IndyCar

F1計画はキャデラック主導で始動……変革期アンドレッティ・グローバルの今後はどうなる? インディカーでは悲願の王座狙う

マイケル・アンドレッティがCEOを退任し、アンドレッティ・グローバルはインディカーとスポーツカーレースだけでなく、F1も含めた組織として次のフェーズに入る。

Joey Barnes

Joey Barnes

公開日時: 2025/01/16 10:00

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Bryan Herta and Michael Andretti, Andretti Global Honda

 マイケル・アンドレッティが第一線を退いた後、名門アンドレッティ・グローバル(旧アンドレッティ・オートスポート)の今後はどうなるのだろうか?

 チームオーナーであるマイケル・アンドレッティが2024年9月に会長兼CEOの座を退き、保険会社グループ1001のダン・トウリスCEOにバトンタッチイベントして以来、これは多くの人が考えてきた疑問だ。マイケル・アンドレッティは、彼が2002年に共同設立したチームの戦略的アドバイザーとして関与を続けている。

 マイケル・アンドレッティは長年F1新規参戦を目指しており、ゼネラルモーターズ(GM)傘下キャデラックとの提携が、重たい扉を開ける最後の鍵になるとの味方が強かった。

 しかしアンドレッティ・グローバルはFIAの新規参戦承認こそ得られたが、F1の商業権を司るフォーミュラ・ワン・マネジメント(FOM)からの承諾を得られず。アメリカの議会や司法界を巻き込み、イギリス・シルバーストンでのファクトリーで準備を進めていた。

 これに対してFOMは態度を硬直していたが、マイケル・アンドレッティがCEOを退いた後の11月下旬になって一転、2026年からGMにキャデラックとしてF1グリッドに並ぶことを承認。まずはフェラーリ製パワーユニット(PU)を使用したカスタマーチームとしてキャデラックブランドで参戦することとなった。

 そしてキャデラックF1は、既存のアンドレッティ・グローバルのF1プロジェクトを柱に、10年後までには自社製PUを開発・製造する予定だ。

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 キャデラックF1プログラムが具体化する一方で、2025年シーズン開幕を控えるアンドレッティ・グローバルのインディカー部門にも注目が集まっている。

 アンドレッティ・グローバルは大きな変革期を迎えたものの、ホンダ製エンジン搭載の27号車カイル・カークウッドはかつてのチームオーナーの存在を今も感じているようだ。

「チーム内ではポジティブにしか捉えていない」とカークウッドは言う。

「マイケルがまだ近くにいるのは明らかだ。彼が消えてしまったわけではない。彼にはチーム内でまだ役割があるし、僕らとしてはマイケルだけでなく、チームのみんなともつながりがある」

「前に進むのが楽しみだし、ダンとマイケルにはプランがあり、それがまとまりつつあるようだ。僕らはワクワクしているよ」

Kyle Kirkwood, Andretti Global Honda

Kyle Kirkwood, Andretti Global Honda

Photo by: Phillip Abbott / Motorsport Images

 インディカーでは、2024年シーズンを経て、アンドレッティ・グローバルへの期待は高まっている。コルトン・ハータは2勝、6回の表彰台、11回のトップ5フィニッシュ、3回のポールポジションを獲得し、キャリアベストとなるランキング2位となった。カークウッドもまた、表彰台1回、トップ5が5回、ポールポジションが1回という成績で自己最高のランキング7位となった。

 一方で、2022年のインディ500ウィナーであるマーカス・エリクソンはふたりと異なりランキング15位という不本意な結果に終わった。

「昨年の結果を受けて、さらに頑張ろうというモチベーションが高まったと思う」とホンダ製エンジン搭載の28号車に乗るエリクソンは語った。

「僕は本当に……不運というモノをあまり信じていない。多くの人が『昨年は残念だった。運が悪かったね』って言うだろう。でも僕はそんなの信じていない。運は自分で掴むモノだと思う」

「昨年は十分な仕事ができなかったから、今年はもっと良くしたい。メンタルトレーナーとはたくさん取り組みをした。毎週セッションを受けている。フィジカル面では筋肉を10ポンド(4.5kg)増やした。以前よりも強くなった。シミュレータ作業も自分でやるようになったし、オフシーズンはあまり走れないから、練習のためにほぼ毎日シミュレータに乗って自分の技術を磨こうとしている」

 ハータは2024年にアンドレッティ・グローバルの威厳を取り戻したを取り戻したものの、チップ・ガナッシ・レーシングのアレックス・パロウに31ポイント及ばず2位でタイトルを逃したことは「本当に最悪だ」と語った。

 アンドレッティ・グローバルはライアン・ハンター-レイを擁した2012年以来タイトルを獲得しておらず、チップ・ガナッシ・レーシングとチーム・ペンスキーが過去12回のドライバーズタイトルを席巻してきた。

 チームが次のステップに進む上で何が必要だったのか振り返り、ハータはショート/ミディアムのオーバルで得られたことを指摘した。

「スーパースピードウェイを得意としてきたけど、僕らとしては欠けていたピースはそこだった。特にチャンピオンシップを見ると、そういうところで多くのポイントを落としていた」とハータは言う

「しかし表彰台を獲得して、ミルウォーキーではトップ5。アイオワではポールを獲得した。ゲートウェイでは25番手から4位まで順位を上げ、ナッシュビルでは優勝した。ミディアムオーバルやショートオーバルではかなり進歩した。それらが僕らにとっての違いだった」

「これまで市街地コースでは問題がなかったと思うし、ほとんどのロードコースは得意だったから、すごく自信がついた。しかしオーバルコースは、僕にとってもベストではなかったし、チームは来年に向けてベストな調子をつかめることを示し始めたと思う」

Colton Herta, Andretti Global w/ Curb-Agajanian Honda

Colton Herta, Andretti Global w/ Curb-Agajanian Honda

Photo by: Geoffrey M. Miller / Motorsport Images

 そしてキャデラックF1プログラムに関して言えば、一時レッドブル系チームからのF1参戦に関する噂が浮上したことがあるハータはアンドレッティ・グローバルを通して関係性があるだけでなく、1978年のF1世界チャンピオンであるマリオ・アンドレッティからもお墨付きを得ている。マリオ・アンドレッティは現在、GMのレーシングプログラムの役員を務めている。

「この件に関しては、全く心配していない」とハータは言う。

「この話にはもう5年も引きずり回されていたような気がする。人参が目の前にぶら下げられているようなモノだからね」

「そうであることに少し疲れている。今はただドライブに集中し、今年のインディカーに集中し、タイトル獲得に集中したい。そして、もしそこから何か生まれたら、考えなければならない。まだ確実なことではない」

「友達も家族もみんなアメリカにいるし、どこに行くのかは誰も知らない。決断しないとならないなら、それは大きな決断になる」

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