デトロイト決勝:雨のレース1はニューガーデンが優勝。佐藤琢磨3位
インディカー第7戦デトロイトのレース1が行われ、チーム・ペンスキーのジョセフ・ニューガーデンが優勝を飾った。
Josef Newgarden, Team Penske Chevrolet
motosport.com
インディカー第7戦デトロイトのレース1は、チーム・ペンスキーのジョセフ・ニューガーデンが優勝を飾った。
ベルアイル・パークで行われるダブルヘッダーのストリートレース、レース1は決勝前に雷雨に見舞われ、1時間以上スタートが遅れることとなった。
ウエット宣言が出され、レースは70周もしくは75分間で争われることに。ドライの予選でも1分14秒ほどのラップタイムであることから、時間レースとなる可能性がかなり高くなった。
レースはペースカー先導でスタート。ポールポジションはアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート、。2番手にニューガーデンが続いた。佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は9番手からのスタートとなった。
ペースカー走行中に、8番手のザック・ビーチ(アンドレッティ)がスピンする中、コーション状態のままレースがスタート。2周目からバトルが開始された。
佐藤はチームメイトのグレアム・レイホールとターン2で接触しながらも、8番手にポジションアップ。ニューガーデンはスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)に交わされ、3番手に落ちた。ただ後方でマテウス・レイスト(A.J.フォイト)がウォールにヒットしたため、コーションが出された。
6周目からレースがリスタート。佐藤はライアン・ハンター-レイをターン1で大外からオーバーテイクすると、そのまま挙動を乱したコルトン・ハータ(ハーディング・レーシング)を交わし5番手とした。
しかし12番手スタートから順位を上げてきたウィル・パワー(ペンスキー)の方が勢いが良く、佐藤のインサイドに飛び込みオーバーテイク。佐藤は芝生にタイヤを落としながらも何とかクラッシュを避けた。
トップ争いは、先頭のロッシが2番手のディクソンに対し1.5秒リード。この2台は1分33秒台のペースで走行を続け、3番手のフェリックス・ローゼンクヴィスト(チップ・ガナッシ)以下を突き放していった。
徐々にライン上が乾いていく中、13周目にマルコ・アンドレッティ(アンドレッティ)が真っ先にスリックタイヤを投入。暴れるマシンに四苦八苦しながらも、なんとか1周をまとめるが、タイムは1分37秒台だった。
2番手のディクソンは1分30秒台のタイムを叩き出し、ロッシとの差を詰めていく。一方、アンドレッティのタイムが1分34秒台まで上がったのを見てか、続々とスリックタイヤを投入するマシンが増え始めた。
上位陣では3番手のニューガーデンがまずピットイン。するとその直後にコーションが出された。エド・ジョーンズ(エド・カーペンター)がクラッシュしたためだ。このタイミングでアンドレッティは1分31秒台のタイムをマークした。
ピットレーンがオープンすると、ウエットタイヤを履いた各車が続々とピットへなだれ込んだ。しかしここで、パワーが右フロントタイヤのホイールナットが締まる前に発進してしまう痛恨のミスを喫した。ピットレーンを出る前にタイヤが外れて転がるという危険な事態となったが、後続のマシンはなんとかこれを避けた。
先にタイヤを換えていたニューガーデンがトップに浮上。2番手以下にロッシ、ディクソン、ローゼンクヴィストが続き、スリックタイヤ投入が早かったハンター-レイが5番手、佐藤は6番手となった。
残り時間33分、23周目からレースはリスタート。乾いているラインがほぼ1台分の幅しかない中、ハータとビーチがサイドバイサイドのバトルを展開し、ビーチが前に出た。
24周目、3番手を走っていたディクソンがまさかのクラッシュ。イン側のウォールにヒットしたことでコーナーを曲がりきれず、アウト側のタイヤバリアに突き刺さってしまい、またしてもコーションが出された。
リスタートを迎えたのは、29周目。残り時間は21分30秒ほどだ。上位陣では、ターン3で佐藤がハンター-レイのインに飛び込みオーバーテイク。4番手にポジションを上げ、そのままローゼンクヴィストに襲い掛かった。
あっさりとローゼンクヴィストをパスした佐藤は、これで3番手に浮上。するとその直後、レイストがターン7でクラッシュし、再びコーションが出された。
トップのニューガーデンは燃費の心配をしていたものの、このコーションで残り時間が減ったこともあり、ほぼ全車が最後まで走り切れる状態となった。
残り時間12分30秒ほどでリスタート。佐藤は得意のターン3でロッシのインに顔を覗かせるが、ここは飛び込めず。逆にローゼンクヴィストにバトルを仕掛けられるが、軽く接触しながらもポジションを守った。
ニューガーデンとロッシの2台は、1分17秒台のハイペース。佐藤以下を引き離し、優勝争いは一騎討ちの様相となっていった。
ロッシはニューガーデンの背後にぴったりとつけるも、ニューガーデンは全く隙を見せずにトップチェッカー。ロッシはインディ500に続き2位となった。佐藤も2戦連続の3位。終盤はトップ2から離され、4位のローゼンクヴィストからプレッシャーを受けたが、守り切って表彰台を獲得した。
インディカー第7戦デトロイト:レース1結果
順位 | ドライバー | チーム | 周回数 | タイム | 差 | 前車との差 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | ジョセフ ニューガーデン | Team Penske | 43 | 1:15'30.5932 | ||
2 | アレクサンダー ロッシ | アンドレッティ | 43 | 1:15'31.4169 | 0.8237 | 0.8237 |
3 | 佐藤 琢磨 | Rahal Letterman Lanigan Racing | 43 | 1:15'42.0692 | 11.4760 | 10.6523 |
4 | フェリックス ローゼンクヴィスト | Chip Ganassi Racing | 43 | 1:15'42.4765 | 11.8833 | 0.4073 |
5 | ライアン ハンター-レイ | アンドレッティ | 43 | 1:15'42.8195 | 12.2263 | 0.3430 |
6 | シモン パジェノー | Team Penske | 43 | 1:15'43.1059 | 12.5127 | 0.2864 |
7 | グラハム レイホール | Rahal Letterman Lanigan Racing | 43 | 1:15'43.7447 | 13.1515 | 0.6388 |
8 | ザック ビーチ | アンドレッティ | 43 | 1:15'44.5954 | 14.0022 | 0.8507 |
9 | ジェームズ ヒンチクリフ | Schmidt Peterson Motorsports | 43 | 1:15'45.8341 | 15.2409 | 1.2387 |
10 | スペンサー ピゴット | Ed Carpenter Racing | 43 | 1:15'46.7394 | 16.1462 | 0.9053 |
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