motorsport.com編集長日記:「人事異動とサーキット運営」

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motorsport.com編集長日記:「人事異動とサーキット運営」
執筆:
2019/03/31 13:20

motorsport.com日本版の編集長が、日々経験する様々な事柄の中から、琴線に触れるようなものをピックアップ。

2019年3月31日・日曜日

「人事異動とサーキット運営」

 自由業の私には人事異動の季節はまるで他人ごとだが、この歳になると上場企業に勤める友人の多くが重要な地位に就く人事異動を目の当たりにして羨ましいやら大変だなあやら、ちょっと複雑な気持ちに襲われる。先日夕食を一緒したタナカさんも、2年あまり副社長を勤めた中国の支社から突然呼び戻され、モビリティランドの社長に就任した。モビリティランドといえば日本F1グランプリを開催する鈴鹿サーキットを所有する会社で、親会社はホンダだ。しかし、自動車レースを開催するサーキットの経営はなかなか難しい仕事で、タナカさんも4月1日から始まる新しい仕事に向けて頭を悩ませているらしい。

 サーキットは自動車レースが行われる点だけを見れば華やかな舞台だ。しかし、巨大な器を建設するために使った膨大な資金を回収するだけでも大仕事。そのためにはレース開催日以外の稼働率を上げる必要があり、様々な企画を考え、実行に移す必要がある。鈴鹿サーキットではF1グランプリが開催されており、その際には多額の収入が見込まれると考えがちだが、F1の開催権を持つ組織(リバティメディア)から高額の権料を要求されるために、収益はほとんど期待出来ないという話しを聞いたことがある。この問題が解決できないためにF1グランプリ開催を諦めたサーキットもある。鈴鹿サーキットはよく頑張っていると思うが、安穏としてはいられない。タナカさんはそうした問題をひとつずつ解決していかないといけない。大変な仕事だ。これまで様々な部署で手腕を発揮してきたタナカさん。モビリティランドでも大改革を行って、新しいサーキットの形を見せてくれるはず。期待してますよ。

 と書いたところで、鈴鹿サーキットの東コースでフォーミュラEのレースを開催すればいいんじゃないかと、素晴らしいアイデアが閃いた。いつだったかの日記にフォーミュラEの市街地コースでのレースに限界を感じていると書いたが、鈴鹿の東コースなら1周の距離、追い抜きの出来るコース幅、登り下りの組み合わせでバッテリーの使い方の妙、といった幾つかの重要な要素を十分に満たしていると思う。下手に市街地に狭いコースを作って接触でレースをつまらなくするなら、鈴鹿の東コースは最適だと思う。観客だって市街地の仮設スタンドなんかより、はるかに多数期待出来そうだ。タナカさん、いかがですか? 誘致に動いてみませんか?

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この記事について

シリーズ F1 , 編集長日記
執筆者 赤井邦彦
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