2020年投入予定のエアロスクリーンが、マシンのセッティングに影響を及ぼす?
シュミット・ピーターソンのレースエンジニアであるウィル・アンダーソン曰く、来季からエアロスクリーンを導入することで重量バランスが変わるため、セッティングにも大きな変更を及ぼす必要があると示唆する。
Aeroscreen
IndyCar Series
2020年シーズンから、インディカーではコクピット保護デバイス”エアロスクリーン”を搭載することが義務付けられることになっている。しかしこのエアロスクリーンを搭載することで車両重量の増加は避けられず、セッティングにも大幅な変更を施す必要が生じるだろう。
シュミット・ピーターソンのレースエンジニアであるウィル・アンダーソンは、エアロスクリーン投入時に最適なセットアップを探る必要に迫られるため、オフシーズンは忙しくなるだろうと語る。
「エアロスクリーンにより、特にオーバルコースでのセットアップを変更することになるだろう」
現在はジェームス・ヒンチクリフを担当するアンダーソンは、そう語った。
「インディカー・シリーズは、ファイアストンと連携している。そしてファイアストンは、いつものように素晴らしい仕事をし、変化に備えて適切なタイヤを準備するだろう。何をすべきなのか……それについての考えをすでに持っていると確信している」
「重心は前方に大きく移動する。そしてそれは、一般的にセットアップを大幅に変更することになる。オーバルコースでは特に顕著になる。右側のフロントタイヤが酷使されるからだ。一部始終を知っているわけではないが、それを相殺するために新しいタイヤが用意されるだろう」
「ウイングの角度などが今年と変わらなかったとしても、重量やエアロマッピングの数値を確認した後では、我々は忙しくなるだろう」
アンダーソンはまた、エアロスクリーンを搭載することでインディアナポリス・モータースピードウェイでは横風の影響を受けやすくなるが、エンジニアが対処できることはほとんど何もないと言う。
「ドライバーは、エアロスクリーンによって風の変化をより感じるようになるだろう。ドライバーの頭部はエアロスクリーンによって風から守られるようになるものの、表面積が増加することになるからだ。しかし正直に言って、エンジニアリングの観点から言えば、それに対処できることはほとんどない。修正するのは難しいのだ」
「メーカーがエアロキットを作っていた時代(2015〜2017年)の状況に少し似た感じだろう。我々が使っていたホンダのエアロキットには、エンジンカバーにF1スタイルのシャークフィンがあった。ドライバーたちは、横風の影響に気づいたのは間違いない」
マシンとタイヤの変更は、オーバルコースに限定されたものではないという。
「重心が前方に移動するのは、どんなコースでも影響するだろうと思う。そのため、バーバーのような長いコーナーがあるロードコースでは、よりフロントタイヤに荷重がかかる。するとフロントタイヤは、より早く”飽和”状態となってしまうんだ」
「シリーズがタイヤの構造やコンパウンドを変更することについてファイアストンにアプローチしたのかどうか、あるいはチームに最高の解決策を見出すことを任せるのか……それについては分からない。しかしシリーズとファイアストンが望むのであれば、タイヤの変更に繋がる可能性もある」
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