インディカーで成功収めたパロウ、”インディ・ジャパン”復活を熱望「日本ファンの雰囲気が恋しいよ」

かつてスーパーフォーミュラで活躍し、現在はインディカーのディフェンディングチャンピオンであるアレックス・パロウは、インディ・ジャパンの復活を熱望しているようだ。

Alex Palou, Chip Ganassi Racing Honda with the Astor Cup as he celebrates on the championship podium

 インディカーのディフェンディングチャンピオンであるアレックス・パロウ(チップ・ガナッシ)は、インディ・ジャパンの復活を望んでいると語った。

 インディカーは、1996年から2010年までツインリンクもてぎのオーバルコースで”インディ・ジャパン”を開催していたが、東日本大震災によるダメージで、2011年はもてぎのロードコースでレースが行なわれた。

 過去25年間、ホンダがインディカーにとって柱のひとつであるにも関わらず、日本でのインディカーのレースはこの年が最後となっている。

 ペンスキー・エンターテインメント・コーポレーションのプレジデントであるマーク・マイルズは、motorsport.comに次のように語っている。

「数年間、我々は日本でのレースを目指した議論に関与していない。もてぎのコースコンディションもあるし、北米への戦略的な集中を第一に考えている」

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 2017年に全日本F3、2019年にスーパーフォーミュラやスーパーGT(GT300)を走ったパロウは、インディカーがもう一度日本に上陸することを望んでいるという。

 スーパーフォーミュラでタイトル争いに絡み、ランキング3位となったパロウは、翌2020年に渡米。インディカーに参戦するとすぐに頭角を現し、名門チップ・ガナッシに移籍した2021年、フル参戦2年目にしてインディカーのチャンピオンに輝いた。

「日本では素晴らしい経験をしたし、あのファンの雰囲気が恋しくなることもある」と彼はmotorsport.comに語った。

「ジュニアシリーズのようなレースで、あれほど多くの観客が集まるなんて、正気の沙汰とは思えない」

「あの文化や、全て正確なところが少し恋しい。でもだからといって、ここ(アメリカ)が楽しくないというわけじゃない。僕はここで最高の時を過ごしたし、ずっとアメリカに住んでみたかったから、どちらかのために変えるつもりはないよ」

「でも、日本ではいい経験をたくさんしたし、いつかインディカーが日本に戻ることを望んでいるんだ。そうすれば、ふたつの国のいいとこ取りができるでしょ!」

「それは素晴らしいことだし、理にかなっていると思う。以前はやっていたんだし、日本のメーカーも戦っているし、何と言ってもインディ500を2回勝っている(佐藤)琢磨がいるんだから」

 インディ・ジャパンが復活し、そこで佐藤琢磨が走る事になった場合、観客の注目が集まるのは間違いないだろう。ただパロウは、自分も日本で非常に人気のあるドライバーであることを自覚している。

「SNSを見ていると、日本のファンがまだたくさん僕をフォローしてくれていることに気づいたんだ」と彼は言う。

「僕がいないのにまだいてくれるなんて、クレイジーだよね」

「そこでのレースに出なくなると、フォローをやめたり、関心を持たなくなったりするのは普通のことだ。でも、彼らはずっと僕を追いかけ、応援してくれて、僕のグッズを買ってくれた」

「彼らにとっては、僕が日本のハーフみたいなものなんだ。それって完璧だよね!」

「そういう文化に深く入り込むのは難しいことだから、とても嬉しい。それが僕にとって、日本を特別な国にしてくれているんだ。だからこそ、今でも僕を応援してくれているのを見ると、少し寂しくなるんだ」

 パロウは、今もスーパーフォーミュラやスーパーGTなどをチェックしているという。

「スーパーフォーミュラには、今でも関心を持っている。というのも、日本にはまだ知り合いがたくさんいるからね」

「あそこのレベルは本当に高いと思う。元チームメイトの牧野任祐は、本当に速い。僕は彼をすごく高く評価しているんだ」

「そしてトヨタのドライバーのひとり、平川亮はこの3~4年とても強い。彼は本当に才能のあるドライバーで、クルマの調子が良くても悪くても、常に優勝争いを繰り広げているんだ」

「でも正直に言って、レベルがとても高くて、本当に良いドライバーがたくさんいるんだ」

 
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