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レースレポート

ついに開幕インディカー、ディクソン完勝! 佐藤琢磨は予選クラッシュで出走できず

インディカーの開幕戦テキサス300が行なわれ、チップ・ガナッシのスコット・ディクソンが優勝を飾った。

Scott Dixon, Chip Ganassi Racing Honda

写真:: IndyCar

 新型コロナウイルスの影響で大きく2020年シーズンのスケジュールが変更されたインディカー。無観客ながら、ついにシーズンがテキサスで開幕。スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)が優勝を果たした。

 ウイルスの感染拡大対策を厳密に施した上で、ワンデーイベントとなった今回のレース。決勝のわずか3時間前に行なわれた予選では、昨季王者のジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)がポールポジションを獲得した。

 一方、佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン)はプラクティスで6番手と好調だったが、予選ウォームアップ中にスピンし、予想外のクラッシュを喫してしまった。チームは決勝に向けてマシンの準備を急いだものの間に合わず、佐藤はレースに出走することができなかった。

 スタートコマンド直前にメカニックが慌ただしい動きを見せたアンドレッティ・オートスポーツのライアン・ハンター-レイ、アレクサンダー・ロッシが車列の後方につき、グレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン)が1周遅れでのスタートとなる波乱の中、200周のレースがスタートした。この3台はECUのリセットを強いられたようだ。

 ニューガーデンがトップをキープし、ディクソン、シモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)がトップ3を形成。しかし、ニューガーデンは周回遅れに詰まったタイミングでペースが上がらず、ディクソンにオーバーテイクを許した。

 タイヤライフの関係で、今回のレースは1スティント最大35周までに制限されたこともあり、各車が続々とピットへ。すると、リナス・ヴィーケイ(エド・カーペンター)が挙動を乱しウォールに接触。ピットアウトしたばかりのアレックス・パロウ(デイル・コイン・レーシング with チーム・ゴウ)を巻き込む形でクラッシュしてしまった。

 47周目にレースがリスタート。各所でバトルが見られるようになる中、トップのディクソンは快走でリードをみるみる広げていった。

 フェリックス・ローゼンクヴィスト(チップ・ガナッシ)がパジェノーを抜いて3番手に浮上した直後の77周目、デブリが原因でコーションが出された。これで、ディクソンが築いていた6秒のリードが消え去ってしまう。さらに、ディクソンはコーション中のピットストップで時間がかかり3番手に後退。ニューガーデンがトップ、ローゼンクヴィストが2番手となった。

 87周目にレースがリスタートされると、ディクソンはアウト側からチームメイトのローゼンクヴィストをオーバーテイク。さらにはニューガーデンをもたやすく攻略し、トップを取り戻した。

 ペンスキー勢はスティント後半のペースダウンが他車よりも顕著な傾向にあり、ローゼンクヴィストはニューガーデンをパス。たまらずニューガーデンは他車よりも1周早めにピットインに入るなど、前の2台を追うことがなかなかできずにいた。

 ディクソンは周回遅れに詰まり、チームメイトのローゼンクヴィストが接近。だがチップ・ガナッシの2台は他車を12秒以上引き離す盤石の体制を築いた。

 最後のピットストップでは、先にローゼンクヴィストがピットイン。前が開けたディクソンは2周走った後、ピット作業をこなした。

 ローゼンクヴィストはバックマーカーに囲まれながらも、目の前でコースに復帰したディクソンを追おうとプッシュ。しかしアウトから周回遅れのマシンを交わそうとしたタイミングで挙動を乱し、クラッシュしてしまった。レース終盤ながら、これでコーションが出された。

 残り3周でレース再開。周回遅れが隊列に混ざっていたこともあり、ディクソンは危なげなくトップをキープ。開幕戦優勝を完璧な形で達成した。

 2位はパジェノー、3位はニューガーデンとペンスキー勢が並んだ。タイヤに苦しみながらも、上位フィニッシュを果たした格好だ。

【リザルト】インディカー開幕戦テキサス:決勝結果

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