【インディカー】2018年エアロキット、ショートオーバルでも好評価
2018年に導入されるエアロキットを、アイオワでテストしたファン・パブロ・モントーヤとオリオール・セルビアは結果に満足しているようだ。

インディカーは、来年から共通のエアロキットを導入する。7月25日にインディアナポリス・モータースピードウェイでオーバル仕様のエアロキットの、8月1日にミッドオハイオでロード/ストリートコース用のキットのテストが行われ、テストを担当したファン・パブロ・モントーヤ(シボレー車)とオリオール・セルビア(ホンダ車)は、高評価を下している。
8月10日にアイオワ・スピードウェイで3度目のテストが行われた。多くの人々が、このショートオーバルでのテストが最も重要だと考えている。なぜなら、ショートオーバルではしばしば、バトルが起きないことがあるからだ。
テストでは、ダウンフォースレベルを変えた2つのショートオーバル仕様のキットが試された。高ダウンフォース仕様は、今年のマニュファクチャラー製のエアロキットを搭載しているマシンと同程度のダウンフォースを生む仕様。低ダウンフォース仕様はそこからおよそ20%ダウンフォースを削減した仕様だ。
モントーヤとセルビア、どちらも低ダウンフォース仕様のキットに好印象を抱いたようだ。モントーヤは次のように語った。
「(高ダウンフォース仕様のキットで)ワイドに走った場合、コーナーとストレートで速度差が約7mph(11.3km/h)しかない。もうひとつ(低ダウンフォース仕様)は20mph(32.2km/h)くらい違うので、コーナー出口で加速が見られる。僕は、それがより良いレースを生むと思う」
「あるダウンフォースレベルでは完全に全開でターンできるけど、他のダウンフォースレベルではスロットルを緩める必要がある。それでも同じラップタイムで走れるんだ」
セルビアは「特に低ダウンフォースパッケージで、非常に安定していた」と述べた。
「マシンをドライブしなければならない。それは楽しいことだ。スロットルを緩めなければならないけど、(ダウンフォースがあった時と)同じようなラップタイムを出せる。興味深いね」
またセルビアは、マシンの上部のウイングなどではなく、フロアでより多くのダウンフォースを作り出すというインディカー側の意図がうまくいっていると語った。
「僕は、ファン・パブロのマシンのすぐ後ろで走ることができた。マシンはちょっとグリップを失っただけで、4輪がスライドするほどではなかった」
「フロントやリヤが多くのグリップを失ったりはしなかった。それが、今のマシンの問題だ」
インディカーのコンペティション及びレースエンジニアリング担当副代表のビル・パパスは次のように述べた。
「チェックはすべて問題なかった」
「我々は、過去数年ここを走っていたマシンのダウンフォースと、我々が目標としている、より低いダウンフォースを比較、分析したいと考えていた。どちらのドライバーも、低ダウンフォース仕様の方に好意的な反応をしてくれた。彼らはそちらの方が、マシンにしがみついているのではなく、マシンを運転していると感じたのだ。その結果に、とても勇気付けられた」
「トラフィックの中を走行していても、スピンしたり安定性に問題を感じるようなことはなかったという。どちらのドライバーも、そのことに非常に満足していた」
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この記事について
シリーズ | IndyCar |
ドライバー | オリオール セルビア , ファン・パブロ モントーヤ |
執筆者 | David Malsher |