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motorsport.com編集長日記:「追憶には早すぎる」

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motorsport.com編集長日記:「追憶には早すぎる」
2019/07/19 16:43

motorsport.com日本版の編集長が、日々経験する様々な事柄の中から、琴線に触れるようなものをピックアップ。

2019年7月19日・金曜日
「追憶には早すぎる」

 先日、40年来の友人のカメラマンが亡くなった。MMクン。世界のラリー界では知る人ぞ知る毒舌の業師だった。F1グランプリと同様に、世界中のラリーを追いかけて撮影しているカメラマンは何十人もいるのだが、その中でも異彩を放っていた数人の中に彼は数えられていた。私には写真の良し悪しはよく分からないが、カメラマン仲間のうちでは評価されていたと思う。

 しかし、決してビジネスが上手とはいえず、豪邸を建てたという噂も、高級車を乗り回していたという噂も、愛人を何人も囲っていたという噂も聞いたことがない。つまり、MMクンは人生のすべてをラリー写真に賭けて生きてきて、そして何も残さずに死んでしまったのだ。

 MMクンの撮っていたラリー写真が芸術かどうかと問われると、私の知る限りでは否定せざるを得ない。しかし、仕事として撮る写真から距離を置いたところで、彼は自分の世界を持っていたのかもしれない。いや、必ずそうであったはずだ。

 MMクンのことを考えると、大先輩のラリーカメラマンTFさんのことを思い出す。MMクンとTFさんは仲が良かった。TFさんはいつもMMクンのことを心配していた。それは多分、ふたりの写真に対する気持ちが似ていたからだろう。TFさんの写真は全てにおいてアート作品に昇華していたように思うが、MMクンの写真は今少し昇華し切れていない感じだった。前述したように、自分の世界を持っていたに違いないが、それを明確に出すことをしなかったからかもしれない。でも、TFさんにはMMクンの持つ才能が分かっていたのだろう。それが、TFさんとMMクンを惹きつけた理由に違いない。

 ふたりは酒が好きだった。いまは知らないが、20〜30年前のラリー取材は毎晩宿泊先の宿で酒盛りになった。ギリシャやコルシカやフィンランドやあちこちの山の中の宿で、へとへとになって辿り着いてもすぐにテーブルを囲んでビールのジョッキを傾けた。翌日は早朝から出かけるというのに、そんなことはお構いなしだった。「明日の朝何が起こるか考えるよりいまが大切」と、二人には暗黙の了解があったようだった。彼らと回るラリー取材は最高の想い出だ。

 そのTFさんはいまから8年前に住んでいたフランスで70歳で亡くなった。MMクンは今月の11日に千葉で亡くなった。1970年代から随分と長い時代を供に過ごしてきた人達が、ポロリポロリと歯の抜けるようにいなくなっていく。そして時間と供に想い出も次第に薄れ、なくなっていくんだろう。私が彼らの後を追うとき、どれだけの想い出が私の中に残っていることやら。

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