6度のインディカー王者ディクソン、25年所属したチップ・ガナッシ離れアロー・マクラーレンに電撃移籍。ローゼンクヴィストらと強力布陣形成
今季限りでのチップ・ガナッシ離脱が明らかとなっていたスコット・ディクソンが、アロー・マクラーレンと複数年契約を締結した。
インディカー・シリーズを戦うアロー・マクラーレンが2027年のドライバーラインアップを発表。6度のシリーズチャンピオンであるスコット・ディクソンと、今年のインディ500覇者フェリックス・ローゼンクヴィストを獲得したことが明らかとなった。
今季はパトリシオ・オワード、ノーラン・シーゲル、クリスチャン・ルンガーの3台体制で参戦しているアロー・マクラーレン。2020年からチームに所属するオワードは残留する一方でシーゲルとルンガーが離脱し、ディクソンとローゼンクヴィストを新たに迎え入れる。そして昨年に引き続き、スポーティングディレクターのライアン・ハンター-レイがインディ500に4台目のマシンでスポット参戦する。
特にルンガーは現在ランキング3番手と、チャンピオン争いに絡んでいる中での離脱となったが、チーム代表のトニー・カナーンは簡単な決断ではなかったと語る。
「簡単な決断ではなかったが、これほどのドライバーをチームに迎え入れるチャンスがあるなら、真剣に検討するほかない」
「スコットの実績は説明不要。フェリックスは今年のインディ500ウイナーであり、常に速く競争力がある。ライアンも経験と能力を兼ね備えており、再びインディ500を勝てる力があると確信しています。そこにインディ500制覇まであと一歩に迫っているパトが加われば、我々はシリーズタイトルと500制覇を狙っていけるだろう」
「今シーズンの残りについては、クリスチャンとパトのタイトル争い、そしてノーランのトップ10争いに集中する。クリスチャンとノーランは素晴らしいチームメイトで、この2年間、チームづくりに大きく貢献してくれた」
アメリカのオープンホイールレース界でレジェンド的な存在であるディクソンのチップ・ガナッシ離脱は大きなニュースであったが、その移籍先はアロー・マクラーレンだった。
ディクソンは2003年、2008年、2013年、2015年、2018年、2020年と計6度インディカー・シリーズの王者に輝いており、2008年にはインディ500で優勝している。勝利数は通算59勝で歴代2位につけており、最多出走記録も保持。さらに23シーズンにわたって勝利を挙げ、実に16シーズンでランキング3位以上に入っているという、シリーズの顔である。オープンホイール以外でもデイトナ24時間で総合優勝3回を誇り、2024年にはアメリカモータースポーツで殿堂入り、今年5月にはインディアナポリス・モータースポードウェイの殿堂入りを果たした。
ディクソンは次のように語る。
「2027年からアロー・マクラーレンに加わることは、僕のキャリアにおいて非常に刺激的な新たな一歩だ」
「自分自身にとっても家族にとっても大きな決断だった。ザク(ブラウン/CEO)とトニーが築いているプロジェクトに貢献できることを楽しみにしている。またニュージーランド出身の僕にとって、ブルース・マクラーレンの遺産を受け継ぐチームの一員になれることは特別な意味がある。彼の精神と粘り強さは今もチームに深く根付いており、その伝統を受け継いでいきたい」
一方でローゼンクヴィストにとっては、2021年から2023年まで所属していた古巣への復帰という形となる。通算ポールポジション7回を記録している彼は、今年のインディ500で史上最も僅差となるフィニッシュを制して優勝したばかり。これがキャリア2勝目となったが、まだマクラーレンでの優勝は果たせていない。
ローゼンクヴィストは次のように語った。
「来季アロー・マクラーレンへ戻り、パト、そしてトニー、ザク、以前一緒に仕事をしたクルーやエンジニアたちと再び戦えることをとても楽しみにしている。懐かしい顔ぶれがたくさんで、スコットが加わり、ライアンもインディ500に参戦することで、本当に素晴らしいラインアップになる」
「僕たち全員の経験が大きな武器になるはずだ。まずは今シーズンをしっかり締めくくることに集中しているけど、その先に待つアロー・マクラーレンでの新たな挑戦を楽しみにしている」
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