ジル・ド・フェラン、マクラーレンの予選落ちに「チームとファン、アロンソに申し訳ない」
マクラーレンのジル・ド・フェランは、第103回インディ500決勝に出走できなくなったことについて、各方面に申し訳ないと語った。

2003年にインディ500を制し、現在はマクラーレンでスポーティングディレクターを務めているジル・ド・フェラン。彼はフェルナンド・アロンソが第103回インディ500で予選落ちを喫したことについて、ファンやパートナー、アロンソ本人に謝罪した。
2017年にインディ500に初挑戦したアロンソとマクラーレン。当時はアンドレッティ・オートスポートと組み、計6台体制のうちの1台としてマシンを作り込むことができた。
しかし今年はカーリンと技術提携こそしたものの、基本的にはマクラーレン独自の1台体制。レース運営もほとんどがマクラーレン社内のスタッフによるものだった。
こうしたチーム状況やプラクティスでのクラッシュもあり、うまくマシンを仕上げていくことができなかった結果、アロンソは公式予選1日目に31番手。決勝出走を賭けたラストロウ・シュートアウトに回り、惜しくも予選落ちを喫してしまった。
ド・フェランは、メディアに次のように語った。
「私だけでなく、チーム全体にとって非常に感情的で困難な経験だったと思う。この機会に、我々の進歩を見守ってくれた世界中のファンに謝罪し、感謝したい。世界中から、素晴らしいメッセージが送られてきた。ありがとう。そして、インディ500に出られず申し訳ない」
「我々のチームにも謝りたいし、感謝したい。みんな数カ月間頑張ってくれた。特に先月は途方もない努力をしてくれた。そしてここに来て、最善を尽くしてくれた。1日中働き続けてくれたんだ」
「メンバー全員が、これがとても難しいスポーツだということを感じているだろう。我々は間違いなく、この挑戦を過小評価していなかった。これまで、素晴らしいドライバーがレースに出られない、信じられないようなケースを見てきた。だから、非常に難しいチャレンジだと分かっていたんだ」
「この度、信じられないほど協力的だった、我々の素晴らしいパートナーにも謝罪し感謝した。我々を歓迎してくれたインディカーのコミュニティにも感謝だ。オフィシャルや安全スタッフ、他の全チーム、インディカーに携わる全ての人々が多大なサポートをしてくれた」
「最後になるが、左にいるこの男(アロンソ)に感謝したい。我々は、君に十分な速さのマシンを与えられなかったので、謝りたいと思う。彼はチャンピオンにふさわしい走りをしていた。特にこの3日間は、信じられないほど緊迫し、非常に困難だった。我々は彼にこれ以上の走りを求めることはできないだろう。フェルナンド、すまない。君は素晴らしいドライバーだ」
「これは、私の35年以上のレーシングキャリアで最も苦痛な経験だ。明日ここに戻ってきたいか? 当然だろう。戻ってきて戦いたい。とてもつらい」
マクラーレン・レーシングCEOのザク・ブラウンは、他チームのエントリー枠を買い取り、決勝に参戦する可能性を否定したが、ド・フェランもそれに同意している。
これまで、ブラウンはマクラーレンがインディカーにフル参戦する可能性について示唆してきている。フル参戦し経験を積めば、今回の悲劇を来年繰り返すことはないと考える者も多い。
今回の悪夢が、マクラーレンのインディカープログラムに影響を与えるかと訊くと、ド・フェランはこう答えた。
「我々はできる限りのベストを尽くし、計画や色々なことを準備していく。今回、我々はここで多くの教訓を学んだ。しかしそれ(フル参戦)は検討されているものの、決定はなされていない」
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