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琢磨×カストロネベス、手汗握ったインディ500"ラスト11周"を語る

インディ500優勝の佐藤琢磨とラスト数周で佐藤と優勝争いを演じたエリオ・カストロネベスがトークショーを行なった。

Takuma Sato, Andretti Autosport Honda passes Helio Castroneves, Team Penske Chevrolet

写真:: Phillip Abbott / Motorsport Images

 10月28日(土)、東京モーターショー2017のブリヂストンブースでインディ500優勝の佐藤琢磨とラスト数周で佐藤と優勝争いを演じたエリオ・カストロネベスがトークショーを行なった。

 2010年よりインディカー参戦をスタートした佐藤琢磨は、今年の5月に行われたインディ500で日本人初優勝という快挙を成し遂げた。佐藤は一躍時の人として世界各国のメディアで取り上げられた。

 F1日本GPで急きょポディウムインタビューを担当するなど、現在も多忙なスケジュールをこなす佐藤だが、東京ビッグサイトで開催中の東京モーターショーへ来場。インディ500のラスト11周で、手汗握るバトルを演じたペンスキーのエリオ・カストロネベスと共にトークショーを行なった。

 今回のイベントはブリヂストンのブース内で行われたが、イベント開始時刻30分前の段階でブースには溢れんばかりの観客が集まっていた。イベントスタート後、観客たちは大きな拍手で佐藤を出迎えた。

 前回の東京モーターショーにも参加していたカストロネベスは、2年ぶりの来日。登壇後、"流暢な"日本語で次のように挨拶した。

「みなさん、こんにちは。タクマ、インディ500の優勝おめでとうございます。でも来年は私が勝ちます」

 登場早々に"宣戦布告"を受けた佐藤は大笑い。そしてお互いの第一印象について語り合った。

 まず佐藤はカストロベネスを"パドックの中で最も紳士なドライバー"であると言い、初めて出会った時のエピソードについて明らかにした。

「初めて出会ったのは2010年のことでした。僕はエリオを"偉大なドライバー"だと思っていたので、対面できた時は非常に嬉しかったですし、尊敬していました。それと同時にエリオを倒すのは僕の目標でした」

「さらにエリオはパドックで一番の紳士です。エリオが絡んだクラッシュは一度もありません。バトルしている時もいつもフェアで、少しだけスペースを残してくれているのです。彼は信頼のおけるドライバーのひとりです」

 一方カストロネベスは佐藤について次のように語った。

「タクマがインディに来るとき、F1やF3で功績を残してきた強いドライバーが来ると思っていました。実際にも速く、彼をオーバーテイクするのにはどうすればいいか頭を悩ませたものです」

「レースでも速いですが、ウエットのレースが上手で、才能があると感じます。ウエットの時はいつもタクマの走りを参考にしています」

 プライベートでは話すが別々のチームのため、パドックでほとんど会話を交わさないというふたり。そのカストロネベスからの賛辞に佐藤は「素直に嬉しいですね」と答えた。

 話は"本命の"インディ500に移った。カストロネベスはこれまでにインディ500で3度優勝をしており、このイベントのために2009年シーズンで優勝した際のチャンピオン・リングを身につけていた。佐藤も今季の指輪をつけていたが、それはカストロネベスも装着している"普段用"として渡されるチャンピオン・リングだった。

 それを佐藤が持参した"大きな"チャンピオン・リングをふたりで並びながら比べるというチャンピオン同士の仲睦まじいシーンの後、レースについてふたりは振り返った。

 残り11周でカストロネベスにオーバーテイクされた佐藤は、その時の状況についてカストロネベスに訊いたが、「僕は目をつぶって行こうと思ってたよ」とジョークの応酬だった。

 しかし佐藤はカストロネベスが背後からやってきたことはむしろ"チャンス"のように捉えていたという。

「でも僕はむしろ最後にエリオとの戦いに持ち込みたかったんです。他にも速いドライバーはいますが、どうしても動きがわからなかったり攻略方法がわからないものです」

「でも彼が来てくれて本当に良かったです。前にいるマックス・チルトンは非常に攻撃しづらい相手でした」

「ラスト11周目で彼がやって来て3コーナー目のアウト側からあんな抜かれ方をして、正直防ぎきれませんでした。でも同じことを前のチルトンにやってくれると思ったんです。僕はそれに便乗しようと考えていました」

「それに2位に上がればエリオを交わせると信じていました。その勝負に持ち込むためにエリオに前に行ってもらったと僕は思っています」

 その後、カストロネベスを交わして前に出た佐藤の様子について、カストロネベスは次のように語った。

「ホンダのエンジンは強力でした。タクマを捕まえあぐねていたのですが、ラスト5周に入ってからは、"お願いだ、ホンダエンジン壊れてくれ"と彼のエンジンに念を送っていました」

「エンジンその期待とは裏腹にタクマのパフォーマンスはどんどん良くなっていくようでした。彼はトラフィックにも助けられているようでした。しかしインディ500はエンジンの強さだけではなく、ドライバーに器量がなければ勝つことができません。その点は非常に素晴らしいドライバーだと思います」

「最後は何かしなければならないと思っていました。1コーナーで仕掛けようと思いましたが、クラッシュする可能性があるのでやめました。さらにそれまで気温が低くダウンフォースが高かったのですが、ラスト5周で路面が温まっていったことでプッシュするのが難しくなっていきました。最後はかなり苦戦させられていました」

 互いに伝説的なレースについて"あの時はどうだった"という話を打ち明け合ったふたり。そこには爽やかなスポーツマンシップが感じられた。

 最後の話題となったのは来季のインディ500について。カストロネベスは「来年はIMSAにフル参戦しますが、インディ500にスポット参戦するのでお寿司をたくさん食べてタクマ・サトウを倒しに行きます」と宣言し、それに佐藤は「エリオの寿司にたっぷりワサビを入れるために一緒にお寿司を食べに行こうと思います」と笑いながら答えた。そして"信頼のおける"ライバルに対し、次のような言葉を送った。

「インディカーシリーズでエリオがフル参戦しないことが寂しいです。しかしインディ500には戻って来てくれるので僕自身も楽しみですし、きっとエリオは4つ目のリングを獲得するために思いっきりレースしてくると思うので、再び最高のレースを演じられると思います」

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