ロシア人カートドライバー、表彰台での“ナチス式敬礼”疑惑でライセンス剥奪

イタリア自動車クラブは、ヨーロッパ・ジュニアカート選手権の開幕戦ポルトガル戦の表彰台でナチス式敬礼を行なったとされるロシア人のカートドライバー、アルテム・セヴェロイキンのモータースポーツライセンスを剥奪した。

MicrosoftTeams-image (20)

 ロシアのウクライナ侵攻の余波を受け、ロシア籍でのレース出場が困難になる中、イタリアのライセンスでカート・ヨーロッパ選手権に参加したロシア人カートドライバーのアルテム・セヴェロイキン。彼はヨーロッパ・ジュニアカート選手権開幕戦ポルトガル戦で優勝した後、ナチス式敬礼にも見て取れる行為を行なったことで非難を受け、イタリア自動車クラブ(ACI)からモータースポーツライセンスを剥奪された。

 FIAも4月11日、この件に関する調査を開始。セヴェロイキンが所属するWard Racingは、この件の映像がネット上に公開された後、彼との契約を解除した。

Read Also:

 ACIは、ロシア人アスリートの出場禁止の決定が下されている中で、イタリアのライセンスでレースを行なうセヴェロイキンの行動について話し合うため、臨時議会を開くよう求めていた。

 ACIは火曜日、セヴェロイキンの表彰台での行動は「言語道断の容認し難いもの」としてライセンス剥奪を発表した。また、さらなる制裁措置も辞さない構えだ。

 セヴェロイキンのライセンス剥奪に関しACIは次のような声明を出した。

「ポルトガルで開催されたヨーロッパ・ジュニアカート選手権の表彰台でロシア人のカートドライバー、アルテム・セヴェロイキンが行なった言語道断の容認し難い行動を受け、緊急措置を下すべく招集された臨時議会は現在進行中だ」

「我々理事会は、セヴェロイキンのモータースポーツライセンスの即時剥奪を決定。同時にスポーツにおける正義に従い、自らの権限範囲内のさらなる制裁措置の定義を評価できると理解している」

「セヴェロイキンは、あらゆるスポーツを常に刺激してきた普遍的な価値観だけでなく、人間性、尊厳、市民的共存に対する敬意を欠いていることを示した」

 声明にはさらにこう続けられている。

「セヴェロイキンは、FIAの規則で設けられているようにイタリアのライセンスを取得してきた。イタリアのようにモータースポーツのトレーニングやプロを育てるという点において長い伝統を持つ国では、若いドライバーがプロとして成長できるように、国籍を問わずFIAの中で最も自由な活動ができると認められてきた」

「特に我が国では、2021年だけでも355人の様々な国籍の外国人ドライバーが、イタリアのモータースポーツライセンスを取得しているという事実が示す通り、カートでは世界で最も重要な国であり続けてきた」

 
Read Also:

Be part of Motorsport community

Join the conversation
前の記事 モータースポーツ界をリードする、エアフィルターブランド”BMC”とは?
次の記事 F1世界王者ジェンソン・バトン、今度はラリークロスに挑戦。ナイトロRXで1070馬力のEVマシンをドライブ

Top Comments

Sign up for free

  • Get quick access to your favorite articles

  • Manage alerts on breaking news and favorite drivers

  • Make your voice heard with article commenting.

エディション

日本 日本