ロングビーチで圧勝。ロッシ、亡くなった祖父に捧ぐ完璧な勝利
インディカー・シリーズのロングビーチ戦を圧勝したアレクサンダー・ロッシは、祖父が亡くなったことを決勝日の朝に聞いた後、レースに臨んでいたという。

アンドレッティ・オートスポートのアレクサンダー・ロッシは、インディカー・シリーズ第4戦グランプリ・オブ・ロングビーチの決勝レースで、85周中80周でリードラップを取ると共に、2位に20秒の大差をつけてトップチェッカー。インディカーでの自身通算6勝目を挙げた。
ロッシはこの勝利で、チーム・ペンスキーのジョセフ・ニューガーデンから28ポイント差のランキング2位に浮上することとなった。
レース後ロッシは、今回の勝利を亡くなった祖父のドナルド・ラッセルに捧げると語った。
「僕は今朝、従兄弟からメールを受け取った。それはショッキングな知らせだった」
そうロッシは語った。
「彼は歳を取っていたから、大きな驚きではなかった。でも、僕が尊敬する人物だったんだ」
「ストレート・アロー・クラブというのがあったんだ。彼はそこで、僕が子供の頃からいろんなことを教えてくれた。愚かなことをせずに、正しいことをまっすぐにしなさいとね。彼が退任することになったから、これからは僕がそのクラブの会長ということになるだろう」
なおロッシの今回の20.2359秒差という勝利は、ロングビーチの歴史上最大の圧勝劇である。
チームのCEOであり、ロッシのストラテジストであるロブ・エドワーズは、レース中盤に右フロントブレーキがやや過熱していることを無線で伝えた。しかしロッシは、それは問題にはならなかったと語った。
「何が違うのだろうと思い続けるわけではなく、答えがあって良かったよ」
そうロッシは語った。
「ブレーキの問題であることが分かった時、僕はブレーキングゾーンを手前にするだけで良かった。ラップタイムの出し方が少し違っただけだ。それが、僕らがしたことだ。ブレーキを浪費しないようにしたんだよ」
「というのも、このコースは常にブレーキ温度に影響を及ぼす。それは、僕ら全員が対処しなければいけないモノだ。1日中それをマネジメントしていた。でも、レース後に何人かのドライバーと話をしたけど、コースは滑りやすくなったと思う。それはいつも以上だった。気温が上がるにつれて、誰もが最後のスティントに苦労したと思う」
そのことは心配ではなかったかと尋ねられたロッシは、次のように語った。
「いや、差が開き続けたので、それは問題なかった」
レースのスタート時とリスタートでスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)を退けることができたのが、勝利を手にする上で重要だったとロッシは語る。
「常に重要な瞬間がある。スタートとリスタートで、スコットが僕のすぐ横にいた。僕らはブレーキングで、彼を確実に抑えなければいけなかった」
「アウトラップも、いつもとてもトリッキーだ。それは他のマシンも一緒だけどね。そしてコース上でのポジションを守ることを確実にしたい……しかし間違って欲しくないんだけど、それをするのは難しいんだ」
「マーカス(エリクソン)を抜くのにも苦労した。彼は周回遅れだったんだけど、抜くのには少し時間がかかった。それもチャレンジングなことだった。でもそのくらいだ。それ以外のことは、とてもスムーズな1日だった」
「でもね……もっともっと速く走らなければいけない。後ろには、本当に速いドライバーたちがたくさんいる。だから、リラックスすることなど全くできないんだ」
この記事について
シリーズ | IndyCar |
イベント | ロングビーチ |
ドライバー | アレクサンダー ロッシ |
チーム | アンドレッティ |
執筆者 | David Malsher |