佐藤琢磨、今までで最も”クリーン”な勝利「でも最後は大変な戦いだった」

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佐藤琢磨、今までで最も”クリーン”な勝利「でも最後は大変な戦いだった」
執筆:
2019/04/08 5:38

インディカー・シリーズで4勝目を挙げた佐藤琢磨は、完勝劇だったものの”厳しい終盤”だったと語った。また自身の勝利で最も”クリーン”な勝ち方だったと語る。

 佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン)は、バーバー・モータースポーツパークで行われたインディカー・シリーズ第3戦グランプリ・オブ・アラバマを、ポール・トゥ・ウインで制した。90周のレース中74周でラップリードを取る完勝劇だった。

 チームメイトであるグラハム・レイホールがスロットルトラブルによりリタイアする中、佐藤は最後まで順調に走り切った。そして3ストップの戦略を採ったスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)と2ストップ戦略のセバスチャン・ブルデー(デイル・コイン)を抑え切り、トップチェッカーを受けたのだった。

「言うまでもなく、とても満足しています!」

 佐藤はレース後、そう語った。

「僕がこれまで勝った中でも、おそらく”もっともクリーンな”レースだったと思います。そして、チームにもとても感謝しています。彼らのサポートがなければ、これほど激しくプッシュすることは出来ませんでした。エンジニアたちは、素晴らしい仕事をしてくれたと思います」

「僕たちは希望を持ってここにやってきたと思います。でも正直なところ……これを成し遂げるために、これほど支配的なレースができるとは思っていませんでした」

「でも、コンディションと呼べそうなモノは全て……全ての環境が僕らにとって本当に、本当に助けになったと思います。そして今日、このような支配的なレースをすることができたのは、素晴らしい気持ちでした。だからただ本当に、本当に、僕は興奮しています」

 レース終盤、佐藤はターン8〜9のシケインで飛び出してしまうというシーンがあった。しかしこの一件でリードを失うことはなく、再びレースに参加することができた。当時、ディクソンとブルデーが後方からヒタヒタと迫っていた。

「確かにスコットとセバスチャンが、僕を猛烈に追い上げていました。その時、1.5〜1.8秒くらいの差がありました。僕はその差を少しコントロールしていましたが、安心することはできませんでした。クルージングとポールポジションのおかげで、外から見れば簡単に勝ったように見えるかもしれません。でも、全然クルージングではなかったです。最後の10周は、あらゆるコーナーの出口でプッシュ・トゥ・パスを使い、猛プッシュしていました」

「とても大変でした。そしてターン8で少しタイムを失ってしまった……あんな心臓に悪いことは、必要ありませんでしたね!」

 佐藤の最初のピットストップでは、左リヤタイヤの交換に手間取るというシーンもあった。幸いにもディクソンの前でコースに復帰することができ、再びリードを築くことができたが、佐藤曰くこのようなトラブルにも対処するため、レース序盤にハイペースで飛ばしたと言う。

「レース序盤、僕らは基本的に、後続とのギャップを広げました。これは、タイヤを交換する時に、問題が発生する可能性があったからです。ですから、1秒の余裕を持っていたいと思っていました。それが僕らがしたことであり、レッドタイヤでレースをスタートした理由です。それは本当にうまくいきました」

「コクピットに座っていて、そしてトラブルに見舞われたとき、それは年齢を重ねるように早く時間が過ぎ去っていきます。でも集中し、自分の仕事を続けていくことが重要なんです。そして次のピットストップでは、スタッフたちが素晴らしい仕事をしてくれるだろうと信じることが必要なんです」

「結局、僕にとっては何の問題もありませんでした。それは、レースでは起こり得ることです。僕だってミスします。だから、そのことを責めるつもりはありません。とはいえ、何が起きたのかを理解し、次のピットストップに向けて確実に改善することが重要なんです」

 佐藤は、レイホールのマシンがコース脇でストップし、そしてその後マックス・チルトンがピットレーン入り口でタイヤバリアに突き刺さった際、フルコース・イエロー・コーション(FCY)を宣言するのを遅らせた、レースディレクターのカイル・ノバクの判断についても賞賛した。

「インディカーは、イエローフラッグを掲出する際に、素晴らしい仕事と素晴らしい決断をしたと思います。それは安全性の問題ですからね」

 そう佐藤は語った。

「ターン9の出口に止まったマシンは、危険なポジションにはありませんでした。でも残念ながら、ピットレーンで止まったマシンの位置は、少し危険だったと思います。だから彼らは、その後でイエローフラッグを宣言したはずです」

「その後、30周が残っていましたから、燃料を少し節約する必要があったんです。でも、再スタートまで3〜4周あったので、これが燃料の面で少し助けになりました」

「でも改めて言えば、残りの25周で、スコットとブルデーは僕に襲いかかってきました。僕はもちろん燃料を節約しましたし、それと同時にプッシュ・トゥ・パスを使っていました」

「それはとてもチャレンジングな戦いでした。そして、僕も楽しかった。だから、ファンの皆さんも楽しんでくれたなら嬉しいと思います」

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この記事について

シリーズ IndyCar
イベント バーミンガム
ドライバー 佐藤 琢磨
チーム Rahal Letterman Lanigan Racing
執筆者 David Malsher
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