ピエトロ・フィッティパルディ、来季のレース復帰を目指すも「F1には残っていたい」
ロマン・グロージャンの代役を務めるピエトロ・フィッティパルディは、F1にリザーブドライバーとして残りながら、インディカーに復帰することが理想だと語った。
Pietro Fittipaldi, Haas F1
Charles Coates / Motorsport Images
F1第15戦バーレーンGPでのクラッシュで負傷したロマン・グロージャンの代役として、第16戦サクヒールGPに出走したピエトロ・フィッティパルディ。彼はアブダビでの最終戦でも、ケビン・マグヌッセンのチームメイトとして、ハースのマシンをドライブする。
2017年にフォーミュラ・ルノーV8 3.5でチャンピオンを獲得したフィッティパルディは、2018年にインディカーやスーパーフォーミュラに参戦。しかし、同年5月のWECスパで両足を骨折するクラッシュを喫したこともあって、スーパーフォーミュラの参戦は1戦のみ、インディカーへは6戦のみの参戦に留まった。
その後フィッティパルディはハースF1チームのテスト兼リザーブドライバーに指名され、DTMやF3アジアを戦った。
2020年はレース機会に恵まれていなかった彼だが、グロージャンのクラッシュがきっかけだったとはいえ、F1デビューというチャンスが転がり込んだ。彼はこの機会を活用し、来年のシートを得たいと考えているという。
「来季の契約を確保するために、この機会を活用したい」と、フィッティパルディはmotorsport.comに語った。
「もちろん、いつかレースドライバーに復帰する機会を得たいと思っている。来年のF1ではそれが不可能だと分かっているけど、僕はまだF1に足を踏み入れていたいんだ。だけどもしF1に足を置いたまま、インディカーなどのレースに出られたら、それが僕の理想的なシナリオだ。僕にとって本当に夢のように素晴らしいことだよ」
「来年のF1にはレースドライブの機会がないので、リザーブドライバーを続けることしか考えられない。だから、ハースとの契約を続けることにはオープンだよ。まだギュンター(シュタイナー/チーム代表)とは話していない。それは僕のレース内容次第だろう」
「来季はフルタイムでレースに復帰することを優先しなくてはいけないけど、僕はまだF1に残りたいんだ」
「インディカーは来年の目標だよ。以前にもインディカーでレースをしていたし、クルマにうまく適応してトップ10フィニッシュもした。だからそこでうまくやれることは分かっている。それに素晴らしドライバーたちがいる素晴らしいシリーズだ」
「だから来年はレースをする機会を得て、F1にも残ることができたら、それは理想的な状況だよ」
しかし、F1と同様インディカーのシートも埋まりつつある。そんな中、フィッティパルディにとって古巣にあたるデイル・コイン・レーシングは有力な候補だ。アレックス・パロウがチップ・ガナッシに移籍し、サンティノ・フェルッチの残留も発表されていないためだ。
フィッティパルディは「(シートが決まっていない)チームはいくつかあるんだ。可能性もある。僕たちは話をしているし、物事を進めようとしている」と語り、F1やインディカー以外にも選択肢はあると付け加えた。
「WECも視野に入れている。ハイパーカーや新しいレギュレーションで、メーカーが参入してくると思うんだ……来年も可能性はあるよ」
「それとフォーミュラEもね。僕はジャガーと2シーズンほど働いた。2回のテストと開発の仕事をたくさんしたんだ。最初に彼らとテストした時はルーキーテストで2番手だったし、第1世代と第2世代のマシンもテストしたよ」
「僕はフォーミュラEのマシンにもうまく適応できたんだ。フォーミュラEは間違いなく僕にとっても注目すべきものだし、言ったように、WECも来年に向けて検討しているところだよ」
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