3位〜5位の差0.0155秒! 優勝争いの後ろもアツかったインディ500。ハナ差の決着制したマクログリン「3位と5位じゃ賞金結構違うからね!」
インディ500で僅差の戦いを制して3位に入ったスコット・マクログリンは、「クラッシュしたらその時はその時」という気持ちで猛然と追い上げていたと語る。
2026年のインディ500は、フェリックス・ローゼンクヴィスト(メイヤー・シャンク・レーシング)がデビッド・マルーカス(チーム・ペンスキー)をわずか0.0233秒差で下して優勝するという、史上最も僅差の決着となった。実は、その後ろの3位争いはさらに僅差だった。
その壮絶な争いを制して3位に入ったのは、チーム・ペンスキーのスコット・マクログリン。彼は終日トラブルを回避し、残り8周でカイオ・コレ(A.J.フォイト・レーシング)の激しいクラッシュによりコーションが出た時点で10番手を走行していた。そして再開後は怒涛の追い上げを見せた。
再度コーションが出された時は6番手。残り1周でリスタートが切られると、リナス・ヴィーケイ(フンコス・ホリンジャー・レーシング)をかわして5番手に上がり、前を走るマシンと差を縮めていった。
優勝争いに注目が集まる中、マクログリンも3位の座を巡って激戦を繰り広げた。パトリシオ・オワード(アロー・マクラーレン)がマーカス・アームストロング(メイヤー・シャンク・レーシング)の外側につけて並びかける中、マクログリンはそのオワードの後ろにピタリとつき、フィニッシュ直前でアウトにマシンを振った。
3台横並びでチェッカーを受け、写真判定に持ち込まれるクローズドフィニッシュとなった結果、3台の差はわずか0.0155秒だった。その先頭はマクログリン。彼は左側を見ながら、自分が前に出ているかどうか直接確認していたという。
「自分としては最初のリスタートで10番手にいて、『もう思い切って行くしかない。クラッシュしたらその時はその時だ』と思ったんだ」
そう振り返るマクログリン。悲劇的な敗戦を喫し、同じく記者会見に出席したチームメイトのマルーカスにも思いを馳せながら、次のように述べた。
「これこそが頂点だし、僕がすべてを懸けてでも求めているものだ。デイブ(マルーカス)も同じ気持ちだったと思う。自分たちは他と違う戦略だったと思うけど、他より10周くらい新しいタイヤを履いていた」
「だからリスタートではグリップがあると分かっていたし、外側でもグリップしていて。あとはそれをどう活かすかだけだった。実際、君はリードしていたしね。そして君はまだ若い。大丈夫だ。僕たちはいつかきっと優勝できるはずだ」
マクログリンは、自分の目の前で誰が優勝したのかすら分からなかったという。それほどまでに自分のバトルに集中していた。
「正直、左を見てパト(オワード)の位置を確認して、自分がライン上で前に出たかを確認していたんだ。5位と3位じゃ賞金の額もかなり違うから、とにかく3位を取りにいっていた」
チェッカーまでの攻防についてマクログリンは、ターン2の立ち上がりで一度アクセルを緩め、ストレートに向けて絶妙なタイミングで加速することで、うまくハイブリッドのパワーを使ったと説明した。
3位という結果はマクログリンにとってインディ500での自己最高成績となった。彼はチーム・ペンスキーが勝利を逃し、若いチームメイトが失意に沈んでいることを惜しみつつも、この特別でありながら時に残酷なレースをどう捉えるべきかについて、印象的な表現で語った。
「クリスマスみたいなものだけど、全員がプレゼントをもらえるわけじゃない」
「それが一番つらいところなんだ。朝起きたら『今日はプレゼントがもらえるぞ、最高の日になるぞ』と思うのに、実際それを持ち帰れるのはひとりだけ。母がそう言っていたんだ。いい例えだと思うよ」
「それと同時に、ここにいるドライバーは1位になれなかったら今日という日が嫌いになる。それが現実だ」
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