VW、パイクスピーク参戦用の電気自動車を開発中。e-WRX参戦への布石か

パイクスピーク参戦用のEVを開発するフォルクスワーゲンは、WRXのエレクトリッククラス参戦への布石となる可能性をほのめかした。

 現在、パイクスピーク参戦用の電動レーシングカーを開発するフォルクスワーゲンは、そのマシンが世界ラリークロス選手権のエレクトリッククラス参戦への布石となる可能性をほのめかした。

 2016年末限りでWRC参戦から撤退したフォルクスワーゲンは、その後TCR参戦用のゴルフGTIやWRC2参戦用のポロGTI R5の開発を進め、カスタマーレーシングプロジェクトに力を入れている。

 その一方、フォルクスワーゲンはペター・ソルベルグが運営するチームであるPSRXのサポートを行っている。そのチームから世界ラリークロス選手権に参戦するヨハン・クリスファーソンは2017年タイトルを獲得した。

 しかし、フォルクスワーゲン・モータースポーツのディレクターであるスヴェン・スミーツは、メーカーにとって最も重要なプログラムとなるのは電動レーシングカーでのパイクスピーク参戦であると語った。

「これは2018年のプロジェクトだ。将来モータースポーツは電化するとみているため、我々はコンセプトに専念し、うまく機能することを証明しなければならない」

 世界ラリークロス選手権は、早ければ2020年までに電気自動車用のクラスであるエレクトリッククラスを導入する予定だ。またアメリカを拠点としたグローバル・ラリークロス選手権は、一足先に来季よりエレクトリッククラスを取り入れるという。

 ラリークロスの電動化に興味を示したフォルクスワーゲンは、これまでFIAのテクニカルワーキンググループに参加していた。将来的にラリークロス参戦用の電動レーシングカーは、バッテリーや電動ドライブトレイン技術を培うとみられている。

 フォルクスワーゲンはまずはパイクスピークプログラムから手がけるという。

「フォルクスワーゲンがロードカーに近しいマシンを手がける場合、間違いなく我々のワークスチームが参加することになるだろう」とスミーツは語る。

「今後設立されるであろうe-WRX(WRXのエレクトリッククラス)は、我々が求める要件を満たすと考えるシリーズのひとつだ。モータースポーツ・カンパニーとして、我々は常にモータースポーツの根幹にありたいし、どこかのシリーズにワークスチームを置きたいと考えている」

「今はまだそうではないが、我々はいくつかのプロジェクトを成功させるべく作業に集中している。特にe-WRXは将来的な見通しが良いと我々は考えている」

 今後、フォルクスワーゲンはパイクスピーク参戦用の電動レーシングカーを公開し、来年の3月か4月にテストを行う予定だ。そのマシンが来年6月に行われる公式のイベント前テストまで、パイクスピークを走ることはない。

 ドライブトレインとバッテリーに関しては、現在フォルクスワーゲンのロードカーでテストが行われている。

 フォルクスワーゲンはこれまでダカール・ラリーで3度優勝し、2013年から2016年のWRCでタイトルを獲得している。

 さらにスミーツは、パイクスピークプログラムが今後ソルベルグのチームが行うPSRXプログラムに影響を与えることはないと語っており、PSRXに対しては来季も"同じ条件の"サポートを継続すると語った。

 ソルベルグは、フォルクスワーゲンがチームへのサポートを継続することに対し次のように語った。

「我々は数年前から世界ラリークロス選手権に期待を寄せている。電気自動車による新しいシリーズは次のステップなのだ」

「フォルクスワーゲンが世界ラリー選手権で成し遂げたものをみれば、フォルクスワーゲンを後ろ盾を持つことは非常に素晴らしいことだ」

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この記事について
シリーズ Hillclimb , World Rallycross
記事タイプ 速報ニュース