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インディカー・シリーズ、軽量かつ高出力な新車を2028年に導入。功労“車”のDW12は16シーズンで退役へ

インディカーは2028年シーズンから、軽量かつ高出力な新車を導入する計画を発表した。なおシャシーのサプライヤーは、引き続きダラーラが務める。

Christian Lundgaard, Arrow McLaren

写真:: Penske Entertainment

 ペンスキー・エンターテインメントは、インディカー・シリーズの次世代車両に関する発表をロード・アメリカで実施。スペックなどの詳細が明らかにされた。

 インディカー・シリーズでは2012年から、DW12と呼ばれるシャシーが長らく採用されてきた。これは車両開発に携わり、2011年最終戦の事故で亡くなったダン・ウェルドンから名前の頭文字からとったものだが、このシャシーは高い安全性と接近戦を生むエンターテインメント性を両立し、シリーズに大きく貢献してきた。

 ただ、現在14年目を迎えるDW12も、2027年をもってその役目を終えることになる。シリーズの代表であるJ・ダグラス・ボールズはプレスリリースの中で、「NTTインディカー・シリーズに新しいシャシーが必要な時が来た」と述べ、こう説明した。

「DW12はホイール・トゥ・ホイールのレースと安全性を両立させ、シリーズに貢献した。しかし最近ではエアロスクリーンやハイブリッドのパワーユニットなど、車両の重要なアップデートが相次いだ。これは完全な新車の必要性を高める結果となった」

 新型車両については、チームオーナーとの非公開ミーティングで情報を共有した後、一般に公開されることになった。導入は2028年の予定であり、2026年初頭にテスト走行が開始される見込みだ。計画には、車重を約85〜100ポンド(約38〜45kg)軽量化することや、エンジン排気量を現行の2.2Lから2.4Lへ拡大したV6ツインターボエンジンを搭載すること、そこに2024年に初導入されたハイブリッドユニットの進化形の継続採用することなどが含まれる。

 サプライヤーは大方の予想通り。シャシー製造は2008年から独占供給するダラーラが請け負う。そしてトランスミッションはXtrac製で、ブレーキはPFC製となる。

 なおエンジンサプライヤーについては、今回のリリースでは明かされていない。現行サプライヤーのシボレーとホンダは、いずれも2026年までの契約となっている。

 リリースにはさらにこう綴られている。

「我々のエンジニアとダラーラが共同で設計したマシンに満足しており、それがファンや関係者にも受け入れられるだけでなく、安全性の基準を維持しつつ、インディカーの競争性を将来にわたって高めてくれると信じている」

 インディカーは、新車開発にあたって重要視している点を3つ挙げている。それは「競争性」「パワートレイン開発」「安全性」の3つだ。

 具体的には、デプロイ(回生エネルギーの使用)時間の長い高出力なハイブリッドユニット、ドライバーの着座姿勢を改善する人間工学に基づいたコクピット設計、一体化されたエアロスクリーン、新設計のロールフープが挙げられる。インディカーは後日、車両のレンダリング画像やさらなる情報を公開する予定だとしている。

 

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