インディカーテスト初参加のタチアナ・カルデロン、A.J.フォイトの来季ドライバー候補とチーム代表が認める
ラリー・フォイトは、先日自らのインディカーチームでテストを行なったタチアナ・カルデロンが、来季のドライバー候補のひとりであると語った。
Tatiana Calderón, A.J. Foyt Enterprises
Yesid Pamplona.
7月上旬、A.J.フォイト・レーシングからインディカーのテストに参加し、初めてインディカーをドライブしたタチアナ・カルデロン。彼女は同チームの来季ドライバー候補のひとりに名乗りを上げているようだ。
テストが行なわれたのは、インディカー・シリーズ第10戦を終えた直後のミッドオハイオ。スター・マツダ(現インディ・プロ2000)への参戦経験があるカルデロンにとっても初体験のサーキットだったが、彼女は1分09秒台で周回を重ね、テスト終盤には1分08秒台のタイムも記録した。なお参考までに、テスト前に行なわれたミッドオハイオ戦のポールタイムは1分06秒673(ジョセフ・ニューガーデン/チームペンスキー)、レース中のファステストラップは1分08秒734(ジャック・ハーベイ/メイヤー・シャンク・レーシング)だった。
A.J.フォイト・レーシングのチーム代表を務めるラリー・フォイトは、motorsport.comに対して次のように語った。
「タチアナがたくさんのオープンホイールやスポーツカーに乗ってきたことは知っていたし、ヨーロッパの知り合いからも彼女には能力があると聞いていたが、正直何を期待すればよいのか分からなかった。彼女はここ数年フルシーズンでシリーズを戦えていないからね」
「印象的だったのは、彼女が乗ってすぐに速く走れていたことだ」
「彼女はこれまで速いマシン、ダウンフォースの大きいマシンに乗ってきたが、インディカーはそれらのマシンよりもステアリングが重かったはずだ。そしてミッドオハイオでは大きなGのかかるコーナーがある。だからまともに走れるようになるには少し時間がかかると思っていたが、実際は毎周のように速くなっていった。彼女はとてもスマートだね」
「私はいくつかのコーナーを見てまわったが、彼女のマシンコントロールは良く、ステアリングの入力も非常にスムーズだった。最終的には、先週末行なわれた(ミッドオハイオ戦)プラクティスでの5、6人のタイムを上回った」
「もちろん、今回テストをしたのは彼女だけだったので、(レースウィークと比べて)グリップレベルがどうだったのかなどは分からない。特にこういうコースはコースコンディションが大きく変化する」
「しかしマシンもコースも知らない状態で走った初日にしては、速いタイムを出してくれたと思う」
今回のテストは、カルデロンのスポンサーであり、彼女がドライブしたA.J.フォイト・レーシング14号車のスポンサーでもあるROKiTの協力によって実現したものだ。14号車は今季セバスチャン・ブルデーがドライブしているが、フォイトは来季のドライバー選考について、カルデロンも候補のひとりであると認めた上で、現在は様々な選択肢があると語った。
「彼女は確かに、我々のドライバー候補のリストに入っている」
「スポンサーとのミーティングなどもあるので、先走りたくはない。ただこのテストは我々がやりたいと思っていたことだし、今回の印象的なパフォーマンスによってより関心が高まった」
「スポンサーやタチアナ自身とも話をして、今後の計画などについて確認する必要がある」
「我々はセブとの仕事を楽しんでいる。確かに速さがありながらも週末をうまくまとめられていないことは不満だが、それはどのチームだって感じていることではないだろうか?」
「とにかく2022年に関しては……まだ何も決まっていない状況だから詳しい話はしたくない。近々ROKiTともミーティングをするが、様々な選択肢が我々にはある。経験豊富なインディカードライバーが獲得可能になっているんだ」
今季は厳しい渡航制限の中、日本のスーパーフォーミュラとWEC(世界耐久選手権)に参戦しているカルデロン本人も、2022年のことを決めるのは時期尚早だと考えている。しかし、インディカー参戦のオファーがあれば喜んで検討したいとも述べた。
「ドライバーとしては、より多くの選択肢が欲しいものです」とカルデロン。
「(今回のテスト機会は)名誉なことです。しかし2022年のことについて決めるのはまだ早いと思っています」
「ただテストがうまくいったことには満足していますし、もしチームが私を乗せることに関心を持ってくれるのなら、検討したいと思っています。(インディカーは)素晴らしい選択肢です」
「昨年はデイトナ(24時間)で素晴らしい時を過ごしましたし、アメリカでレースをするのが好きです。ドライバーとしては毎週末レースを走りたいですし、多くのメーカーが関与する耐久レースというのも素晴らしいカテゴリーです。IMSAとWECのプログラムも組み合わせることになっていますし……興味深いですね」
「だからできる限りドアをオープンにしておきたいのです」
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