【全日本F3】第12戦富士:トムス勢まさかの同士討ち、高星今季7勝目
第12戦が富士スピードウェイで開催され、ランキング首位の高星明誠(B-MAX RACING TEAM WITH NDDP)が今季7勝目を挙げた。

今回も30分間の予選セッションでベストタイムが第12戦のグリッド、セカンドベストタイムが第13戦のグリッドとなる。前回から他を圧倒する速さを見せ始めているカローラ中京 Kuo TEAM TOM’S勢が今回も速さをみせ、2戦とも坪井翔がポールポジション、宮田莉朋が2番手に入り、フロントロウを独占した。
第12戦の決勝も、この流れで2台が先行していくかと思われたが、スタート直後の1コーナーで坪井と宮田が接触。タイヤが絡み合って失速してしまう。その混乱を避けようとしたアレックス・パロウ(Three Bond Racing with DRAGO CORSE)もコースオフし、順位を落としてしまった。
これにより、トップに立ったのは3番手スタートだった高星。2番手に大津弘樹(TODA RACING)が続く展開となった。一方、接触を喫した坪井は右リアタイヤをパンクしスローダウンしながらピットイン。3連勝を狙っていたのが一転し、優勝争いから脱落してしまう。大きく順位を落とした宮田は挽回を狙うが、左側のフロント翼端板を破損し思うようにペースが上げられず。6位と不本意な結果に終わってしまった。
最大のライバルがいなくなるラッキーな展開となった高星は着実に後続とのリードを保ち周回。2番手の大津は追い上げてきたパロウと接近戦の展開になるが、隙を与えない走りでポジションを守り抜いた。
各所での順位争いが落ち着いた13周目。後方でアクシデントが発生する。1コーナーで山口大陸(TAIROKU RACING)のインを突こうとした片山義章(OKAYAMA KOKUSAI CIRCUIT RC)が追突。これで山口はコースオフしリタイアとなってしまった。これにより片山には30秒加算のペナルティが下されている。
結局、1周目にトップに浮上してからは危なげないレース運びをみせた高星が今季7勝目を獲得。2位に大津、3位にはパロウが続いた。
優勝した高星は「予選では僅差といえば僅差でしたが、実際のタイム以上に差があったように感じていて、この間の鈴鹿同様にちょっと厳しいなという印象はありました。決勝はスタートも失敗してしまいましたが、1コーナーでアクシデントが起きて、正直ラッキーでした。その後、マシンバランスが悪くて明日に向けて色々考えながら走っていました」とコメント。
「明日に向けては、今日とは同じ展開にはならないと思うので、自力で追い上げられるようにもっと速さを磨いてレベルアップしていきたいと思います」と第13戦に向けての意気込みも語ってくれた。
取材・執筆/吉田知弘
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この記事について
シリーズ | SFライツ |
イベント | 第6大会 富士スピードウェイ(第12.13戦) |
ロケーション | 富士スピードウェイ |