【インディカー】逆転優勝のパワーは、事故がなくて”幸運”とエンジニア

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【インディカー】逆転優勝のパワーは、事故がなくて”幸運”とエンジニア
David Malsher
執筆: David Malsher
2017/08/22 8:30

優勝したウィル・パワーの担当エンジニアは、フロントウイングの問題が発生した際に彼がクラッシュしてもおかしくなかったと語った。

Will Power, David Faustino, Team Penske
Dave Faustino, Team Penske
Will Power, Team Penske Chevrolet
Will Power, Team Penske Chevrolet takes the win
Podium: race winner Will Power, Team Penske Chevrolet, second place Josef Newgarden, Team Penske Chevrolet, third place Alexander Rossi, Curb Herta - Andretti Autosport Honda
Will Power, Team Penske Chevrolet
Start: Takuma Sato, Andretti Autosport Honda, Simon Pagenaud, Team Penske Chevrolet, Charlie Kimball, Chip Ganassi Racing Honda, Will Power, Team Penske Chevrolet
Race winner Will Power, Team Penske Chevrolet
Will Power, Team Penske Chevrolet pit stop
Will Power, Team Penske Chevrolet
Will Power, Team Penske Chevrolet takes the win

 インディカー・シリーズ第14戦ポコノで、ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)が逆転で優勝を飾った。彼はレース中にフロントウイングやリヤセクションを交換。一時は周回遅れになりながらも、コーションが出たタイミングも良く、猛然と追い上げての優勝だった。

 200周のレースが3分の1を終えようとする頃、パワーのマシンは、ノーズコーンのところにあるフロントウイングのアジャスターが壊れてしまい、ウイングの設定が”めちゃくちゃ”になってしまった。

 パワーの担当エンジニアのデイビッド・ファウスティーノは、motorsport.comに次のように語った。

「それ(フロントウイング・アジャスター)はダラーラの管理部品で、それのベアリングが故障したことでフロントウイング(のフラップ)がフラットになってしまった」

「それが故障した理由はわからないが、ストレートでは多くの乱気流があるし、コーナーではとても大きいダウンフォースが必要だ。だから、ウィルはクラッシュしなくてラッキーだった。もし、アジャスターの故障がコーナーのどこかで起きていれば、ウォールに向かって”プッシュ”されるような状況だったのだから。我々はその点でラッキーだった」

「彼はピットに入ってきて、フロントウイングを交換したので周回遅れになった。トラフィックの中で乱気流に対処しバランスをとることができるように、かなりダウンフォースを増やした」

「それから、我々は(チャーリー)キンボールとの接触でリヤウイングがかなりダメージを受けていることに気づいた。我々はすでに後方に下がっていたし、(コーションが発生して)リヤウイングを交換する機会を得たので、燃料を継ぎ足し、長く走ることで良いポジションを得たんだ」

「我々は多くのマシンをパスした。さらに、ウィルは前が開けた状態でとても速かった。彼は、216mphや217mph(時速約350km)台のラップタイムを叩き出し、数周早くピットインした他のマシンに対して大きなギャップを築いた」

 ファウスティーノは、パワーのスピードそのものよりも、この段階でのライバルとのスピード差が優勝に必要だったと語った。

「このレースを振り返って見ると、スピードは必ずしも重要ではなかった」

「我々は(前が開けて)クリーンな空気の中で、スピードを発揮した。今年は、他のほとんどのマシンが多くのダウンフォースをつけすぎているように思う。だから、他のマシンと同じことをすればレースの間ずっと、隊列の中にいることになる」

「ウィルはクリーンエアの中で走っていたので、最後のピットストップで急いでダウンフォースを削った。だが作業を遅くしすぎて、トラックポジションの優位性を失いたくはなかった」

「トップのままコースに戻ることができ、ラップタイムは214mph台で十分速かった。でも、昨年はその段階で216mphは出ていたので、私の個人的な意見だが、我々のマシンもまだ空気抵抗が多すぎたのだろう」

「だから、ウィルのマシンのスリップストリームを使えるほど、後続のマシンが近づいてきた。彼らはウィルに引っ張られていたんだ」

 ファウスティーノは、パワーのピットクルーを賞賛した。それまで使っていたエンジンが2500マイル(約4000km)のマイレージ制限に到達したため、予選後に新しいエンジンを導入しただけでなく、レースでは計10回ものピットストップに対処しなければならなかったからだ。2位でフィニッシュしたチームメイトのジョセフ・ニューガーデンはピットストップ7回、優勝を争ったその他のドライバーたちはほぼ、ピットストップ6回だった。

「予選後にエンジンを交換してすぐ、最後のプラクティスをやり、レース中にはフロントウイングやリヤウイングを交換し、1日中ダウンフォースの調整をしなければならなかった。その成果が、優勝という形で実を結んで本当に嬉しい。チームの素晴らしい努力のおかげだ」

 パワーは、最後のピットストップを残り23周の時点で、その前のピットストップを残り39周の時点で行なっている。最後のピットストップをする前、パワーはライバルたちと比べて数ラップ分燃料が残っていたにもかかわらず、ストラテジストのジョン・ボーズログが早めのピットインを指示したと、ファウスティーノは明かした。コーションが発生し、ピットレーンがクローズされてしまった場合を考えてのことだ。

「ピットストップをすれば周回遅れになるため、ステイアウトする方が良いオーバルは多くある。しかし、ポコノはそうじゃない」と彼は説明した。

「ここでのピットストップのロスタイムは、33秒しかない。そして、ラップタイムは41から42秒だ」

「だからもしステイアウトし、イエローが出てしまえば、トラックポジションを失うことになる。ステイアウトしている間に他の誰かがマシンを止め、コーションが出てしまえば、隊列の後ろにつくことになってしまう」

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この記事について

シリーズ IndyCar
イベント ポコノ
ロケーション ポコノ・レースウェイ
ドライバー ウィル パワー
チーム Team Penske
執筆者 David Malsher
記事タイプ 速報ニュース