F3唯一の女性ドライバー、三浦愛「来年はランク4位、マカオF3が目標」
今季の全日本F3選手権に参戦した唯一の女性ドライバー、三浦愛は今シーズンを振り返り、来季の目標を語った。
写真:: 吉田知弘
今シーズン、唯一の女性ドライバーとして全日本F3選手権に参戦し、自己最高のランキング8位に入った三浦愛(EXEDY B-Max F317)が、今シーズンを振り返った。
全日本F3選手権には2014年から参戦を開始。最初にエントリーしたNクラスではデビュー2戦目でいきなりクラス優勝を飾るなどの活躍をみせ、2016年にCクラスへステップアップ。初年度はパフォーマンスの高い現行車両に苦戦したが、2年目になると持ち前の修正能力を発揮し、第4戦鈴鹿で初入賞。第8戦岡山では自己最高位となる4位に入り、今シーズンは計7度の入賞でランキング8位となった。
Cクラス1年目となった昨年は体力的についていけないところもあり、マシンのパフォーマンスが落ちるが、ステアリングの負担が少なくなるセッティングにしていた。しかし今年は妥協なしのセッティングに挑戦し、トップ集団に食らいついていく走りも披露した。
またレースの合間には体力のトレーニングだけでなく、シミュレーターを活用して自身のドライビングスキルの向上に励むなど日々努力を積み重ね、昨年よりも上位に顔を出すような走りを見せた三浦。しかし今季を振り返ると、まだまだ満足できていないという様子だった。
「自分の中では成長した1年だったかなと思います。でも男女関係なくという部分では、やっぱり男の子でもF3を乗りこなすのが難しいと言われている中で、私が戦っていくために人並み以上の努力をしても足りないな、というのを今年感じましたね」
「レースでもちゃんと完走したり、今のポジションを守ることはできます。でも、その上となると…やっぱり体力面、技術面、精神的な面でまだまだ足りないなと思います。レース中の駆け引きでも、今年入賞圏内でレースをしたことによって、その上のレベルで戦っているドライバーたちの実力というのも目の当たりにしたので、体力以外の部分でもまだまだ詰めていかなきゃいけないなと感じる部分はありました」
今シーズンはポイント圏内である6位を争うのが当たり前というポジションでのレースが続いた三浦。その分、細かいところでの駆け引きでミスをしてしまったり、詰めの甘さをライバルに突かれてポジションを落としてしまう場面があった。
それが原因でシーズン中盤はポイントがなかなか取れないレースが続いたが、シーズン終盤に向けては、少しずつ改善できていったという。
「今まで無駄に頑張ってミスをしたりしていたのが、シーズン終盤にかけて減ったかなと思います。体力的に少し楽なサーキットでは、自分の速さをしっかり引き出せるなというのは感じました」
来シーズンもF3参戦を継続したいと語る三浦だが、Cクラス参戦3年目ということもあり、本当に勝負の年だと捉えている。
「私自身も来年は(Cクラスで)3年目になるので、ここで結果は出せなかったらこの先いくら続けていってもダメだろうし、いつまでも続けられるわけでもないので、来年は本当に勝負の年になると思います」
「自分自身、昨年のオフではしっかりトレーニングをやってきたつもりだったけど、まだ足りていないところがあって、シーズン中に徐々に良くなっていくという感じでした。来年に関してはしっかりオフの間にちゃんと戦える準備をしたいです。自分が足踏みをしていても良くないので、今以上に成長できるように頑張っていきたいなと思います」
具体的な来季の目標については、シリーズランキング4位。そしてF3マカオGPへの参戦をターゲットにしていると力強く語った。
「開幕戦からしっかり戦えるようにしたいですし、来年はランキング4位を目指して、そしてマカオに行けるようにしたいですね」
「他のカテゴリーも機会があれば挑戦したいですが、今一番目指しているのはマカオなので。来年は、そこに挑戦したいです」
取材・執筆/吉田知弘
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