デイトナ24時間:5号車キャデラック、周回数レコードで優勝
デイトナ24時間の決勝レースが行われ、キャデラックDPi-V.Rを走らせたアクション・エクスプレス・レーシングが優勝を果たした。












第56回デイトナ24時間の決勝レースが行われ、フェリペ・アルバカーキ、クリスチャン・フィッティパルディ、ジョアオ・バルボサ組の5号車キャデラックDPi-V.Rが、808周を走りきって総合優勝を果たした。GTLMクラスは67号車フォードGTが、GTDクラスは11号車ランボルギーニが、それぞれクラス優勝を果たした。
安定感抜群のキャデラックDPiが周回数レコード記録を樹立
アクション・エクスプレス・レーシングの5号車キャデラックDPiが808周を走りきり、2018年のデイトナ24時間での総合優勝を果たした。この周回数は、1992年にニッサンR91CPが記録した走行ラップ数のレコード記録(762周)を更新するものだった。
今年のデイトナ24時間は、アクション・エクスプレス・レーシングの2台のキャデラックDPiと、2台のアキュラDPiによる激しい首位争いが展開された。しかし6号車アキュラはオルタネーターの問題で後退、さらに7号車アキュラはエリオ・カストロネベスがドライブ中に31号車キャデラックと接触し、このダメージでガレージに戻ることになってしまった。
これによりアクション・エクスプレスの2台は大きなリードを築いたが、オーバーヒートの懸念があったためにピットでフルードを補給する作業を行った。
この結果、31号車は54号車コア・オートスポーツのオレカと2番手をかけて争うことになった。
コリン・ブラウンが乗る54号車は、31号車キャデラックとの差を縮めていったが、レース終盤には燃料セーブの必要性に迫られ、21秒差まで近づくのが精一杯だった。
一方、先頭をキープしていた5号車キャデラックDPiは、最終スティントをアルバカーキがドライブ。僚友の31号車に70秒の差をつけてトップチェッカーを受けた。
4位でフィニッシュしたのは、ブルーノ・セナ、ポール・ディ・レスタ、ウィル・オーウェン、ヒューゴ・デ・サデリーの32号車ユナイテッド・オートスポーツだった。32号車は最後の2時間で78号車ジャッキー・チェンDCレーシングを攻略。4位の座を射止めた。
フェルナンド・アロンソが乗った23号車ユナイテッド・オートスポーツは、夕方にブレーキトラブルが発生して後退。この修復には多くの時間を要し、表彰台圏内から脱落することとなった。結局23号車は完走したものの、トップから90周遅れの総合38位に終わった。
ニッサンDPiの2台もレース序盤には上位を走行していたが、いずれもナイトセッションで脱落。2号車はギヤボックスにトラブルを抱え、22号車はターボをブローさせてしまった。マツダDPiの2台にもトラブルが繰り返し発生し、それぞれリタイアしている。
GTLMクラス:止められないフォードGT
フォードGTは、GTLMクラスで圧倒的な強さを見せた。
チップ・ガナッシ・レーシングが走らせた2台のフォードGTは、レース序盤から隊列をリードし、その勝利は疑いようもなかった。
66号車がレースの大半をリードしたものの、残り4時間で67号車(ライアン・ブリスコー、スコット・ディクソン、リチャード・ウエストブルック)が先行。11秒差でクラス優勝を果たすこととなった。66号車が2位に入った。
クラス3位になったのは、3号車コルベットC7.Rだった。しかしフォードGTには全くかなわず、2周遅れでのフィニッシュとなった。4号車コルベットがクラス4位となった。
今回のデイトナ24時間がデビュー戦となったBMW M8 GTEは、24号車がフォードGTから10周遅れのクラス7位でのフィニッシュとなった。
GTDクラス:ランボルギーニが優勝。NSXが1周差2位
GTDクラスは、グラッサー・レーシングの11号車ランボルギーニ・ウラカンGT3が優勝を果たした。
予選後のストールテストを通過できなかった11号車は、グリッドの後方からスタートしなければならなかったが、順調に走行を重ね、上位に進出。29号車アウディに5分のペナルティが課せられたことで、11号車は33号車メルセデス、86号車NSX、48号車ランボルギーニとの4つ巴の戦いとなった。
残り30分というところでメルセデスが11号車の1秒差まで迫ったが、残り13分の時点でピットインすることとなり、4番手に後退。これにより、86号車NSX GT3がクラス2位でフィニッシュすることとなった。
この記事について
シリーズ | IMSA |
イベント | デイトナ24時間 |
ロケーション | デイトナ・インターナショナル・スピードウェイ |
ドライバー | Christian Fittipaldi , Filipe Albuquerque , Joao Barbosa |
チーム | Action Express Racing , Chip Ganassi Racing , Grasser Racing |
執筆者 | Jamie Klein |