インディカー第2戦ロングビーチが行われ、ジェームス・ヒンチクリフが優勝。佐藤琢磨はレース終盤、エンジントラブルでリタイアした。
インディカーシリーズ第2戦ロングビーチが行われ、シュミット・ピーターソンのジェームス・ヒンチクリフが優勝を果たした。佐藤琢磨はレース終盤にマシンを止め、リタイアに終わっている。
ポールポジションからスタートしたのはエリオ・カストロネベス(ペンスキー)だった。彼はロングビーチで3年連続のポールポジション獲得したが、スタートを大失敗。6番手までポジションを落としてしまう。代わってトップに立ったのは、スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)だ。
しかし、その直後にクラッシュが発生。チャーリー・キンボール(チップ・ガナッシ)とウィル・パワー(ペンスキー)がクラッシュ。これでいきなりのフルコースイエローとなり、ペースカー先導となる。このコーション中に、佐藤琢磨(アンドレッティ)は最初のピットインを行い、燃料の補給を行った
パワーはノーズを交換しただけでレースに戻ることができたものの、キンボールのマシンはダメージが大きく、リタイアとなっている。
5周目からレース再開。翌6周目にはライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ)がジェームス・ヒンチクリフ(シュミット・ピーターソン)を交わして2番手に上がる。
10周目以降、各車が続々とピットイン。佐藤琢磨は12周を走りきったところで、2度目のピットインを行い、柔らかい方のレッドタイヤを履いた。PPスタートのカストロネベスも、14周終了時点でピットインを行った。首位を走っていたディクソンは、16周目終了時点でピットインする。
ハンター-レイ、ヒンチクリフ、ロッシの上位3台は、ピットインを遅らせに遅らせる。28周を走り終えた時点で、ヒンチクリフとロッシがピットイン。ハンター-レイは29周終了時点でピットに入った。この3台は、ピットストップの回数を減らして、ライバルより優位に立とうという戦略だ。
これでディクソンが再び先頭に立ち、ハンター-レイは6秒差の2番手でコースに復帰した。ハンター-レイの直後にはヒンチクリフが食らいつく。シモン・パジェノー(ペンスキー)は31周目終了時点で、2度目のピットインを行っている。
35周目を越えると、各車が2回目のピットイン。カストロネベスは37周目、佐藤琢磨も同じ37周目に3回目のピットインを行った。
先頭を走っていたディクソンは、41周目を終えた時点で2回目のピットイン。ただこのタイミングでは、もう1回のピットインが必要で、優勝争いからは一歩後退した感がある。
これでハンター-レイが再び先頭に立ち、ヒンチクリフ、ロッシの3台が犇めく混戦模様の首位争いとなる。セバスチャン・ブルデー(デイル・コイン)が、先頭集団から10秒程度遅れた単独4番手を走る。
ハンター-レイとロッシは56周目終了時点に、ヒンチクリフは57周を終えた時点で最後のピットインをこなす。このピットインの結果、ヒンチクリフが先行。またロッシもコース復帰後にハンター-レイをオーバーテイクした。
ディクソンは62周を走りきったところで最後のピットストップを行うが、ヒンチクリフ、ハンター-レイ、ブルデーらが先行していく。
これと同時に、それまで実質的な2番手を走行していたロッシがエンジンブロー。これでこのレース2回目のフルコースイエロー。一時休戦となる。
70周目からレースはリスタート。上位ではハンター-レイのみがブラックタイヤを履いており、厳しい展開だ。ヒンチクリフはこれを好機と、リスタートと同時にハンター-レイ以下を引き離していく。
2番手ハンター-レイと3番手ブルデーの間には、周回遅れのマシンが数台いたが、ブルデーはこれを1台ずつ交わしてハンター-レイとの差を徐々に詰めていく。
77周目、ミカエル・アレシン(シュミット・ピーターソン)を抜きに行ったトニー・カナーン(チップ・ガナッシ)だったが、両者接触。カナーンは左リヤタイヤをパンクさせ、そのままピットに戻ってしまう。
79周目、11番手を走っていた佐藤琢磨のマシンにエンジントラブルが発生し、スローダウン。さらに翌80周目には2番手を走っていたハンター-レイがストップ。立て続けにアンドレッティのマシンにトラブルが発生し、同チームはこれで全滅してしまう。なおハンター-レイのマシンはコース上に止まってしまったため、フルコースイエローが宣言。隊列が縮まる。
先頭はヒンチクリフのままだが、僅差の2番手には開幕戦勝者であるブルデーが上がってきている。
83周目からレース再開。ヒンチクリフはダッシュを決め、ブルデーとの差を広げていき、そのままチェッカーフラッグまで駆け抜けた。
ヒンチクリフは2015年以来2年ぶり、インディカー通算5勝目を挙げた。2位には開幕戦勝者のブルデーが入り、ランキング首位を堅持。3位にはニューガーデン、最後尾スタートだったシモン・パジェノーが入っている。
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インディカーシリーズ第2戦決勝結果
Cla | # | ドライバー | Laps | 時間 | ギャップ | インターバル | Mph | ピット | リタイア | ポイント | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 5 | ![]() |
85 | ||||||||
2 | 18 | ![]() |
85 | 1.4940 | |||||||
3 | 2 | ![]() |
85 | 2.3160 | |||||||
4 | 9 | ![]() |
85 | 2.7832 | |||||||
5 | 1 | ![]() |
85 | 3.3934 | |||||||
6 | 19 | ![]() |
85 | 5.7951 | |||||||
7 | 14 | ![]() |
85 | 6.9393 | |||||||
8 | 20 | ![]() |
85 | 9.0570 | |||||||
9 | 3 | ![]() |
85 | 9.3403 | |||||||
10 | 15 | ![]() |
85 | 17.8632 | |||||||
11 | 7 | ![]() |
85 | 34.1093 | |||||||
12 | 12 | ![]() |
84 | 1 lap | |||||||
13 | 8 | ![]() |
84 | 1 lap | |||||||
14 | 10 | ![]() |
84 | 1 lap | |||||||
15 | 4 | ![]() |
84 | 1 lap | |||||||
16 | 21 | ![]() |
84 | 1 lap | Accident | ||||||
17 | 28 | ![]() |
79 | 6 laps | Spun off | ||||||
18 | 26 | ![]() |
78 | 7 laps | Spun off | ||||||
19 | 98 | ![]() |
62 | 23 laps | Mechanical | ||||||
20 | 27 | ![]() |
14 | 71 laps | Spun off | ||||||
21 | 83 | ![]() |
1 | 84 laps | Accident |