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ここで屈するわけにはいかない……宮田莉朋、“夢”をかけて全日本F3終盤戦へ

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ここで屈するわけにはいかない……宮田莉朋、“夢”をかけて全日本F3終盤戦へ
執筆:
2019/08/15 3:15

全日本F3選手権に参戦中の宮田莉朋が、残り5戦となった2019シーズンにかける想いを語った。

 2019年の全日本F3選手権で現在ランキング2番手につけている宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TEAM TOM’S)。7月末に行われたスポーツランドSUGOでの第15戦で今季5勝目を飾ると、ウイニングランで両手を突き上げるほど力の入ったガッツポーズをみせた。

 いつもは優勝を飾ってもクールに振る舞うことが多い宮田だが、ここまでのガッツポーズを見せるのは珍しいこと。その裏には、彼のこのレースに対する覚悟と決意が込められていた。

このクルマで、絶対に勝ちたかった……

「F3に関しては色々ありました。ストレートに言えば、失格処分を2回受けてしまって……チームは当然僕のミスでないことは分かっているし、チームも悪気があってやっていたわけでもありません。でも、僕自身にとってのダメージは大きかったです」

 そう語った宮田。第10戦SUGO、第11戦富士と2戦連続で彼の乗る36号車がB-Max Racing Team with motoparkの11号車から抗議を受け、いずれも「車両規定違反」により失格という裁定が下された。同じダラーラF312~F317シリーズの車両規定に関して全日本F3での考え方と昨年までモトパークが戦っていたFIAヨーロピアンF3での考え方で食い違いがあり、それがこの判定の発端となった。

 もちろん、この件に関して宮田自身には何の非もない。実際に失格裁定後も「チームのイメージが悪くならないように」と冷静な振る舞いをみせたが、自分が乗る車両が対象となったこともあり、精神的にはかなりのダメージがあったという。

「今年はいろいろなカテゴリーに出させてもらっていますが、その中でもF3は純粋に自分のパフォーマンスを出して勝負するカテゴリーです。その中で2戦連続で失格になってしまったことはすごく辛かったです」

「でも、チームはこの事に対して謝罪してくれたし、失格後もチームから小まめに連絡してくれました。こういったことは、自分のレース人生のなかでも初めてのことで、それくらい『チームは自分のために頑張ってくれているんだ』という気持ちを感じました」

「また(2戦連続で失格になったことで)トムスは違反した車両でないと勝てないと思っていた人も少なくなかったと思います」

「だからこそ、7月のSUGO大会ではチームが用意してくれた“誰がどう見ても違反のない車両”で自分が優勝しないと、ファンや関係者の皆さんの印象を覆すことはできないだろうと思い、シリーズ争い関係なく、絶対に勝ちたかったんです」

 失格裁定を受け、一時はひどく落ち込んだという宮田。だが、チームと連絡を取り合っていくうちに、モチベーションが高まり“何が何でも勝つ!”という強い気持ちが芽生えた。

 そして、迎えた7月27日、28日の全日本F3選手権SUGO大会。特に3レース目となる第15戦の決勝で宮田は圧巻の走りを見せ、フェネストラズに対し4.8秒もの大差をつけて優勝を飾った。

「失格が続いた中で、チームはSUGO大会(第13~15戦)前に、本当に何を言われても大丈夫なようにクルマを見直してくれました。さらに3レース目の決勝では最初の10周くらいで後方を大きく引き離すことができました。これも素晴らしいクルマを仕上げてくれたチームのエンジニア、メカニックのおかげでです」

「そういう事もあって、チームやスポンサーの皆さんからは『おめでとう』よりも『ありがとう』という言葉の方が多かったです。いつもの勝利よりも(SUGOでの勝利が)嬉しかったですね」

フェネストラズとの真っ向勝負で勝利する“意味”

