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ティム・メイヤー、FIA会長選挙に立候補「より良いやり方がある」物議醸す“元ボス”ベン・スレイエム現会長の対抗馬に

元スチュワードのティム・メイヤーが、次期FIA会長選挙への出馬を表明した。

Tim Mayer, FIA Forward

Tim Mayer, FIA Forward

写真:: James Moy

 ティム・メイヤーが今年12月の次期FIA会長選挙への出馬を発表し、変化が必要なFIAを変えられる存在だと証明したいと語った。

 先日、当初FIA会長選挙に立候補する意向を示していた2度の世界ラリー選手権(WRC)王者カルロス・サインツSr.が不出馬を表明。「現在の状況」がベン・スレイエム会長の対抗馬を務めるには相応しくないとして、現在も続けるダカール・ラリーへ専念することを強調した。

 これによりベン・スレイエム会長が無投票で当選し、もう1期務める可能性が高まっていたが、対抗馬として15年以上にわたりF1スチュワードを務めてきたメイヤーが現れた。

 アメリカ出身の59歳であるメイヤーはmotorsport.comの独占インタビューに応じ、なぜベン・スレイエム会長に代わる存在が必要なのかを語った。

「出馬したいという気持ちと、出馬する必要があるという気持ちの両方から来ている」

 次期FIA会長選挙への出馬を決意した理由についてメイヤーはそう語った。

「私はこの半年間、FIAを率いるために何が必要かを考える機会を得た。そして分かったのは、加盟クラブはより良いモノを求めているということだ」

「モハメド・ベン・スレイエムは3年半前に、透明性とガバナンスを約束し、さらに非常勤会長になると約束した。彼はそのような考えを実現していない。それどころか、まったく正反対だ」

「これ(FIA会長選挙立候補)が正しい行動だと、私が判断した理由は沢山ある。我々は世界選手権やドライバーとも良いパートナーになれるし、そうならなければならない。特に私は、キャリアの頂点を極めることで尊敬を勝ち得た人々に対して、敬意を持って接する方法を心得ている」

Steven Kalifowitz, CMO, Crypto, Tim Mayer, Director of Automobile Competition Committee of the United States, and Miami Dolphins Cornerback Jalen Ramsey, on the podium for the trophy presentations

Steven Kalifowitz, CMO, Crypto, Tim Mayer, Director of Automobile Competition Committee of the United States, and Miami Dolphins Cornerback Jalen Ramsey, on the podium for the trophy presentations

Photo by: Mark Sutton

「私は小さなクラブを支持し、必要とされる変化と、私がもたらしたいことについて正直でありたい。リーダーシップは人格的なモノであってはならないし、私には34年の経験がある。何が必要かは理解しているし、このスポーツに恩返しする機会を得たのだ」

 ベン・スレイエム会長は在任中、物議を醸す出来事が多く、ここ数年ではFIA幹部の離脱が相次ぎ、ドライバーの過激な発言に関するルールをめぐりドライバーとの間に亀裂が入った。

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 メイヤーとベン・スレイエム会長の間にも大きな溝がある。メイヤーは長年F1スチュワードを務めてきたが昨年、サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)の代表として、アメリカGP終盤に発生した観客乱入に対する罰金を巡り再審理を受けた後、FIAから解雇された。

 メイヤー曰く、審査の文書の一部がベン・スレイエム会長にとって“個人攻撃”と受け取られ、テキストメッセージで職務を解任されたという。

 しかしメイヤーは、今回のFIA会長選挙立候補について、ベン・スレイエム会長から解雇されたことへの復讐ではなく、組織の価値観を回復することだと主張した。

「真のリーダーシップが試されるのは、人材育成だ。FIAは最高の才能を引き付けながら、真実を話すと強制的に辞めさせるという堂々巡りをしてきた。由々しき事態だ」とメイヤーは語った。

「彼らは皆、予想していなかった事実に直面した。内情を見て『私向きじゃない』という真面目な人たちがFIAにいた」

「世界モータースポーツ評議会のメンバーは、最新の会議についてメンバーやクラブと話すことができないと言われている。議論は必要だし、それが良い決断を下すための第一歩だ。私なら、そういったことを極めて迅速に変えるだろう」

Mohammed ben Sulayem, FIA President

Mohammed ben Sulayem, FIA President

Photo by: Sam Bloxham / Motorsport Images

 ベン・スレイエム会長は、FIA傘下のモータースポーツイベントで過激な発言をすることを禁止すべきだと主張し、いくつかのシリーズでドライバーたちと衝突した。これについても、会長に選ばれた暁には関係修復を試みたいと考えている。

「ドライバーはスポーツの核であり、スターなんだ。彼らとのパートナーシップを築く必要がある。それこそがスポーツの繁栄に繋がる。ドライバーだけでなく、全ての関係者を尊敬しなければならない」とメイヤーは言う。

「彼らは子どもじゃない。キャリアの絶頂期にあり、尊厳と尊敬をもって扱われる必要がある。多くの人々は個々のルール改正で、それを見逃している。誠実さや近代化に関するモノと見られるかもしれないが、全てを総合してみれば、ひとりの人間の職責にますます大きな権力を与えようとしていることがよく分かる」

 メイヤーは、モビリティへの取り組みに関してもFIAを前進させたいと主張。最近、36のFIA加盟団体(ASN)が書簡の署名を通じてベン・スレイエム会長への支持を表明したということについても、怯んでいない。

「レギュレーションは現職のために書かれたモノだ。しかし私の仕事と責任は、(ASNを)ひとつひとつ、投票権を持つ人たちを訪ね歩き、より良い方法があると説明することだ」とメイヤーは付け加えた。

「鼻先に書簡を押し付けられて、『これに署名しろ、さもなければ……』と言われれば、誰でも署名する。しかし重要なのは、12月に行なわれる投票だけで、そのプロセスにはまだ完全な民主主義が残っている。私は彼らの信頼を獲得し、票を得て、私自身と私のチームが変化をもたらすに十分な強さを持っていることを示す必要がある」

 

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