ランボルギーニ、2024年からWEC&IMSA投入予定のLMDh車両に新型V8ターボ搭載へ……スクアドラ・コルセで新設計

2024年からFIA世界耐久選手権とIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権にLMDh車両で参戦するランボルギーニは、全く新しいツインターボV8エンジンを開発している。

ランボルギーニ、2024年からWEC&IMSA投入予定のLMDh車両に新型V8ターボ搭載へ……スクアドラ・コルセで新設計
Listen to this article

 2024年シーズンのFIA世界耐久選手権(WEC)とIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権(IMSA)に向けて、フランスのレーシングカーコンストラクターであるリジェ・オートモティブとLMDh車両を共同開発しているランボルギーニは、9月20日(月)にマシンのティザーイメージを公開。同時に搭載されるパワートレインの最初の情報が発表された。

 LMDh車両に搭載される内燃エンジンは、2013年に設立された社内モータースポーツ部門「ランボルギーニ・スクアドラ・コルセ」による初の新設計のモノだ。

 ただ、ウラカンGT3やスーパートロフェオのワンメイクマシンに搭載されている市販車ベースのV10エンジンとは異なり、90度のバンク角が付けられたV型8気筒ツインターボエンジンがLMDh車両のパワートレインに採用される。排気量は4リッター程度だとされ、エンジン重量はレギュレーションで定められている最低重量の180kgを予定しているという。

 その新開発のV8エンジンには、ボッシュ・モータースポーツ製のMGU、ウイリアムズ・アドバンスド・エンジニアリング製のエナジーストレージ、Xtrac製の7速ハイブリッドギヤボックスが組み合わされる。

 ハイブリッドシステム合計の最高出力は、480〜520kWというLMDhとLMH車両のレギュレーションで定められている範囲のちょうど中間にあたる500kW(680PS)。最高時速は340km/hに達するという。

 車両サイズは全長5100×全幅2000、ホイールベースは3148mmとクラス最大。車重はLMDh車両で定められている最低重量である1030kgとなっている。

Andrea Caldarelli, Lamborghini Factory Driver, Giorgio Sanna, Head of Lamborghini Motorsport, Mirko Bortolotti, Lamborghini Factory Driver

Andrea Caldarelli, Lamborghini Factory Driver, Giorgio Sanna, Head of Lamborghini Motorsport, Mirko Bortolotti, Lamborghini Factory Driver

Photo by: Lamborghini S.p.A.

 ランボルギーニは新しいLMDh車両の名称を公開しておらず、さらなる車両の詳細は2023年春に予定されている走行テスト前のお披露目までは期待できない。

 LMDhプログラムの開発ドライバーには、長年ファクトリードライバーを務めてきたミルコ・ボルトロッティとアンドレア・カルダレッリがまず選出され、車両開発を牽引している。

 ランボルギーニは、このLMDh車両をWECのハイパーカークラスとIMSAのGTPクラスに投入するとしているが、どのチームが走らせるのかなど詳細は明らかになっていない。

 LMDhプログラムに関する声明でランボルギーニは、フォルクスワーゲン・グループ傘下のブランドとして、ラテン語で”雄牛の心臓”を意味するCor Tauriと呼ばれる戦略のもと、市販車領域におけるハイブリッド化を推進していくと強調。「ハイブリッド推進を目指しモータースポーツの世界に足を踏み入れることは、ランボルギーニのハイブリッドへの移行と完全に一致する」と述べていた。

ランボルギーニが対峙するライバルLMDh車両

 マルチマチックと共同開発したポルシェのLMDh車両『963』は、ランボルギーニと同じくV8ツインターボエンジンを搭載。2000年代にアメリカン・ル・マン・シリーズのLMP2クラスで使用された『RSスパイダー』に搭載されたエンジンをルーツとする自然吸気エンジン4.6リッターユニットだ。

 ポルシェは963をWECとIMSAに投入予定。ペンスキーとのファクトリーチームの他に、カスタマーチームにも車両を供給することとなっている。

Read Also:

 キャデラックがダラーラと共に開発している『V.LMDh』には、新たな5.5リッターV8が搭載されている。ターボか自然吸気かは明らかになっていないが、セブリングでテストしている際に隠し撮りされた映像では、後者であることが裏付けられている。

 ホンダ・パフォーマンス・ディベロップメントがオレカと共に開発したLMDh車両のアキュラ『ARX-06』には、新型2.4リッターV6ツインターボを搭載。ポルシェやキャデラックと同様にテスト走行が既に実施されており、来季はIMSAのみに参加する予定だ。

 BMWは、ダラーラと共に開発しているLMDh車両『MハイブリッドV8』に、2017-18年で使用されたDTM用の自然吸気V8をツインターボ化し搭載。4リッターという排気量はそのままだ。

 現在、アルピーヌは旧LMP1規定のマシンでWECに特例参戦しているが、ランボルギーニ同様2024年にLMDhで参戦を開始する。ただこれまでのところ、開発パートナーがオレカであることだけが明かされ、その他LMDh車両に関する技術的な詳細は分かっていない。

 
Read Also:

シェア
コメント
アンドレッティ、約275億円を投じインディアナ州に巨大ファクトリー建設へ。2025年までの稼働目指す
前の記事

アンドレッティ、約275億円を投じインディアナ州に巨大ファクトリー建設へ。2025年までの稼働目指す

次の記事

新LMDh車両登場? アルピーヌ、コンセプトマシン『アルペングロウ』を10月13日発表へ。ブランドの新章を告げる一台に

新LMDh車両登場? アルピーヌ、コンセプトマシン『アルペングロウ』を10月13日発表へ。ブランドの新章を告げる一台に