ホンダ山本MS部長「アメリカを目指す若者も、積極的に応援する」

Hondaウエルカムプラザ青山で行われた「佐藤琢磨選手 凱旋報告取材会」。その席上で、ホンダのモータースポーツ部の山本部長が取材に答えた。

 6月13日(火)にHondaウエルカムプラザ青山で行われた「佐藤琢磨選手 凱旋報告取材会」。その会場で、ホンダの山本雅史モータースポーツ部長に話を訊いた。

 日本人として初めてインディ500を制した佐藤琢磨。その快挙に、若いドライバーたちにも少なからず影響を受けるはずだと、山本部長は語る。これまでホンダの育成ドライバーはヨーロッパ、つまりF1を目指すのが常だった。しかし、アメリカを目指したいという若手がいれば、ホンダとしては積極的に応援するという。

「今、ヨーロッパに若手を3人(FIA-F2の松下信治、GP3の福住仁嶺、F3ヨーロッパ選手権の牧野任祐)送り込んでいますけど、そういう選手や、鈴鹿サーキットのレーシングスクール(SRS)の若い選手が、今回の佐藤琢磨選手のインディ500優勝を受けて、(自分もアメリカに挑戦したいという流れが)良い意味で加速すると思います」

 そう山本部長はmotorsport.comに対して語った。

「インディカー・シリーズは、ホンダがシボレーと戦っている土俵だし、琢磨選手がこうやって頑張ってくれています。そういう意味では、ヨーロッパのF1だけじゃなくて、若いドライバーがアメリカに飛び込んでいきたいと言えば、琢磨選手同様に我々は応援していきたいと、そう思っています。インディだとかF1だとか、そういうこだわりはあまり無いです」

 山本部長は、予選日にインディ500の現場を訪れた。そして改めてアメリカのモータースポーツの凄さや、日本のモータースポーツとの違いを認識したという。

「アメリカンモータースポーツには、インディ500もあればNASCARもある……そして小さいオーバルでのミジェットカーだとか、面白いレースがいっぱいあるんです。日本ではもてぎでインディ・ジャパンを10年近くやっていましたが、そういうオーバルの醍醐味や面白さという”アメリカの歴史”は、日本の文化とは違うかもしれない。私が行った予選日にも、たくさんのお客さんがいらっしゃっていたし、決勝では35万人ですか? 日本ではそんなことありえないですよ。鈴鹿の日本GPでも、最高で15万人(記録では2006年の16万1000人が最高記録)くらいというところですから」

「でも、(フェルナンド)アロンソも琢磨も言っている通り、世界三大モータースポーツのひとつとして、モナコのF1やル・マン24時間と並んで、インディ500があります。そこにチャレンジしていく若い人たちを、ホンダとしては積極的に応援していきたいですね」

 若いドライバーを積極的に応援すること、それが日本のモータースポーツ人気を底上げすることに繋がるのかと尋ねると、山本部長は次のように語った。

「昨日帰国したばかりですけどね、今まずやらなきゃいけないのは、(佐藤琢磨がインディ500を勝ったということを)色々と伝えていくことだと思います」

 なお、前述の通り世界三大レースはF1モナコGP、インディ500、そしてル・マン24時間レースである。ホンダは現在F1ではマクラーレンにエンジンを供給し、インディでは約半数のマシンがホンダエンジンを使う。しかし、ル・マンのトップクラスであるLMP1-Hはトヨタとポルシェの一騎打ち状態。ホンダは参戦していない。ホンダとしてル・マンやWECに参戦をする可能性について尋ねると、山本部長は次のように答えた。

「(ル・マン参戦は)全く検討してないですね。琢磨が勝ってくれましたんで、次はF1を、本当にしっかりとやらなければいけません」

 そう苦戦が続くF1での巻き返しに向け、兜の緒を締めた。

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この記事について
シリーズ IndyCar
ドライバー 松下 信治 , 佐藤 琢磨 , 福住 仁嶺 , 牧野 任祐
記事タイプ 速報ニュース