてしまっている。なぜなら、個人的に僕の感情や経験を理解している人はいないからだ」

 ハミルトンはコラムの中で、白人が支配している状態のモータースポーツ産業の多様性を改善するために、イギリス王立工学アカデミーと提携し、ハミルトン・コミッションと名付けられた活動を立ち上げることを発表した。

 この活動は、「黒人の若者がSTEM(科学、技術、工学、数学)教育により関わるための”乗り物”として、モータースポーツがどのように活用できるかを調査し、最終的に彼らがチームや他の工業分野に採用されることを目指す」というものだ。

「学校におけるロールモデルやキャリア・サービスが欠如しているエリアや、STEM課外活動に黒人の若者がより関わる機会などを調査する。多様なバックグラウンドを持つ人々がレース活動に参加するのを妨げる障壁や、エンジニアリングの専門職に就く黒人が少ないという雇用慣行における問題などにも取り組む」

「僕たちは、これらの課題に日々直面している若者や卒業生から意見を聞きたいと思っている。直接的な視点を得るために、黒人コミュニティの現場を知るパートナーを加えようとしている。さらに、研究活動を活性化する、政治やビジネスにおけるリーダーも呼び込みたいと考えている」

「決まり文句と、形ばかりの態度でやり過ごす時は終わりだ。ハミルトン・コミッションが現実的で具体的かつ、目に見える変化を実現することを願っている。労働者階級の、シャイな黒人の子どもたちに多くのチャンスを与え、僕たちが住んでいる複雑で多文化の世界と同じくらい、スポーツが多様になることを望んでいる」

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この記事について

シリーズ F1 , General
執筆者 Luke Smith