マクラーレンCEO、インディカーにはシリーズ拡大とマシン刷新が必要「スーパーフォーミュラの方が速い」
マクラーレンのザク・ブラウンCEOは、インディカー・シリーズのさらなる活性化のためには、アメリカ東海岸でのレース拡大と、より速いマシンの導入が必要だと考えている。
写真:: Michael L. Levitt / Motorsport Images
ラグナ・セカでの最終戦を終えた2022年のインディカー・シリーズ。パドックに姿を現したマクラーレン・レーシングのザク・ブラウンCEOに対して、シリーズを発展させるために必要なモノは何かと訊くと、アメリカ東海岸でのイベント拡充とより速いマシンの導入だと答えた。
「東海岸でのスケジュールに関しては、まだまだ強化できると思う。新マシンも欲しいが……私は少数派だろうね」
「レース自体は素晴らしいが、このスポーツはテクノロジーが全てだ。問題は今後5年、我々は『おサイフにも優しい、レースも素晴らしい。ならどうして変えるんだ?』と同じセリフを言い続けることだ」
「どの時点で変更を加えるべきなのだろうか? テクノロジーを次のレベルに持っていけば、このシリーズに弾みがつくと思う」
そしてブラウンは次のように話題を広げた。
「マシンの馬力が上げられ、新しい軽量シャシーとなり、マシンがもう少し速くなるところを見てみたい」
「スーパーフォーミュラやFIA F2を見てみると、あそこのマシンは(インディカー)より速い。だから刷新することで、我々はその恩恵を受けることができると思う」
Toshiki Oyu, TCS NAKAJIMA RACING
Photo by: Masahide Kamio
またブラウンは、F1のアメリカ人気を押し上げた要因のひとつとされるドキュメンタリー番組『Drive to Survive』について言及しつつ、シリーズの露出について次のように語った。
「Netflixで配信されるのとは対照的に……北米でのF1はそれで上手くいったみたいだが、(インディカーは)細かいところをたくさんやっていく必要がある。ただその結果、我々は幸運だったと思う」
「ここの予算は素晴らしいと思う。費用対効果の高いレースは最高だし、レース自体も素晴らしい」
「しかし、スケジュールはもっと拡充できるし、デジタル運用はもっと充実できると思う」
現在インディカーは東海岸で、フロリダのセント・ピーターズバーグとカナダのトロントと、2レースのみを開催。ブラウンとしては、東海岸でインディカーが開催すべき候補地は明確だと言う。
「ニューヨーク、フィラデルフィア、ジャージー、マサチューセッツなど……どこでもだ」
そうブラウンは語り、肩をすくめた。
「メドウランズが復活してもいいね。違うレイアウトで見てみたいけどね」
「北部のロードコースも好きだが、市街地コースでなければならないだろう。DCでも、ALMS(アメリカン・ル・マン・シリーズ)のレースがあった。そんな感じだね」
「(シリーズを所有するペンスキー・エンターテインメントCEOのマイルズ)マークともこの話をした。全てのスタジアムとコンベンションセンターを2次元データ化して、最適な場所を探す必要がある」
「ロングビーチはコンベンションセンターの周辺、トロントはコンベンションセンターの周辺、ナッシュビルもスタジアムの周辺で行なわれている。東海岸のコンベンションセンターとスポーツスタジアムの位置関係を調べて、そこからどう始めるかを考えてみるといい」
ブラウンは東海岸への展開を望む一方で、「国際的なレースは好きではない」としてインディカーを国際的なシリーズにすることは望んでいない。
「メキシコはそうだね……もちろんだ。ただ北米限定だ」とブラウンは語る。
「オーストラリアでのレースは良かったが、ファン層を考えると北米だね。スポンサーを見てみると、北米とオーストラリアを兼任するCMOはあまり見かけない」
「海外に出ていく前に、北米でのカレンダーが完成するところを見てみたい」
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