【インディカー】2017年のエアロキットは、当初の合意通り開発凍結
インディカーのコンペティション及びレースエンジニアリング担当副代表のビル・パパスは、今季ダウンフォースレベルを変更する予定はないと語った。

今週末、フェニックス・インターナショナル・レースウェイで、インディカーの公開テストが行われる。しかしこのテストでもそれ以降にも、インディカーのダウンフォースレベルを変更する予定はないと、インディカーのコンペティション及びレースエンジニアリング担当副代表のビル・パパスは主張する。
昨年のフェニックスでのポールスピードは192mph(307.2km/h)を記録した。これに対しペンスキーのチームオーナーであるロジャー・ペンスキーは、そのダウンフォースレベルを「馬鹿げたものだ!」と評した。
2016年のレースは、あまりエキサイティングなモノではなかったと評価されている。なぜなら、シボレーのエンジンを搭載したマシンが、ホンダパワーのマシンよりも大きなアドバンテージを得ているように見えたからだ。
しかしパパスは、motorsport.comの取材に対し、2月10〜11日のテストで、運営側がマシンの空力に関して変更を行うとは考えていないという。インディカーのエアロキットは、シボレーとホンダがそれぞれの陣営に向け2015年に準備、開発を加えることなく使われ続けることが目指されていた。しかし当初のパフォーマンス差が大きかったため、2016年に向けては開発が特別に許可。2017年は、2016年に投入されたキットがそのまま継続使用されることになっている。
「エアロダイナミクスの開発凍結は、両方のメーカーが合意したことだ」
そうパパスは言う。
「我々は、我々が抱えているモノを継続するべく、多くの決定を下した。2年目であるということ、そしてチームやドライバーが置かれている状況を考えると、レースは少し異なるかもしれない。全員が少しずつ学んでいるし、異なるコンパウンドのタイヤを使うことになるからね」
パパスは、エアロの開発を許可せずとも、メーカーごとに分かれ”2層化”したレースにはならないと考えているという。
昨年のフェニックスでのレースで、ホンダ勢最上位はマルコ・アンドレッティの11位だった。しかしレースの途中では、グラハム・レイホールが5番手を走行したのだ。
「エンジンの面では、各メーカーが昨年から進歩を遂げている。そして彼らとチームは、フェニックスでエアロパッケージについて理解を深めている」
「また昨年を振り返って見れば、ライアン・ハンター-レイは順調にトップ5を走行していた。彼は、イエローフラッグのタイミングに祟られただけだ」
「今年はまた違う種類で、しかもより激しい競争となるレースを見ることができるだろう」
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この記事について
シリーズ | IndyCar |
イベント | フェニックス |
ロケーション | ISM Raceway |
執筆者 | David Malsher |