【インディカー】ポコノ決勝:一時周回遅れのパワー逆転優勝。琢磨13位

第14戦ポコノの決勝が行われ、ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)が一時周回遅れになりながらも、大逆転で優勝を果たした。

 インディカーシリーズ第14戦ポコノの決勝が行われ、チーム・ペンスキーのウィル・パワーが今季3勝目を挙げた。

 佐藤琢磨(アンドレッティ・オートスポート)は、今季2度目のポールポジションを獲得。インディ500を制した彼は、今季2度目の500マイルレースを絶好の位置からスタートすることになった。

 彼の予選アタック直前に、チームメイトのライアン・ハンター-レイがクラッシュを喫していたが、メディカルチェックをクリアし決勝に臨むことができた。

 戦いの舞台となるポコノ・レースウェイは、3つのターンがそれぞれ異なる特徴をもつ、トライオーバル。ピットウィンドウは30周前後であり、200周で争われるレースの中でコンディションにマシンを合わせこんでいく力が問われる。

佐藤、まさかの失速

 風が強く難しいコンディションの中、レースがスタート。佐藤はトップでターン1を回ったが、トニー・カナーン(チップ・ガナッシ・レーシング)が佐藤を交わし1周目を終えた。

 佐藤は伸びを欠き、じわじわと後退。10周を終える頃には13番手まで沈み、厳しいレース展開となった。

 一方で、最後列からスタートしたハンター-レイは14番手まで挽回した。アレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)も調子がよく、12周目にトップに立った。

 23周目、最初のコーションが発生。エステバン・グティエレス(デイル・コイン・レーシング)が初めてのオーバルレースでウォールに接触し、デブリがコース上に落ちたためだ。グティエレスはサスペンションにダメージが有り、リタイアとなった。

 ピットレーンがオープンすると、全車がピットイン。ここではウィル・パワー(チーム・ペンスキー)がカナーンをかわし、2番手に浮上した。佐藤は13番手だ。

 リスタートは28周目。リスタートでトップ3が3ワイドとなり、カナーンが先頭に躍り出た。ロッシは6番手まで落ち、スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)が3番手となった。

 ディクソンは30周目にチームメイトのカナーンを抜きトップに。第2スティントと第3スティントは、マシンが絶好調だと無線で語りポジションを取り戻していったロッシと、トップに立ったディクソンが引っ張っていく展開となった。佐藤はバトルの中で失速があったか、18番手まで後退した。

 また、パワーはコーション明けのバトルの中でズルズルと順位を落としていき、8番手となった。2度目のピットインを60周前後のタイミングで行なっていたパワーだったが、67周目には緊急ピットイン。フロントウイングを交換し、ラップダウンとなってしまった。

 先頭を長く走ったディクソンは、83周目に3度目のピットイン。燃費に悪影響があったか、前回のストップから27周という早めのピット作業となった。

 ロッシと3番手を争っていたジェームス・ヒンチクリフ(シュミット・ピーターソン)はピット作業の際にオーバーラン。アンダーグリーンでのピット作業だっただけに、痛いタイムロスとなり12番手まで後退した。

 ヒンチクリフの後退で、3番手に浮上したのはハンター-レイ。99周目にはディクソンを交わし、ロッシと1-2でレース折り返しを迎えると、ロッシもパスして先頭に立った。

 後方に下がったヒンチクリフは、カルロス・ムニョス(A.J.フォイト)と周回遅れのパワーとで3ワイドになった。アウト側になってしまったヒンチクリフは挙動を乱し、あやうくウォールに接触しかけたが、なんとか持ち直した。この際に佐藤が彼を追い抜き、13番手となった。

 4度目のピット作業はやはりディクソンから。112周目という、あと2回のピットインで走りきれるかギリギリのタイミングだ。

 トップ集団がピットインしてきた116周目、セバスチャン・サベードラ(シュミット・ピーターソン)が単独クラッシュしたため、このレース2度目のイエローコーションが発生。ステイアウトしていた佐藤を含む8台にとっては少々不運なタイミングでのコーションとなった。

 ロッシはピット作業が遅れ、5番手まで後退。ピットレーンがオープンしたあとに作業を行なった佐藤は15番手でコースに復帰した。

 トップはハンター-レイ、2番手にグラハム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)、3番手にカナーンというトップ3。ディクソン、ロッシがそれに続き、123周目のリスタートを迎えた。

 トップ3は再び3ワイドとなり、カナーンがトップに。レイホールに一時かわされるが、すぐさまポジションを取り戻した。佐藤は一気に4つポジションを上げ、11番手となった。

 すると直後にヒンチクリフとJ.R.ヒルデブランド(エド・カーペンター)が接触しクラッシュ。3度目のコーションが発生した。

 このコーション中に、パワーがマシンのリヤセクションを交換。他車との接触があったようだ。彼は、コーションを利用しすでにリードラップに復帰している。

ウィル・パワー脅威の追い上げ

 133周目にリスタートすると、カナーンとレイホールがラップリーダーを入れ替えながら走行を重ねた。佐藤は一時7番手まで上がったが再びじりじりと後退、猛烈な追い上げを見せるパワーらに抜かれ11番手となった。

 残り50周を切り、佐藤はクリアな状況で早めにピット作業を行った。その直前にはディクソンもピットを行なっていた。

 上位勢がピットストップする中、ウィル・パワーがステイアウト。レースファステストを更新するハイペースで飛ばし、残り39周でピットインした後には、なんとトップでコースに復帰した。

 パワーは2番手カナーンと4秒以上の差。カナーンと3番手ディクソンはポジションを入れ替えながら引っ張り合っていたが、残り33周になるとディクソンがイン側を閉めて2番手をキープする動きを見せたため、カナーンが失速。ロッシが3番手に浮上すると、そのままディクソンもパスし2番手に浮上した。

 佐藤は残り29周を切り、誰よりも先に最後のピット作業を消化。単独走行をしているパワーのすぐ後ろでコースに復帰した。

 ディクソンは残り24周、パワーはその翌周にピットへ。残り20周を切ると続々と各車がピットインを行なっていった。

 トップのパワーと、カナーンとロッシを交わして2番手に浮上したニューガーデンとの差は、残り10周で1秒以内となった。

 残り5周を切り、パワーとニューガーデン、ロッシが接近するが、パワーは大胆にイン側のブロックラインを通り、オーバーテイクを許さない。ファイナルラップに入ってもニューガーデンにインを突かせず、一度は周回遅れになりながらも、大逆転で優勝を果たした。

 パワーはこれで今季3勝目。ポコノでは昨年に続く連勝となった。ポイントリーダーのニューガーデンは2位に入りその座をキープ。ロッシが3位となった。

 佐藤は結局13位フィニッシュ。レース後にはマシンを大幅に調整したものの、不可解なほどマシンが反応しなかったと語っており、最初のスティントでの遅れを最後まで取り戻せなかった。

 →【リザルト】インディカー第14戦ポコノ:決勝結果

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この記事について
シリーズ IndyCar
イベント名 ポコノ
サーキット ポコノ・レースウェイ
記事タイプ 速報ニュース