デイトナで学べることは限定的!? 来季参戦アロンソに、フィジケラ提言
ル・マン24時間参戦のための準備として、デイトナ24時間挑戦を発表したアロンソ。その効果は限定的だとフィジケラは語った。

世界3大レース(F1モナコGP/インディ500/ル・マン24時間)の完全制覇を狙っているフェルナンド・アロンソは、ル・マン24時間参戦のための準備の一環として、来年のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の開幕戦、デイトナ24時間に参戦することを発表した。マクラーレンCEOのザク・ブラウンがオーナーを務めるユナイテッド・オートスポーツで、LMP2マシンをドライブすることになる。
今年、モナコGPを欠場しインディ500に挑戦したアロンソ。インディ500は来年もモナコGPと日程が被っているが、その代わりとしてマクラーレンとの残留交渉の中で、チャンスがあれば日程が重複していないル・マン24時間レースへの参戦を許可する条項が契約に盛り込まれたと考えられている。
アロンソはル・マンに向けた準備として、デイトナは理想的なレースだと強調している。
「デイトナは世界3大レースの中には含まれないが、いつも言っているように僕の目標は完璧なドライバーになることだ。今回の経験が、僕が今後参戦するかもしれないあらゆる耐久レースに向けての準備に役立つだろう」とアロンソは語った。
しかし、かつてルノーF1でアロンソのチームメイトだったジャンカルロ・フィジケラは、デイトナでの経験があまり役に立つとは考えていないようだ。フィジケラはデイトナに6度参戦し、表彰台を1度獲得。ル・マンにおいてはGTE-プロクラスで2度クラス優勝を飾っている。
motorsport.comがフィジケラに、アロンソがデイトナで学べることは限られていると思うかと訊くと「ああ、その通りだ」と彼は答えた。
デイトナはル・マンとは根本的に異なるため、完全な準備にはならないだろうと彼は付け加えた。
「サーキットも違うし、レースとしてのタイプも違う」
「特にルールやセーフティカー、黄旗やスローゾーンを含め、すべてが異なるんだ」
「デイトナでは、最後の数時間前まで周回遅れにならないことが本当に重要だ。そこから、本当のレースが始まる」
「ル・マンは違う。最初から最後まで、アドバンテージを出来るだけ積み重ねていくことが重要なんだ」
フィジケラは、アロンソにとって最大のチャレンジとなるのは複数のクラスが混走するレースでのドライブの仕方だと強調した。
「アロンソがデイトナに参戦するというのはモータースポーツ、特にIMSA選手権にとって良いことだ」
「アロンソは素晴らしいドライバーであり、彼はドライブの仕方を非常に素早く学ぶだろう」
「唯一の問題は、GTカーや遅いクルマによるトラフィックだ。彼はそれに対する対処を学ぶ必要がある。しかし、彼はテストでそれを学ぶチャンスを得られる」
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この記事について
シリーズ | IMSA |
ドライバー | フェルナンド アロンソ , Giancarlo Fisichella |
執筆者 | Tom Errington |