名取鉄平、海外進出断念の経緯語る。2022年“レース活動休止”を発表も……「シート絶賛募集中です!」
2022年シーズンの海外進出を断念し、レース活動を1年休止すると発表した名取鉄平。その舞台裏や、今回の発表に至った経緯などを話してくれた。
名取鉄平 Teppei Natori(B-MAX RACING TEAM)
Masahide Kamio
1月23日、2022年の海外進出を断念し、レース活動を1年休止することを自身のSNSで表明した名取鉄平。motorsport.comは彼にその経緯を改めて聞いた。
名取は2021年、スーパーフォーミュラ・ライツ(SFライツ)でタイトルを獲得。その後、12月にアブダビで行なわれたFIA F2のポストシーズンテストにトライデントから参加するなど、海外進出に向けて積極的な姿勢を見せていた。
名取曰く、当時所属していたマネジメント会社から海外進出の話を持ちかけられたのは、8月末のSFライツもてぎラウンドの際。2019年にFIA F3に参戦した経験があり、海外への“再チャレンジ”を望んでいた名取にとっては「何が何でも行きたい」という思いがあったようだ。そして10月のもてぎラウンドでタイトルを手中に収めた際にはその話が本格化し、11月には実際に現地に出向き、「とあるカテゴリーのとあるチーム」の契約書にサインまで交わしたという。
しかし、結果的にそのチームとの契約は解消されることとなった。その理由について、名取はSNSの声明で「マネジメント会社との意見の相違」としていたが、インタビューの中でも多くを語ることはなく、「僕の求めているものとマネジメント会社さんの求めているものが違っていた」と話すにとどめた。
今年1月にそのマネジメント会社との契約を解消し、以来およそ1ヵ月に渡って国内カテゴリーでのシート探しに奔走してきた名取。しかし、昨年にもらったオファーを海外進出を理由に断っていたこともあって事態はうまく進まず、今回の発表に至ったということのようだ。
名取は次のように語る。
「11月の初めに、とあるメーカーさんのオーディションのようなものがありました。そこでは僕が1番速く、2番手にコンマ5秒くらい差をつけていました」
「そのメーカーさんからお話をいただいた一方で、海外挑戦の話も進みつつ……僕もその時はどちらの方を選べばいいか分かりませんでした。ただ、海外の話が徐々に決まりそうになる中で、僕も海外に行きたいという気持ちがあったので、(海外のチームと)サインをしました。そのメーカーさんにはとても良いお話をいただいていたので、申し訳ない気持ちでしたが、その点ご理解をいただきました」
また名取は、自身が12月にF2テストに参加したことから、周囲から「名取は2022年のF2参戦が正式に決まっている」と誤解されていた節があり、その事が年明けからのシート探しにあまり良い影響を与えなかったのではないかと考えている。そういったことが、今回SNSで自らの現状を発信することを決めた理由のひとつだという。
「今シーズンに関しても、まだどうにかできるんじゃないかなと思っています。ただ、この1ヵ月動いて、どうにもならなかったというのが現状です」
「皆さんは、僕がF2に行くと思っていたでしょうし、海外挑戦を断念したことも知らなかったと思います。周りから『F2頑張ってね』と言われることも多かったです。その事がマイナスに働いてしまったのかもしれません」
「こうなったからには、手段を選ばずに自分で伝えるしかありません。だからTwitterで広めて、皆さんに現状を知ってもらった方が良いと思いました」
レース活動を1年休止し、2023年シーズンに向けて活動中であると表明した名取だが、まだ2022年シーズンを諦めた訳ではない。インタビューの最後に名取は、今季のレースシートについて「絶賛募集中です!」と明るく答えてくれた。
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