motorsport.com編集長日記:「困難と喜び」

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motorsport.com編集長日記:「困難と喜び」
執筆:
2019/03/20 11:12

motorsport.com日本版の編集長が、日々経験する様々な事柄の中から、琴線に触れるようなものをピックアップ。

2019年3月20日・水曜日
「困難と喜び」

 先週は酷い週だった。風邪気味で仕事が捗らず、花粉症で体調絶不調、ついには右肩がまるで上がらない「五十肩風」の激痛にやられた。50歳はもうとっくの昔なのに。そして極めつけは我々Motorsport.comが入居しているビルの火災。火元はモバイルバッテリーという話だ。深夜のことで人的被害はなかったものの、編集部員は自宅作業に変更を強いられている。ウエブサイトの仕事にはパソコンひとつあればどこでも出来るという得意技が通用する。ホームワーキングとでも言うのだろう。おかげでMotorsport.comはオーストラリアGPの記事も遅れることなくアップ出来た。

 しかし、みんなが集まる場所が無くなるというのはちょっと精神的に空虚な気持ちになる。私は毎日顔を出していたわけではないが(行ってもデスクが用意されていなかった)、みんなが集まっている場所があり、そこに行けば血が通う感じがしていたので安心するところはあった。今その場所が無いのが辛い。一刻も早く回復して、また以前のように顔を合わせて喧嘩しながら仕事をしたいと思っている。

 少々お涙頂戴の週を抜けて、ようやく色々と動き出せるようになり、今週は書類や印鑑を抱えて役所や銀行を飛び回っている。飛び回ったからといって収入や預金が増えるわけではないが、とにかく元の状態に戻さなければならない。それが責任者の最大の仕事で、この日記もそんな時間の隙間を縫って書いている。

 オーストラリアGPはまさにそんな騒動の中で行われ、メルセデスの速さとレッドブル・ホンダの活躍が伝わって来た。特に(日本の)メディアはレッドブル・ホンダの3位を大々的に持ち上げるのだが、考えてみるとレッドブルは以前からトップグループの一角をなしており、3位は特別な順位ではない。ではなぜ3位が注目されるのか? それはこれまでのホンダ・エンジン搭載車が余りに不甲斐ない成績しか残してこなかったからかもしれない。だから、ホンダ・エンジンを載せるとレッドブルも失速するのではないか、という心配がF1関係者やファン全員にあったはず。その心配が、フェルスタッペンの3位で払拭され、みんなああ良かったと胸をなで下ろした。

 しかし、これまで最下位近くを走っていたホンダ・エンジンが一夜にしてトップグループを走る不思議。ホンダのエンジンじゃなくてマクラーレンのシャシーが悪かったのではないか、という詮索やレッドブルのシャシーが良いんだという憶測が飛び交うのは当然だろう。そう考えるのが人間の常だ。まあ、そのうち事実は証明されるだろうが、今はまずレッドブル・ホンダの3位をみんなで一緒に寿ごうではないか。

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シリーズ 編集長日記
執筆者 赤井邦彦
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