トヨタ、ル・マン必勝体制。シミュレーションでトラブル対応力向上へ

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トヨタ、ル・マン必勝体制。シミュレーションでトラブル対応力向上へ
Jamie Klein
執筆: Jamie Klein
2018/02/15 6:06

WECトヨタは、今年のル・マン24時間への準備を万端なものにすべく、テストでランダムにトラブル対応をシミュレーションしているという。

 TMG(Toyota Motorsport GmbH)のテクニカルディレクターであるパスカル・バセロンは、世界耐久選手権(WEC)LMP1クラスに参戦する唯一のマニュファクチャラーであるトヨタが、2018年仕様のマシンを最初にテストしたアラゴンから予想外の問題への対処法を改善しようとしていると明かした。

 2016年のル・マン24時間、残りわずか数分というところで勝利を逃したトヨタ。2017年は3台のTS050HYBRIDを投入し、小林可夢偉の予選アタックでコースレコードを叩き出すなど速さを見せた。しかしレースでは、レギュラー参戦している2台がそれぞれクラッチの故障とフロントアクスルモーターの問題に見舞われ、結局優勝を逃してしまった。

 LMP1クラスのマシンにトラブルが相次ぐ中、優勝したのはポルシェの2号車。このマシンにも問題は発生したが、結果として修復時間の短さが功を奏し、LMP2クラスのジャッキー・チェンDCレーシングを逆転することに成功している。

「我々が(新たなシーズンを迎えるにあたり)本当に変えたのはル・マンへの準備の仕方だ」と、バセロンはmotorsport.comに語った。

「我々は予想外の状況、つまり予期していなかった問題や修復で多くの時間を無駄にしていた」

「(テストでは)チームを通常ではない状況に置くことに、本当に時間をかけた。なぜなら、我々はそこで失敗をしたからだ」

「例えば右リヤのドライブシャフトが突然破損したとする。我々はあえて無線をせず、ドライバーやチームがどのように反応するか見る。”偽の”問題を引き起こすんだ」

「我々は普通ではない問題で失敗を犯した。これらの状況に完全に対応できるものではない。中には対処し難い問題もあるが、それでも常に良くしていくことはできる」

 バセロンは、ポルシェの撤退によりLMP1クラスにマニュファクチャラーのライバルがいなくなった上、LMP1クラスに参戦するプライベーターたちのパフォーマンスレベルが分からないため、トヨタのル・マンへのアプローチが変わったという。

「ル・マンはそれ自体が挑戦だ」とバセロンは話した。

「過去4年間で3回(2014年、16年、17年)優勝するチャンスがあったが、適切に問題に対処できなかったためにその機会を失った」

「今年は他のマシンと直接戦うのではなく、”ル・マン自体”に戦いを挑む。それが我々の挑戦だ」

 バセロンは、TS050HYBRIDの燃料容量が35.2kgに削減(2017年は44.1kg)されるため、ル・マンでは1スティントで11周の走行が目標になるだろうと明かした。

「我々は(2017年と比べて)3ラップ減り、11周走行することになるだろう」

「(ル・マンでのレースを通じ)7回か8回ピットストップが増えるはずだ」

 トヨタは来週、ポルトガル南部のポルティマオ・サーキットでテストを行う予定だ。

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この記事について

シリーズ Le Mans
チーム Toyota Gazoo Racing
執筆者 Jamie Klein
記事タイプ 速報ニュース