“モヤモヤ”を吹き飛ばしたレース内容だったが、彼がレース後に何度もガッツポーズを見せた理由は、もうひとつあった。

「今までサッシャ(フェネストラズ)と真正面に戦って、あれだけのタイム差をつけることができませんでした。やっぱりマカオF3でトップ争いをした選手と同等に戦えたことは、僕にとっても自信になったというか、素直に嬉しかったです」

 そう語った宮田。世界の舞台で活躍したフェネストラズを打ち負かすことが、自身にとって次のステップに進む“アピール”になるのだ。

「今でも心の中で持ち続けている気持ちとしては『F3は通過点』であるということです。今年のチャンピオン獲得は難しくなってしまいましたが、1戦1戦の走りをスーパーフォーミュラだったり海外レースの関係者に注目してもらいたいと思って、常にレースに臨んでいます」

「自分の一番の夢はF1ドライバーになってチャンピオンになること。そのステップのひとつとして、マカオF3でトップ争いしたドライバーを引き離して勝つことができたのは大きかったです」

「やっぱり海外のドライバーは最初から速いと言われていますし、僕もF3初年度にアレックス・パロウ選手に負けました。そういった悔しさが今の自分の力となって、今回はしっかり結果として残すことができました。そういう意味で、あのSUGO大会は今までの想いを全てぶつけて戦ったレースでした」

迫りくる、夢の実現への“タイムリミット”

 宮田は8月10日に誕生日を迎え20歳となった。全日本F3も参戦3年目ということで、ここから先プロのレーシングドライバーになっていくため、この20歳になる年が、ひとつの“ターニングポイント”と捉えているようだ。

「4輪レースに上がって3~4年経ちます。最初は、がむしゃらにプッシュして結果を残して上のカテゴリーに上がることしか考えていなかったですが……やっぱり、この歳になってくると自分が夢を追えるタイムリミットも近づいていると思います」

「例えば、マックス・フェルスタッペンはあの歳(21歳)でF1参戦4年目ですし、同い年のランド・ノリスだったり、ミック・シューマッハーも活躍しています。正直僕の世代はある意味すごいドライバーばかりですが、その中で自分が本当に目指したいところにいくには、この20歳か、21~22歳がチャンスとしては最後かなと……。それくらいの気持ちでプッシュしないとタイムリミットが迫っていると思っています」

「当然スーパーフォーミュラやGT500に上がりたい気持ちもありますが、やっぱり海外を目指すという部分では、できるだけ早いタイミングでヨーロッパに行かなければいけない想いもあります。きっと、人生において難しい決断が多分くると思いますが……僕としては一番速いドライバーなりたいです」

残り5戦「今までと変わらず全力を尽くす」

 そんな中で迎える今週末のツインリンクもてぎ大会。第16戦、第17戦、第18戦と3レースが行われる。すでに自力での逆転チャンピオンの可能性が絶たれている宮田だが、その中でも全力を尽くすことを意識して行きたいと語った。

「もてぎに関しては、他がテストをしている中で僕たちはテストをしていないなど不安要素はあります。ただ、そういう時こそチームを信頼して、僕も100%のパフォーマンスを出さないといけないです」

「ただ、今年はある意味150%くらい出さないと勝てないので、メンタル面も含めてしっかり準備をして自分のパフォーマンスを最大限出せるようにしたいです」

「現状ではトムスとは残り2大会しか戦えないので、僕としても人生の全てをかける気持ちでやっていきたいです」

 国内外を問わず、プロのレーシングドライバーになるための“登竜門”と位置付けられているF3。これは全日本F3においても同じで、ここで活躍しトップカテゴリーへの切符を手にした者もいれば、結果を残すことができずモータースポーツの舞台から去っていった者も数多くいる。そして今度は宮田が、その『篩(ふるい)』にかけられようとしている。

 残り5レースと限られた時間で、彼がどんな走りと結果を導き出すのか……。“レーシングドライバー人生をかけた大一番”が、いよいよ最終段階を迎える。

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この記事について

シリーズ 全日本F3
ドライバー 宮田 莉朋
執筆者 Tomohiro Yoshita