【デイトナ24H】レクサスRC F GT3を走らせた3GTチーム代表に訊く

デイトナ24時間でレクサスRC F GT3を走らせた、3GTレーシングのオーナー、ポール・ジャンティロッティに話を訊いた。

 2017年、デイトナ24時間レースを初めとするウエザーテックIMSAシリーズにレクサスRC F GT3を2台参戦させる3GTレーシング。初戦デイトナ24時間レースでは無念にも2台揃ってクラッシュ。15号車は修復し、残り45分というところでレースに復帰してなんとか完走(クラス14位、総合36位)したものの、レース開始早々にクラッシュした14号車はダメージが大きく、そのままリタイアとなった。とはいえ、将来への可能性を残す開幕戦だったとも言える。チーム代表のポール・ジャンティロッティに、アメリカにおけるGTレース関連の話を聞いた。

「現在アメリカには2つのGTカテゴリーがある。1つはフェラーリチャレンジ、ふたつ目はIMSA。将来、レクサスに多くの顧客がつけば、独自のチャレンジレースシリーズが開催出来る。そのためには今回のデイトナ24時間レースは重要なイベントだったが、残念ながら結果は付いてこなかった。ちょっと残念だ。GT3クラスをみれば、ポルシェは年間50台のGT3を製造しており、世界中でワンメークレースを行っている。日本ではスーパーGTのGT300クラスにも出ている。レクサスも成熟して性能が確認出来ればマーケットは世界中に広がると思う」

 GT3がアメリカに導入されたのは5〜6年前のこと。IMSAとGrand AmでGTDとして採用された。しかし、非常にローカルなクラスのクルマで、とてもグローバルなクルマとは言えなかった。

「以前、GT3レースはアメリカ、ヨーロッパ、日本で行われていたが、今では世界中のあらゆる国で行われている。なぜなら、自動車メーカーが販売網をローカルだけに特定せず、世界中に広げようとしているからだ。よって、レースカーのプラットフォームもグローバルになる必要がある」

アメリカのGTレースも”世界標準”に

 アメリカにおけるモータースポーツの形態はヨーロッパや日本とは異なり、GT3を統括するFIAはアメリカではそれほど存在感を示すことが出来ていない。しかし、アメリカのツーリングカーは、DTMやスーパーGTのGT500クラスの後ろを付いて行こうとしていた。

 ドイツと日本は基本的に同じ道を歩んできた。そして今、アメリカでも本格的にGT3が導入された。アメリカ人はこれまで世界の動きに注意を払ってこなかったが、現在は経済的な問題からスマートであることが求められている。レースに関しても自分よがりのレースをやるのではなく、世界を視野に入れてのレースが必要になってきたのだ。

「これから先2年の間にGTLMとGT3は一緒になるんじゃないかと思う。FIAとACOが手を握ったように、アメリカも変わってくるはずだ。ル・マンのようにアマチュアとプロのクラスが同じクルマで走る様になる。WECに参戦出来るGTEや、アメリカでGTLMなどに出走するクルマの開発は非常に高価につき、経済が不安定な今は別々に開発して別々にチームを運営することは難しい。ゆえにGTDでしか走れないクルマを開発することはあまりにもリスクが高い」

「例えばWECを観ると、LMP1だけでなくLMP2も同時に走っている。これは素晴らしいアイデアだ。LMP1だけだと自動車メーカーが巨額な資金をかけて高度な技術の詰まったクルマを開発しなくてはならないが、LMP2はアメリカからIMSAを戦う仲間も参加出来る。GTでもそうなるはずだ。これからの動きに期待している」

レクサスGT3マシンの使用チーム候補は10あった

 最後に3GTレーシングとレクサス・レーシングの出会いについて、ジャンティロッティは次のように語った。

「私はスコット・プルエットと永年の友人だが、3年前にスコットから『レクサスがレース参戦を考えている』という話をもらい、早速我々はカリフォルニアに飛び、TMS(トヨタモーターセールス)のレクサス部門、そしてTRD−USA(トヨタ・レーシング・デベロップメントUSA)それぞれの担当者に会ってアイデアの交換をした。それ以降頻繁に連絡を取り合って話を進めた。彼らは我々のことを調べ、満足のいく結果を得たのだろう。そこから関係が始まり、今はお互いを理解し合う友人のような間柄になった」

 今回のレクサスのGT3レース活動に関しては、TMSのレクサス部門がIMSAを戦う10チームに話をし、そこから3チームに絞ったという。そして、最終的に3GTレーシングに白羽の矢を立てた。もちろん、3GTレーシング側からも本格的なプロポーザルを行い、それが功を奏したということだろう。

「活動経費は非常に高くかかる。ゆえに、少しでも負担を減らすためにスポンサーを獲得した。特に活動開始の初年度には多額の資金が必要になるものだ。今年はそのつもりで動いている」と、ジャンティロッティ代表は付け加えた。

 開幕戦の雪辱を晴らす第2戦は、2月24日にセブリングで行われる12時間レースだ。

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この記事について
シリーズ IMSA
イベント名 ロレックス・デイトナ24時間レース
サーキット デイトナ・インターナショナル・スピードウェイ
記事タイプ 速報ニュース