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コラム

英国人ジャーナリスト”ジェイミー”の日本レース探訪記「平川亮はWECのレギュラーとなれるのか?」

日本を拠点に活動するmotorsport.comグローバル版のニュース・エディター、ジェイミーがお届けするコラム。今回はトヨタのWECテストに参加した平川亮について綴った。

Ryo Hirakawa, #37 KeePer TOM'S GR Supra

Masahide Kamio

 5月末に予定されていた鈴鹿のスーパーGTが延期されて、長いことサーキットから遠ざかっていたのですが、先週のSUGOのスーパーフォーミュラでやっと息を吹き返しました。 サーキットに行かなかった間に私が何をしていたかというと、日本語の勉強です。加えて、ヨーロッパのレースを注視していました。例えばニュルブルクリンク24時間レース、そしてポルティマオのWECです。特にWECに注目したのは平川亮がトヨタGR010 ハイパーカーに乗ってテストをしたからです。彼は来シーズンはフルタイムでWECに挑戦するかもしれません。

 2017年、平川は現在と同じような状況にありました。ル・マン24時間でトヨタのLMP1に乗る寸前でしたが、最後の最後に国本(雄資)にシートを奪われてしまいました。雷に撃たれたようなショックだったそうです。しかし、ここに来て平川に再びチャンスが巡って来ました。モータースポーツの世界では本当にレアなことですが、過去2年のスーパーGTとスーパーフォーミュラの活躍が実を結んだと言うことでしょう。

 今回平川がトヨタWECでチャンスを掴んだのは、山下健太がWECのプログラムから外れたからでもあります。これはチームではなく山下の決断だったとの噂もあります。日本を離れてトヨタWECの本拠地ケルンにひとりで住むのが寂しかったのかもしれません。加えて山下に必要であったのが英語です。決して喋れないわけではありませんが、トヨタのWECに参戦するにはまだ十分ではなかったということです。

 平川に関しては英語はまったく問題ありません。トヨタのドライバーの中では中嶋一貴に次いで英語が上手い。2年間のヨーロッパ生活と、スーパーGTで(アンドレア)カルダレッリ、(ニック)キャシディなどの外国人ドライバーと6年間にわたってコンビを組んだおかげでしょう。その平川はポルティマオのテストに行ったせいでSUGOのスーパーフォーミュラには出場できませんでした。タイトルを狙っている彼に取れば大きな痛手ですが、より大きな未来を考えれば彼の決定を支持しましょう。ただ、将来トヨタでWECを走るとなっても、その先にF1があるとは確約できません。年齢的にやや遅すぎるということです。坪井(翔)、宮田(莉朋)、阪口(晴南)といった若手の方に、年齢的なアドバンテージはあるということです。

 平川の動向が気になるのはトヨタのドライバーだけではありません。ホンダのドライバーも将来の事を考える時期です。海外で活躍するホンダ・ドライバーの筆頭はなんと言ってもインディ500で2勝した佐藤琢磨ですが、彼とてもう44歳。いつまでも走り続けることは出来ません。となると、彼の後継者を発掘する必要があるのですが、福住(仁嶺)、牧野(任祐)、笹原(右京)といった若手がそこに名前を連ねることになります。大湯(都史樹)、大津(弘樹)にも可能性はあります。ただ、ホンダは今年限りでF1から撤退します。それが若いドライバーから目標を奪ったという事実は覆せません。

 でも、海外のレースはF1だけではありません。アメリカで2023年から始まるアキュラのレース・プログラムに参加する可能性さえあります。しかし、現実的にはアメリカ・ホンダが日本人ドライバーをフルタイムで雇うことはないでしょう。ル・マンにも出るなら話は別ですが。ル・マンとなると若さだけでは太刀打ち出来ないので、山本(尚貴)、野尻(智紀)のようなベテランにチャンスが回って来る可能性の方が高いと思います。2〜3年後、平川と山本がトヨタとホンダでル・マンを走る。これは日本のモータースポーツに大きな刺激になるでしょう。

 

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