グロージャン、初挑戦のオーバルでも速さを発揮。エンジニアも来季の全レース参戦に太鼓判
インディカー第13戦ゲートウェイでオーバルレースに初挑戦したロマン・グロージャンについて、彼のエンジニアは2022年はフルシーズンを戦えると太鼓判を押した。
Romain Grosjean, Dale Coyne Racing with RWR Honda, Olivier Boisson
Michael L. Levitt / Motorsport Images
2020年限りでF1を離れたロマン・グロージャンは、今季はデイル・コイン・レーシングからインディカーに挑戦しているが、これまではロードコースとストリートコースでのレースのみに参戦してきた。
独自の経験が必要なオーバルレースとそれ以外のレースで担当ドライバーを分けるのは、インディカーで比較的よく見られるケースであり、当初は本人もオーバルでのレースに乗り気ではなかった。
しかし5戦目にしてポールポジション、2位表彰台を獲得するなどインディカーで速さを見せたグロージャンは、オーバルでのレース参戦にも興味を示し、第13戦ゲートウェイでオーバルに初挑戦した。
予選15番手から決勝に臨んだグロージャンは、何度かタイヤカスに乗って挙動を乱したり、スピードを落としたりしたシーンもあったが、豪快なオーバーテイクも披露。ウォールにクラッシュすることなく260周を走りきり、14位でレースをフィニッシュした。
レース後、グロージャンは「ある戦略を試したが、なかなか思うようにいかなかった」と振り返った。
「だから最終的な結果は、レース内容ほど良くなかったけど、僕たちは速いマシンを持っていたし、多くのことを学んだ」
「コールドタイヤでで何度かミスをしてマーブル(タイヤカス)にのってしまったが、なんとかそれをセーブできたし、いくつか良いオーバーテイクもできた」
「最初のオーバルレースに満足している。今は少しフラフラしているけど、明日には良くなっているだろう」
彼のレースエンジニアを務めるオリバー・ボワソンはmotorsport.comに対し、コックピット内のツールを使ってマシンのハンドリングを微調整する方法への習熟やレース中の成長を見て、グロージャンが来季のインディ500やテキサス、アイオワといったオーバルでのレースに挑戦できると確信したと語った。
来年、グロージャンと一緒にすべてのオーバルトラックに挑戦する自信があるかどうかを尋ねられたボワソンは「間違いなく、ある」と答えた。
「ヨーロッパ出身の選手がオーバルに向いているかどうかは分からない。サンティノ(フェルッチ/元デイル・コイン・レーシング)は、オーバルでの走行が自然にできて、我々にとっては良い驚きだった」
「ロマンも似たようなものだ。彼のイン側、アウト側からのパッシングや、リスタートでの力強さを見ていると、彼がオーバルを走ることに不安はない。本当に全力で楽しんでいたし、彼に何ができるかという点で疑問はない」
ボワソンは、7月末に行なわれたゲートウェイでのオーバルテストから、グロージャンがオーバルに強いのではないかと思っていたが、彼の進歩には驚かされたという。
「彼はオーバルに慣れるのに時間がかからなかった」とボワソンは振り返る。
「彼は間違いなく学習能力が高い。それは間違いない。しかし、オーバルでのレースはまったく違うので、今週末までは彼も我々にも少し不安があった。レースが始まってすぐに、彼がこれほど快適に走れるようになるとは思わなかったし、自信を持って人々をパスできるとは思わなかった」
ボワソンとチームオーナーのデイル・コインは、レース前にグロージャンに燃料の心配をさせず、プッシュしてもらうことを優先するという戦略を立てていたと明かした。
「イエローが出ていたので、多くのドライバーが3ストップ戦略を採るために燃料を節約していた」
「ロマンにとって初めてのオーバルでのレースをつまらない省燃費レースにするのではなく、彼に任せて学習させることにした」
「最終的には完走することが目標だった。レース前に彼とじっくり話したのだが、オーバルをきちんと経験するためには、すべての周回を走らなければならない。(レースは)オーバルでのテストや、練習走行と同じではないんだ。だからこそ、全周回を走り切ることが重要であり、その使命は達成されたと言えるだろう」
「彼にとっては良い経験になったと思うし、彼はショーを見せてくれた」
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