motorsport.com編集長日記:「佐藤琢磨とイチロー」

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motorsport.com編集長日記:「佐藤琢磨とイチロー」
執筆:
2019/04/11 0:50

motorsport.com日本版の編集長が、日々経験する様々な事柄の中から、琴線に触れるようなものをピックアップ。

2019年4月11日・木曜日

「佐藤琢磨とイチロー」

 佐藤琢磨選手がインディカー第3戦でポールポジションからスタートして逃げ切って優勝したというニュースが入ってきた。海外のトップレースで日本人が活躍する様子を聞くと素直にすごいなあと思う。ましてや優勝だ。もうこれ以上上がないのだから、佐藤選手本人もどれだけ嬉しいことやら。

 このニュースを聞いて最初に思ったのは、SNS等にお祝いのコメントを投稿している数多くの人達の何割が佐藤選手の苦労や葛藤や喜びに思いを馳せているのだろうか、ということだ。レースの結果を聞いて単純に嬉しく思いSNSにお祝いの言葉を書くのも立派な行為だと思う。しかし、それだけでは彼の優勝を本当に理解したことにならないのではないか。我々の知らないところで佐藤選手はチームオーナーとどういう話しをして、エンジニアやメカニックと何を議論しているのだろう? 意見が分かれたときには彼はどう自分を抑えているのだろう? レースのスタート時間が来たとき、彼は一体何を思いながらコクピットでステアリングを握っているのだろう? 佐藤選手を取り巻くこうした様々な事象に思いを馳せて初めて、ファンは佐藤選手と同じ時間を共有していると言えるのではないだろうか?

 少々メルヘンチックな話しになったが、他人と時間を共有する、それも一方的にということであれば、その対象に思い入れてあらゆる場面を想像するという手しかないように思う。

 ドキュメンタリー作家やジャーナリストは非常に好奇心旺盛な人種で、取材対象の行動を微に入り細に入り知ろうとし、知り得た事柄をひとつ残さず吐き出して書き連ねようとする。そこに感動のドキュメンタリーが誕生する訳で、佐藤選手のファンが彼の優勝の瞬間を共有したいと願うなら、そして実際に取材に出掛けられないとしたら、先に言ったように彼の時間を想像してみることだ。

 話しは元に戻るが、それにしても佐藤琢磨というドライバーはすごい。恐らく野球のイチローと同じようなメンタリティをしているのではないかと思うのだが、残念ながらイチローのことはよく知らないので想像の上の話になる。2人のことをよく知る人がいたら一度尋ねてみたいと思うのだけれど、誰かご存じの方がいたら紹介して下さい。

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この記事について

シリーズ IndyCar , 編集長日記
執筆者 赤井邦彦
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