インディ初ポールのグロージャン……ここでは戦える「生き返ったような感じだ!」
今季からインディカー・シリーズに活躍の場を移したロマン・グロージャンは、インディアナポリス・モータースピードウェイで行なわれたインディカー第4戦でポールポジションを獲得。「生き返ったような感覚だ」と語った。
Pole award winner Romain Grosjean, Dale Coyne Racing with RWR Honda
Michael L. Levitt / Motorsport Images
昨年までF1を戦っていたものの、今季から活躍の場をインディカー・シリーズに移したロマン・グロージャン(デイル・コイン・レーシング)。彼はインディアナポリス・モータースピードウェイのロードコースで行なわれたインディアナポリスGPの予選でポールポジションを獲得。GP2時代以来となるポールポジションに、喜びを語った。
グロージャンはインディアナポリスGPの予選Q1、Q2を通過。ファスト6では1分9秒439を記録し、ジョセフ・ニューガーデン(ペンスキー)を0.126秒退けてポールポジションを獲得した。
グロージャンがポールポジションを獲得するのは、彼がGP2(現FIA F2)を戦っていた2011年以来のこと。F1時代にグロージャンは10回の表彰台を獲得したが、優勝も、ポールポジションも獲得することはできなかった。しかもF1でのキャリア晩年は、ハースでの戦い……当時は勝利を競う時の爽快感を感じていなかったことを認めた。
「ここ数年、リザルトという観点では厳しい状況だった。例えば、去年のハースのマシンで9位に終わったドイツ(アイフェルGP)は、とても特別なことだった」
「2018年のドイツも、同じような感じだったと思う。最後のセーフティカーが終わったところで、僕は12番手かそのあたりを走っていた。でも最後の10周で、6位まで上がったんだ。とてもいいレースだった。勝てなくても、それに近いフィーリングだった」
「僕が完全に忘れていたのは、週末のレースに挑む前に、そういう感覚を手にするということだった。全てを正しく行なえば、ポールポジションや優勝を狙うことができるかもしれないということを分かっている……それは間違いなく、この数年僕が経験することができなかったことだ」
グロージャンは、久々のポールポジション獲得を改めて喜んだ。
「これまで、挑戦した全てのカテゴリーで優勝を経験してきた。F1では、最高のマシンを手にできていなければ、レースに勝つことができる可能性は非常に低い」
そうグロージャンは語った。
「キャリアの早い段階で、良い出来のロータスに乗り込み、フロントロウを獲得することができた。そして、3位にもなることができた。これは素晴らしいことだった」
「でも当時は、別のレベルのところにセバスチャン・ベッテル擁するレッドブルがいた。そういう意味では、誰にでも勝つことを狙えるチャンスがあるインディカーにいるのは、本当に気分が良い」
「まるで生き返ったように感じる。今季のF1の数レースを見て、どのように感じたか……多くの人がそれを訪ねてきた。そして、僕は今はそこにはいない。だから僕は言ったんだ。『その”章”は、僕にとっては既に閉じられたモノだ。僕はこれまで、楽しい時間を過ごしてきた。でも今は、何か別のモノが欲しいんだ。それが僕がここに探しに来たモノだ』とね」
「ここでの、ドライバー同士の雰囲気はとても気に入っているし、コースも大好きだ。マシンも、ドライブしていて楽しい。いくつか、素晴らしいモノを手にできている。本当に幸せだよ」
「家族とはかなりの時間離れていることになってしまうから、そういう点では少し難しい1年だ。将来のことを決める前に、今年どんなことが起きるのかは分かっていた。これまでにも何度か言ったけど、思っていたよりずっと幸せだ。これまでより、ずっと幸せなんだ」
なお今回のインディアナポリスのロードコースは、ヨーロッパで経験してきたコースと似ていると感じたと語った。実際にはかつてF1でも、このロードコースを使って”アメリカGP”を開催していた。
「アメリカでレースをしてきたコースの中でも、最も親しみやすいサーキットのひとつだ。縁石やレイアウト、コーナーが、実際にF1用に設計されたモノだというのがよく分かる」
「セント・ピーターズバーグは、学ぶのに少し時間がかかった。でもこのコースはすぐに”OKだ”と感じるだろうと思っていた。バーバーにも、理解する必要があるトリックがいくつかあった。でも、このサーキットに馴染むのはもう少し楽だった」
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