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ヘイキ・コバライネン、全日本ラリーで初の総合優勝! 今季は最高峰JN1挑戦|2022新城ラリー

2022年の全日本ラリー選手権の開幕戦となる新城ラリーが、3月18~20日に開催された。最高峰クラスのJN1を制したのは、ヘイキ・コバライネンだった。

ヘイキ・コバライネンHeikki Kovalainen

写真:: Izumi Hiromoto

 2022年の全日本ラリー選手権が3月18日~20日、愛知県新城市を舞台にしたターマックイベント「新城ラリー」で開幕。この注目の一戦を制したのは、トヨタGT86 R3を武器に2021年のJN2クラスでチャンピオンに輝いたヘイキ・コバライネンだった。

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 コバライネンは今季よりシュコダ・ファビアR5を武器にシリーズ最高峰のJN1クラスにステップアップ。そのパフォーマンスは圧倒的で、計測機器のトラブルでキャンセルとなったSS4を除いてコバライネンは全てのSSでベストタイムをマークし、後続に52.1秒のマージンを築いて全日本ラリー選手権で自身初の総合優勝を手にしたのである。

 2位に入賞したのは同じくシュコダ・ファビアR5を駆る福永修で、福永に2.6秒差でトヨタGRヤリスを駆る勝田範彦が3位表彰台を獲得。スバルWRXを駆る新井敏弘が4位につけたものの、トップとの差は1分40秒以上と、コバライネンの速さが目立つ一戦となった。

 ピーキーなFRモデルでも、時に格上の4WDモデルに迫るタイムをマークしていたこともあって、ファビアR5を手にしたコバライネンが速いことは予想通りだったと言える。しかし、ファビアR2で参戦2年目となる福永には“一日の長”があり、2021年のチャンピオンである勝田もGRヤリスで参戦2年目を迎えてドライビングを熟知し、マシンも進化していた。ましてや勝田にとって新城ラリーはホームイベントで、SS1、SS3、SS5は勝田が得意とする“雁峰”である。しかも、2022年はダウンヒルが主体のリバース設定となっていたことから、勝田はGRヤリスで十分に勝負になる……と踏んでいたに違いない。しかし、その雁峰で勝田+GRヤリスは福永を引き離すことはできても、コバライネンには大きく引き離された。

『レグ2のSS5の雁峰は必死に攻めたけれど、ヘイキ選手に17秒も引き離された。もう笑うしかない』とラリー終了後、勝田は苦笑いを見せていたが、それほどコバライネン+ファビアR5は衝撃的なパフォーマンスだった。

■コバライネン+フォビアR5の快進撃は止まらない?

Podium
勝田範彦
新井敏弘
福永修
4

 ちなみに、2022年の全日本ラリー選手権のJN1クラスではマシンの性能格差を埋めるべく、いわゆる性能調整が導入された。具体的にはマシンの最低重量が1位に30kg、2位に20kg、3位に10kgが加算され、逆に4位は10kg、5位は20kg、6位は30kgの軽量化が可能になるなど、まさにレースシーンのBoPを彷彿とさせるシステムだ。しかしこの性能調整が、ラリー競技で機能するのだろうか?

 というのも、スーパーGTなどのレーシングマシンは規定値ギリギリを狙って開発されているが、もともとアンダーカードやスペアタイヤを搭載するラリー競技車両は装備品が多く、最低重量を大きく上回っているケースがほとんどである。つまり、実際の車両重量が最低重量より30kgより重たくなっていれば、優勝したとしてもバラストの搭載は不要。重量加算の上限が50kgとなっていることから、実際の車両重量が最低重量より50kg以上重たくなっていれば、例え連勝して性能調整の対象になっても“何も変わらない”のである。

 では新城ラリーを制したコバライネンのファビアR5はどうなのだろうか? 第2戦のツール・ド・九州でコバライネンのマシンは最低重量が30kg加算されることになるが、元々コバライネンのファビアR5は、規定より30kg以上重たくなっているようだ。チーム側も「ほとんど変わらない」と語っていおり、おそらく第2戦の九州でも、コバライネンが争いの主導権を握ることになるだろう。

 仮に第2戦の九州で2連勝を果たせば、第3戦の久万高原ラリーでコバライネンのファビアR5には加算重量の上限である50kgのバラストが搭載されることになるが、仮に現在の車両重量が最低重量に30kgを加えた状態であれば、実質的な性能調整は20kgのバラストだけで対応可能となる。マシンやSSの構成にもよるが、10kg加算のパフォーマンス低下は1kmあたり0.1秒と言われているだけに、コバライネン+ファビアR5には大きなハンデにはならないのではないだろうか?

 一方、表彰台を逃したマシンは前述のとおり順位に応じた軽量化が行なえるが、ウインドウスクリーンのポリカーボネート化やボディパネルのカーボン化など材質置換は認められておらず、どれくらいの軽量化が行なえるかは疑問である。軽量化ができなければ4位以下になっても重いままであり、厳しい戦いが続くことになるだろう。

 スーパーGTの性能調整は、批判もあるにせよ連勝を許さないシステムにはなっている。しかし全日本ラリー選手権のJN1クラスに新たに導入された性能調整は勢力争いの構図を塗り替えるには不十分で、このままコバライネン+ファビアR5が連勝を重ねる可能性が高いと見ている。

 とはいえ、コバライネンと言えどもミスはあるし、マシントラブルの可能性も否定はできない。それにグラベルラリーになれば勝田+GRヤリスのほか、新井敏弘と鎌田卓麻らスバルWRXもライコネン+ファビアR5に対抗できる存在となりえるはず。今後の展開に注目したいところだ。

 
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