マクラーレンに深夜作業の特別許可。ファストフライデーに向けてアロンソのマシン修復
インディカーは、クラッシュしたフェルナンド・アロンソのマシンを修復させるため、アロー・マクラーレンSPに深夜作業の許可を与えた。


インディカーは、インディ500プラクティス2日目の走行でクラッシュしたフェルナンド・アロンソのマシンを修復するため、アロー・マクラーレンSPがサーキットに残って作業を続けることを許可した。
インディカーは、各チームのメンバーが毎晩19時30分までにインディアナポリス・モータースピードウェイのパドックを離れるようルール化している。
しかし、プラクティスでアロンソがターン4のウォールに接触し、マシン右サイドにダメージを負った。このダメージを修復するため、チームはパドックに残り、少なくとも深夜まで作業を行なうことが許可された。
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14日(金)の走行はファストフライデーと呼ばれる。ターボの最大ブースト圧が引き上げられ、予選に向けてのセットアップを整える重要な走行となる。
アロー・マクラーレンSPの前身であるシュミット・ピーターソン時代に、チームはインディ500で何度か大クラッシュを経験していることもあって、チームのマネージングディレクターであるテイラー・キールは、マシンの修復に自信を持っているとmotorsport.comに語った。
「良いのか悪いのか、インディでこんなことをしなければいけないのは3年連続だ」
「残念だ。風が吹いていてアンダーステアになっていたため、ターン4では誰もが低いラインで、少し早めにターンインしていた。しかし少し低いラインになりすぎた。そしてコースオフしてしまった。それから、ああいうことが起きたんだ」
マシンのダメージについて、キールは次のように説明した。
「右側は完全に修復が必要だ。右フロントや右リヤ、ギヤボックス、アンダーウイング、ボディワークなどね」
「しかし重要なのはフェルナンドが大丈夫だったということだ。ありがたいことにピットレーンに滑っていったマシンがウォールなどに接触することがなかった。もっと事態が悪化した可能性はある。エンジンは問題ない。シボレーはすぐにそれをチェックしに来て、問題ないと判断した」
「インディカ-から特別な許可を得た。彼らはトラックに滞在できる時間を制限していたが、こうしたケースにおける状況を理解しており、この問題を修正するために必要な限り、ここに残ることができる。我々の目標は、クルマを組み上げ、明日の走行に向けて準備を整えることだ」
アロンソは初日走行5番手、2日目は残り時間45分のところでクラッシュしたものの、8番手となっている。キールはアロンソの速さに感銘を受けており、この日のクラッシュでそれが損なわれるようなことはないと語った。
「昨年、彼が大クラッシュしてから初めてコースインする時、すぐに全開で走っていた。彼はバイザーを閉じてすぐにクルマに乗り、うまくやるはずだ」
「彼は非常に強力だ。プログラムの最初からすぐに印象的な走りを見せている。しかしチームも、ここでのベースパッケージに多くの時間を費やしてきた。アロンソとこのクルマの組み合わせには、大きな自信を持っている」
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