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継続は力なり。佐藤琢磨、インディ挑戦10年目は”ベスト”「来季はさらに上へ」

インディカーシリーズを戦う佐藤琢磨は、2019年シーズンを振り返り、これまでのインディカーキャリアの中でベストなシーズンだったと語った。

佐藤琢磨

佐藤琢磨

Motorsport.com / Japan

 2019年シーズンのインディカーをランキング9位で終えた佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)。シーズンを終えて帰国した彼は、自身が出演するヤクルト新CMの発表会に出席。その会場で佐藤を直撃すると、シーズンを通じて速さを発揮した今季は10年のインディカー挑戦の中でベストなシーズンだったとmotorsport.comに語った。

「良いシーズンだったと思います。もちろんインディ500に勝った2017年は特別ですけど、北米でのチャレンジの中では10年間でベストでした」

 そう振り返った佐藤。今季は第3戦アラバマで完璧なポール・トゥ・ウィンを達成。その速さにライバルたちも脱帽するほどだった。2勝目は第15戦ゲートウェイ。一時は周回遅れの最後尾までポジションを下げながらも、戦略とレース展開が噛み合って大逆転。2位とは0.0399秒差でショートオーバル初優勝を果たした。

 獲得できるポイントが2倍に設定された最終戦ラグナセカでは、他車から追突されたこともあり21位に沈んだ影響で、最終的にはランキング9位でシーズンを終えたが、シーズンを通じてランキング上位に名を連ねていた。

 北米のインディカーに戦いの場を移して早10年。レイホールに加入して2年目を迎え、最高の環境で戦えたことが好成績の鍵だったと話した。

「シーズン当初から目標にしていた複数回の勝利を達成し、ポールポジションを2回獲って、その他に2回表彰台に乗りました。最終戦はダブルポイントだったのが痛くてランキング9位に落ちてしまったんですけど、最終戦までトップ6で走れました」

「色々な条件下でも一貫した走りができるようにチーム一丸となるというのが、来季に向けて大きな課題になっています。でもこれまで以上に、シーズンの最後まで力を見せて走れたという点で、すごく大きな意味を持つシーズンだったと思います」

「継続して安定した環境で走れたというのはひとつ大きかったと思います。チームもすごく良くなっているというのを肌で感じていましたし、去年僕たちに足りなかったところが、今年すごく良くなっていました」

 その足りなかったところというのは、”スーパースピードウェイ”と呼ばれるオーバルコースでの速さだ。2017年のインディ500を制した佐藤は、2018年のインディ500では予選16番手。決勝ではクラッシュに巻き込まれリタイアした。

 2019年のインディ500は予選こそ14番手だったものの、決勝ではレース展開にも恵まれ3位フィニッシュ。また、第9戦テキサスではポールポジションを獲得している。

「去年はスーパースピードウェイでのパフォーマンスが全然伸びなかったんですが、今年は一気にチームが開花した感じがあるので、来年はさらにこの上に行きたいですね」

「望みうる最高の環境だと思うんですけど、トップチームはリソースも大きいですし、彼らと戦っていくのは大きなチャレンジです。去年から今年と継続してきたことで力になっていることがたくさんありますから、来季も確実に良くなると思います」

「今年ショートオーバルも勝って(ロード・ストリート・オーバル・ショートオーバルでの優勝を達成し)、ある意味どこでも勝てるという証明をしました。ですから、来季こそさらに上位につけて、チャンピオン争いに加わりたいなという気持ちが強いですね」

■導入されるウインドスクリーンへの対応が鍵に?

 来季に向けての大きな変更点として、コックピット保護デバイスのウインドスクリーンがインディカーに導入される。

 戦闘機のキャノピーにも似たこのデバイスを、実際に試したドライバーはまだ少ない。佐藤もウインドスクリーンを搭載して走行した経験はまだないという。

「ウインドスクリーンについては、レポートを受け取っているくらいです。9〜11月で色々なコースで可能な限りテストをするようなので、その効果を楽しみにしたいですね。HANSデバイスやSAFERウォールを作ってきたインディカーが安全基準のレベルを上げて、新しい試みをしているのはすごく良いことだと思います」

「実際にまだ懸念もあるんですよね。いくら曇り止め対策がされているスクリーンになっているとはいえ、雨が降った時に本当に大丈夫なのかとか……ただ安全には代えられないですし、そのために3カ月のテストがあると思います」

 ウインドスクリーンが導入されることで、コックピット周りの気流は大きく変わることになる上、デバイスを搭載することによる重量増も無視できない。マシンの重心が上がってしまうことで、マシンの運動性能に直接影響が及ぶはずだ。

 佐藤はタイヤの使い方を含め、冬のテストでしっかりとその影響を見極めたいと意気込んだ。

「1番の心配はクルマのエアロダイナミクスが大きく変わることと、重心がものすごく上がること。その影響がどうなるのかというのが気になります。エンジニアたちに委ねるしかないですけど、タイヤの使い方もちょっと変わってくると思うので、そこは冬のテストで良いものを見つたいと思っています」

■若手ドライバーの活躍の場を! SRS校長としての顔

 また、佐藤は今年から鈴鹿サーキット・レーシングスクール(SRS)のプリンシパルにも就任。ドライバー育成にも携わっている。

「シーズンが終わったので、これからすぐに鈴鹿に行きます。スカラシップに向けて頑張っている生徒たちの、1年間の成長を見ようかなと思っています」

 そう語った佐藤は、シーズン中に一時帰国しSRSの入校式に出席したこともあったが、実際に生徒たちの育成に参加する機会は少なかったという。それでも、新生SRSの新たな試みに手応えを感じている様子だった。

「今季のSRSは色々新しいことにチャレンジしています。今度、FFSA(フランスモータースポーツ連盟)のドライバーと交流戦をやったりします。すでに佐藤蓮(今季のFIA F4王者)など、ホンダの次世代を担うドライバーたちが海外での挑戦を始めています。新しく生まれ変わったSRSとしてはかなり良い年になっていると思います」

「F1はみんなが目指している頂点としてありますが、北米への挑戦というチャンスも広げたいと個人的には思っていますね。鈴鹿サーキットとホンダさんの意向も含めて、次の世代の子たちが活躍できる場をできるだけ多く作っていきたいです」

「そこから先は本人たちの頑張り次第ですね。それを見ると今のドライバーたちはすごく良いです。勢いも良いですし才能のある子たちが多いので、絶対活躍してくれると思います。ノブ(松下信治)もF2でトップコンテンダーとしてすごく頑張っているし、角田(裕毅)選手にしても初の海外で頑張っていますから、楽しみですね」

 来年1月には43歳になる佐藤だが、そのキャリアはまだまだ続いていくだろう。戦い続けるその背中を見て成長する若手ドライバーの活躍が楽しみだ。

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