【ル・マン24h】小林可夢偉「予選結果は”おまけ”みたいなもの」
ル・マン24時間レースの予選が全て終了。7号車トヨタの小林可夢偉が、唯一3分14秒台の圧倒的なタイムを記録し、ポールポジションを決めた。

ル・マン24時間レースの予選が行われ、TOYOTA GAZOO Racingの7号車TS050 Hybridがポールポジションを獲得した。
トヨタ7号車のタイムは3分14秒791。小林可夢偉が予選2回目で記録したものである。このタイムは予選2番手となったトヨタ8号車のタイムを2.337秒も上回る圧倒的なもの。コースレコードのおまけ付きだった。
このタイムについて小林は、開口一番「まぁ、ショートカットしたんだけどね」とジョークを飛ばしたが、自身でも14秒台という記録には驚いたという。
「テストの段階から一発のタイムに関しては自信がありました。トラフィックがないところを走れればいいなと思っていたんですけど、今回はそれがうまくいった。ちゃんとチャンスを掴めて、そのチャンスを活かすことができて良かったと思う」
「でも、14秒台に入るとは思わなかったです。15秒か16秒くらいかと思ったんですけど、コントロールラインを通過したら、14秒台でした。ワオ! と思いましたよ」
小林曰く、この日からマシンの状態が良くなったものの、それまではほとんど乗っていなかったという。
「クルマは今日になってから良くなりました。でも、それまで乗っていなかったんですけど、アタック行くぞと言われて……乗ったみたら確かに良かったんです」
「チームメイトも素晴らしいと言ってたし、自信を持って予選に臨むことができました。良いラップでした。ミスもなかったし、トラフィックにも遭わなかった。クルマに100%の自信を持つことができたんで、すごいラップを走ることができました」
クルマの良さについては、今回も、そして今シーズンを通しても、小林は自信を持っているという。
「良い感じにはなってきました。いきなりパッと乗っちゃったんで、これで良いのかなと思いながら走り出したら、ああいうタイムが出ました。クルマも良かったし、タイムも良かった。なかなかそこまで良いクルマに乗ったことはなかったんで、自分でもちょっとビックリしたという部分もあります。まぁ、タイムを出したタイミングは早かったので、大丈夫かなと思いましたけどね」
「うまくいけば15秒台かなと思っていましたけど、昨日(予選1回目)のタイムもフルタンクだったし、ニュータイヤでもなかったので、それを考えると、(14秒台は)何か特別なことが起こったわけではないと思います」
「シルバーストンの予選でもコースレコードだったし、ここでもレコードが出せました。スパでも、直前でスピンされていなかったら、レコードを出すことができていたはず。そういう意味では、良い流れで来ていたと思います」
予選で圧倒的な速さを見せた小林。しかし、決勝レースに向けてはあくまで慎重な姿勢を崩さない。
「ポールポジションを獲れたのは良い結果ですけど、レースにはそれほど大きな意味をなさないと思います。だって今回は24時間レースですから」
「この予選結果はおまけみたいなものです。良いクルマがあることは分かりました。でも、その中にはポルシェだっているんで、甘くありません。気を抜かないことが大事です。24時間走り終わった後に、『予選は僕らの方が速かったんだ!』と言っても、笑われるだけですから。あくまで24時間走り切った時に、一番でゴールすることを考えてやっていきたいです」
今年のル・マン24時間レース、運命の決勝は6月17日(土)の22時(日本時間)にスタートする。
【関連ニュース】
ル・マン予選3回目:トヨタ1-2でフロントロウ独占。9号車は5番手
ル・マン予選2回目:暫定PPは可夢偉、コースレコードを2秒更新!
ル・マン予選初日首位の可夢偉「予選アタックのつもりではなかった」
ル・マン予選初日2番手の中嶋一貴「予想通りポルシェのタイムが近い」
この記事について
シリーズ | Le Mans |
イベント | ル・マン24時間レース |
ロケーション | Circuit de la Sarthe |
ドライバー | 小林 可夢偉 |